まだ見ぬ子へ

 肩を震わせ、その人は号泣していました。嗚咽は止まらない。半狂乱のその人は8ヶ月の赤ちゃんがおなかにいました。

 あの日、ご主人は市内中心で働いていました。彼女は高台で働いていました。

4/12-1

夫が働いた街


 津波が襲ってきた時、彼女はご主人と連絡が取れなくなり、不安に包まれました。何度電話をかけても通じません。そのうちきっと元気な声で電話がかかってくると信じ続けました。

 結婚して5年。どうしても子どもを授かれなかった二人はようやく新しい命を授かったのです。その子が生まれて3人で新しい世界を創っていく、そんな希望のまっただ中に津波が襲ってきたのです。

「どうすればいいの?わたしはこのままではみんなを恨んでしまいそう。なんでわたしだけあの人を失ったの?どうして他の人には夫がいるの?夫がいる人を恨んでしまいそう。」

「もう死にたい。今死ねば赤ちゃんと一緒にあの人と暮らせるんだもの。お願い死なせて、どうか私たちを死なせて。」

「もう一回、もう一回でいいからあの人に会いたい。あの人の声が聞きたい。あの人に逢わせて・・・。」

「どうしても、どうしても生きる気力がわかない。なんにも悪いことしてないのに、なんでこんな目に遭うの?せめてこの子が生まれてから(津波が)来てほしかった。一目、あの人にこの子を見せたかった。どうして、今来たの・・・。」

 おなかに8ヶ月の赤ちゃんを授かったまま、夫に先立たれた彼女に、どんな言葉がかけられるのでしょうか。どんな言葉も無力です。かける言葉など、あろうはずもありません。彼女の肩を抱き、一緒に泣き続けました。

 止めどもなく涙が流れてきます。もう何度も何度も患者さんと一緒に泣いたのに。またとめどもなく涙が出てきます。いろんな情景が浮かんで消えていきます。亡くなった僕の大切な患者さんたち。波に消えた大切な友人。流れ着いたおばあちゃんの遺体。湖と化した杉ヶ袋の田んぼ。歩さんの赤い消防車。かろうじて生き延びて細々と生きていこうとがんばる庄司のおじいちゃん。自分を探しに来て亡くなった息子の死を嘆くおばあちゃん・・・。

 心療内科医として用意した言葉はたくさんあります。学んだ言葉、教えられた言葉、習得した言葉。でもそのすべてが彼女の前では無力なんです。

 こんな事態に陥るとは。心療内科医としてちゃんと「カウンセリング」しなければならないのに。カウンセリングなど吹き飛んでいました。

 ずっと二人で泣き続けると彼女が落ち着いてきました。

「点滴しようね」

「はい」

「少し眠ろうね」

「はい」

「泣くしかないものね」

「はい」

 ちゃんと頷いてくれました。

 やがて彼女は眠りにつきました。

 隣の部屋で息子を亡くしたお父さんとお母さんに会いました。

 涙で顔がぐちゃぐちゃ、鼻水垂れている白衣の心療内科医を見てお父さんが言いました。

「一緒に泣いてあげるしかないんですね」

「・・・はい、もうそれしか・・・」

「わたしも、そうしようと思っています」

「何も言わなくていいと思います。いつも横にいて、一緒に泣き続けましょう。涙が涸れ果てたその時に、きっとわずかな希望が見えてくるはずです」

 そんな言葉がけが精一杯。

 心療内科医になって24年。僕は本来はクライエントと呼ばれてきた人とひたすら一緒に泣いています。これまで身につけていたと思っていた「カウンセリング」の技術は吹き飛んでいました。

 一生懸命考えました。一生懸命悩んで「今、この目の前の人に適切な言葉とは何か」を探し続けたんです。でも見つかりませんでした。だから彼女を抱きしめて一緒に泣き続ける。科学者としての医者は「失格」。情けない。でも僕は本当にいろいろ考えたけど、「もう一緒に泣くしかない」と心の底から思ったんです。

