雲の出る街

今日は出雲の撮影でした。

朝から出雲大社、一畑薬師と駆け足でめぐりながらも、EOS 5D Mark-IVの描画力とドローンの機動力をフル活用させながら撮影を進めていきました。天気に恵まれ、一畑電鉄(通称バタ電)が1両で一畑口駅に入ってスイッチバックで出ていくドローン撮影はさながら一つのドラマのようでした。向こうには宍道湖が拡がります。何より一畑薬師の空撮は山に拡がる薬師様の様子が本当によく分かりました。

でも単に自然の風景だけ撮っていても「絵」にはなりません。一畑薬師の飯塚管長のおつとめの様子。獣医師川上修五&真樹さんの診察の風景。出西窯(しゅっさいがま)の代表、多々納真(たたのまこと)さんのろくろなど、働く出雲の人々の素顔もしっかりと撮影させていただきました。

圧巻は昨日の夕方、出雲市役所観光課に勧められて上った三本松公園から見た出雲市の風景。コマ撮りのタイムラプス撮影で2時間半を20秒に早送りしてみるその風景はまさに「雲の出る街」。そう、出雲の街の上に雲がわき出ていくのです。流れてくるのではないのです。つまり「出雲」の意味そのものが眼下に展開していきました。そして太陽は街の向こうに見える日本海に、雲一つなく沈んでいったのです。

この「故郷篇~出雲の国」版は、今年の8月31日、出雲実行委員会の企画する「ステージ1」で初演します。

もうすっかり出雲の虜になっています。

桑山紀彦

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