埼玉県長瀞町

2011年3月11日、津波の日、僕は名取を出て埼玉県長瀞町の長瀞中学校で歌っていました。

ステージ2番のパレスチナ篇の歌の最中、その揺れが来ました。長瀞中学校のみんなの叫び声が全ての時を止め、ステージもそこで中断しました。子どもたちはみんな校庭に避難し、僕たちは16時、片付けの最中でした。

その同じ時、閖上には巨大な津波が襲来し、多くの大切な命を奪っていきました。

そして8年が過ぎ、僕たちはほぼ毎年こうして長瀞町に呼ばれています。役場の坂上(さかうえ)さんがいつも寄り添ってくださっているからです。昨年は一般対象で、今の2,3年生の何人かが来てくれていましたが今日は再び長瀞中学校の全員が参加できる公演になりました。

これは坂上さんや町長さんが企画してくださっている、立派な町役場の企画です。行政が僕たちを呼んでくれて、町の中学生全員が公演に参加できる自治体としては、仙台市泉区や滋賀県大津市、愛知県大府市がありますが来年度からはそこに静岡県伊豆の国市が加わって始まります。

その先駆けとしてこの埼玉県長瀞町は町主催で中学生に「地球のステージ」をプレゼントするということを続けてくださっています。

本当に落ち着いた長瀞中学校の子どもたち。まさに「町の宝もの」。坂上さんが、

「今日巻かれた種が、美しい花を咲かせると信じています。」

そのために長瀞町は「町」として子どもたちの成長に関わっています。また来年みんなにお目にかかれることを願って…。

今日は昭和49年式のカローラに乗って出かけました。この時代のクルマは役場の課長クラスの皆さんにはとても懐かしい存在のようです。帰りにあきる野市の秘密の自動車工場に出向きました。昨年夏の灼熱を考えるとエアコンのないクルマには何ヶ月にもわたって乗れなくなりそうなので、「クーラー」の取り付けの相談です。

見るからに職人の社長は、

「う~ん、まあ、なんとかなるかな」

とのこと。時間のあるこの時期にあえてカークーラーをつけようという計画です。

もしもクーラーがついたら、首都圏周辺にはこの二代目カローラ(TE-20)で公演に出向けそうです。一応4人乗りなので220インチの巨大スクリーン、モノブロックスもちゃんと乗りました。今年で45年が過ぎたこの旧車。やはり旧いものはいいです。

桑山紀彦

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