 最愛の人を失い、おなかにはまだ見ぬ子が生きています。彼女がもう一回生きようと思って、そしてその子を産んだ時、僕は彼女の横にいたいと思っています。あと2ヶ月で赤ちゃんはこの世に誕生します。


桑山紀彦


まだ見ぬ子へ」への30件のフィードバック

  1. 言葉なんてかけられんよね。2011年3月11日はたくさんの人を…言葉が見つからん。どんな言葉を使っても軽々しく感じられる。非難所じゃ泣く事もできんって、聞きました。泣いて、涙を流して、少しずつ前に進んで欲しいです。

  2. 先生の前に一人の人間として、一緒にいっぱい泣いてください。先生がんばらなくていいですよ。私今泣いています。先生がそばにいるだけで皆救われます、絶対に!!

  3. 本当に、人生にはなんと不条理な現実があるのでしょうか!
    こんなにも一瞬にたくさんの人達の命を奪う出来事が、ここで、この世で起きるなんて…誰にも分からない…分かるはずもない辛い辛い大震災でした。
    大事な人を失った悲しみは、どんなにお辛いでしょうか…。
    一緒に泣くことしか…出来ることがないですね…。
    命の重みが…伝わってきます。
    大事な御主人を失う悲しみ…早すぎる不意の出来事での突然の死…絶対に受け入れられない事実でしょう!
    せめてもの言葉ですが、その方の心の中に御主人は、永遠に生き続けておられるでしょう…。
    心は永遠です!
    生命も永遠です!
    生命は生死を越えて何度でも流転するのですから…!
    ですから、また来世でもきっと大切な御主人と巡り会えるでしょう。
    心は永遠に繋がっていますから。
    そう信じています。

  4. きっと誰も医者失格なんて思っていませんよ。
    テレビで見る被災された方は皆さんニコニコしています。でも、実際はどの方も心に大きな傷を負っているはずな
    のです。だから桑山さんは、本当は泣きたいけど我慢している方たちの大きな支えになっていると思います。
    桑山さんに話を聞いてもらって一緒に泣いてを繰り返して、皆さんが少しずつ前に進んでいけると信じています。
    でも、桑山さんもがんばりすぎないでください。

  5. むごいです。お腹に赤ちゃんがいらっしゃるのに、どんなにおつらいでしょう。胎動が幸せに感じる時期なのに…。一緒に泣いてくれる桑山さんに出逢えてよかったです。私も涙で顔がぐちゃぐちゃです。どうか彼女のそばにいてあげてください。一緒に泣いてあげてください。泣き涸れた時に横にいてあげてください。
    桑山さんの手には魔法があると思う。悲しんでいる方々にどうか触れてあげてください。

  6. カウンセリングは無力、、、こんな時は。とても正直。乗り越えられない事はある。。。どうか生まれてくる赤ちゃんが彼女の生きる力になって欲しい。
    先生はとても正直。

  7. 今、日本テレビのニュースZEROで気仙沼の17歳の女子高生の取材を見た後にブログを読んでいます。
    この女子高生は8人家族でただ一人生き残ったそうですが、「これからはもう泣かない。笑顔で前向きに生きて行くほうがきっとお母さんたちが安心するから。」と気丈にふるまっていました。そのあとブログを見て2重のショックでした。災害とは言えあまりにも惨い運命に言葉がありません。
    泣くだけ泣いたら笑顔が出ると言います。赤ん坊の添い寝と同じで、一緒になって泣いてあげる桑山療法は大正解ではないでしょうか・・・

  8. その女性は、どれ程大きな存在を喪失されたのでしょう。
    本当に耐えられない出来事ですね。
    でも、耐えられないなんてゆってられない現実。
    こんな惨い事が自然によって起こされるなんて。。
    ぶつけようのない憤りが辛いですよね。
    赤ちゃんが無事に生まれてくれるのを祈ることしか出来ません。

