パレスチナ出国

今日、パレスチナを出ました。

ラマダン中の金曜日はほとんど人もおらず、お店も完全に閉まり、街は完全に機能停止です。タクシーだってなかなか来ない状況の中、驚いたことにカランディアの検問所が完全に「クルマ通行止め」になっていたのです。完全にブロックで封鎖され、クルマでカランディアを出ていくことは不可能です。だからものすごい数の人々がまるで難民のように遠い道のりを歩いてカランディアの検問所を目指しています。そこまで家族を乗せていこうとするクルマでカランディアの手前は大渋滞。全くクルマが動かないような状況になっていました。

なんという不自由さ。なんという非人道的な扱い…。これがヨルダン川西岸の現状です。自分たちに何ができるのか、いつも自問自答です。でも出来ることをコツコツやっていくしかありません。

大混乱のカランディアを抜ければあとはヨルダン国境、アーレンビー橋まで約1時間です。

いつものように国境を抜けるのに2時間も待たされながら、もう慣れたので同じ旅の仲間になったアメリカ人3人と雑談しながら時間をつぶし、ヨルダン側に入りました。

これまでずっと関わってきたNICCOの心理社会的ケアもこの5月で完全撤退。今後どういう形で世界に心理社会的ケアを広げていくか、模索の日々です。

ラマダンの金曜日ということで日没まで全くお店もレストランも開いていないヨルダンで、ひっそり生き延びながら、今日の深夜便で帰ります。フランクフルト経由なので羽田に着くのは日曜日の朝です。

いよいよ6月が始まりますね!

桑山紀彦

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