  9. 赤ちゃんは、きっと元気に生まれてきます。
    お母さんに、泣くだけの、号泣するだけのエネルギーがあるのだから。
    本当に絶望してしまった時って、泣くエネルギーも出ないもんです。
    大丈夫、きっと、このお母さんと赤ちゃんは、大丈夫。
    だって、隣に桑山さんがいて、一緒に泣いてくれるんですもの。こんなに心強い支えはありません。
    泣かせてくれる人はあったとしても、一緒に泣いてくれる人、というのはなかなかいません。
    同じところまで下りて、共有して、一緒に上がってきてくれる。
    桑山さんは、最もエネルギーを必要とする、精神力の大きな行為をしているのだと思います。
    桑山さん自身のためにも、時々泣いてくださいね。
    私は、仙台への電話の後、「青葉城恋歌」を大声で歌って、わんわん泣くようにしています。
    今年の仙台七夕、新盆の頃は、この歌が余計切ないですね。
    その頃には、友人たちを訪ねて、折鶴を連らねた七夕飾りを飾って、一緒に泣こうと・・・そして、それを焚いて、お盆の迎え火をしようと思っています。
    鶴にこめた想いも、煙と共に空に届くように・・・。

  10. 今日も地面は揺れ続けています。
    多くの人がこの余震に精神的な疲れを感じ、体調を壊し、夜クリニックに
    駆け込んできます。
    今日も夕方から何人もの患者さんがやってきました。時間外にもかかわら
    ず、それをずっとひとりで、嫌な顔をせず診療してくださっている、田中先生。
    田中先生が言います。
    「地元で頑張っているクリニックを手助けする事が、何よりも大切だと、
    こうして働いてみて改めてわかりました」と。
    みなさん時間外に申し訳ないです、と本当に恐縮されて来院されるそう
    です。でも他に診てくれる病院がないので、来させていただきましたと。
    「このクリニックがあるから、患者さんは安心できるし、何かあったら
    来れる。その任務を担えて本望です」と。すごい方だなと心から思いま
    した。
    共同で事業を展開している陸前高田へ行くという選択肢もあります。
    あれだけ報道されていたら、一度は視察してみたいと思ってもおかしくない
    と思います。でも田中先生は敢えて、このクリニックで患者さんを診る
    ことが意味のあることなんだと教えてくださいました。
    クリニックで患者さんを診続けることは地味なことかもしれません。
    巡回診療に出たり、陸前高田に場所を移して活動することがすごいことの
    ように思えたりします。
    でも、こうして地元住民を支えていけること、信頼されていくことが
    何よりも大切なことなんだと、はっきりとおっしゃいます。
    そんな田中先生は、喜界島という離島で、地元住民の方の健康をずっと
    支えてきたドクターコトーのような先生です。言葉に重みがありますよね。
    私も名取市民ですし、すぐ先に住んでいた人が家を流されたり、
    大切な人を失ったりしています。本当に近くの人を支えずして、遠くを
    見ても何もできない気がします。
    明日、陸前高田に行く予定でした。でもやめました。
    もっと近くで声をかけなければいけない人がいると思ったからです。
    まずは足もとから支えていきたいと思います。
    事務局 後藤明子

  11. なんと書いたらよいか・・
    言葉が見つかりません。
    涙しか出てきません。でも書きたい。
    すみません。
    みなさんの心の傷が少しずつでも癒えますように、祈っています。

  12. この震災で命の重みがどれほど大切か、毎日考えさせられました。
    あまりにも辛い現実が襲ってきます。
    申し訳ありませんが、頑張っての言葉は重いです。
    今必要なのは、暖かい気持ちで一緒にいてくれる信頼できる人なのかもしれません。
    報道されている、前向きな言葉を言える人は確かにいらっしゃるかもしれません。
    私には、本当の気持ちを話したら心が崩れそうになる人もいると思います。
    素直に辛いと言うことも大事なことだと思います。
    桑山先生を大切にしたい患者さんはたくさんいます。
    先生と一緒に半歩でも進めたら・・・時間かかっても。

  13. やりきれない怒りや無念をぶつけられる相手がいることは大切なことだと思います。
    激しい感情を一緒に泣くことで、全身で受け止めている桑山さん。
    少しずつ気持ちが落ち着くまで寄り添って、静かに眠れる時間を作ってあげている。
    同じ痛みを抱えている桑山さんだからできることなんだと思います。
    桑山さんの心身の健康が心配ですが、地域の人の支えとしてクリニックの存在は大きいですね。
    明ちゃんの書き込みを読んで、ダン先生を思いました。
    名取の人たちももちろん大事にしてほしいです。でも、まだまだ支援の足りない地域へもケアに行ってほしい気持ちがあります。明ちゃんを必要としている人がきっと待っていると思うから。体は一つしかないのに無理を言っているんですけど…。

  14. 妊娠8ヶ月、本当なら幸せな時期ですよね・・・。そして出産に対する不安もあって、ご主人の支えがすごく必要な時期なのに・・・。
    私には6ヶ月の娘がいます。結婚7年目の待望の子どもでした。自分の数ヶ月前を思い、もし自分が・・・と思ったら涙がこぼれます。
    ほんとに、神様はなんて残酷なことをされるんでしょう・・・。先生の言われるようにかける言葉なんてありませんね・・・。でも、彼女には先生がいて、一緒に泣いてくれる人がいて、辛い、死にたいという心の言葉をきちんときいてくれる人がいて、、、。お腹の赤ちゃんが彼女の生きる支えになってくれますように。先生も大変だと思いますが、みなさんのつっかえ棒でいてくださいね。

  15. 自分の初出産の頃を思い出し、幸せも不安もどれほど大きかったか…涙が止まらない
    産んでほしい。きっと、無我夢中で1年過ぎ、いつの間にか心の支えに、2年後にご主人の面影が、小学生になれば相談にのってくれ、中学生になれば自分以上の力をつけます。
    私は息子たちが大好きです。今、たくさんたくさん助けてもらってます。
    明子さんへ
    マザー・テレサの言集
    「…愛はまず手近なところから始まります。」
    出典:初来日の際に
    地元を大切にされる姿勢を応援します!

  16. 田中先生ありがとうございます。
    桑山さんやスタッフの皆さんを助けてくださって ほんとうにありがとうございます。
    またまた 朝から泣いて泣いて職場へ行きました。目が真っ赤になったので 花粉症がひどくって(半分はほんとうですが・・)と言い訳を。
    普通でも赤ちゃんがお腹にいると不安定になるものです。でも女は強い。特に母親は もっと強くなる。彼女もきっと子どもと共に強く生きていけるよね!
    桑山さんよろしくね!
    桑山さん
    ファイト!

  17. 科学者としての医者は失格...?
    そして、人間として合格ごうかく~桜が咲いてますよ~
    人は人の暖かさで、暖かい涙で浄化されていくのでしょう。
    桑山さんが一緒に心から泣いて寄り添ってくれるから、安心感が湧き上がってくるのでしょう。
    今、私も一緒に泣いています。
    生まれてくる赤ちゃんの横に桑山さんが居るのですね~
    ありがとう。

  18. あの日から、被災地にいる人間の数だけいろいろなドラマが繰り広げられているのですね。
    報道されない、たくさんの悲しみ
    私たちは、あまりにも無力です
    でも患者さんと一緒に泣いてくださるお医者さまが、どれくらいいるでしょうか
    桑山先生のようなDr.がそばにいてくださるのですから、名取の方々はきっと大丈夫です
    24時間受け入れてくださる精神科はそうそうありません

  19. ずっとブログは読んでいましたが、今日はたまらず投稿します。
    「失格」どころか、こんな素晴らしいカウンセリングはないと思います。
     だって隣で一緒に泣いていることで、彼女から言葉を引き出すことが出来て、そのおかげで気持ちの整理もついて、だからこそ最後の短い言葉で休むことが出来た。
     教科書に載せたいような素晴らしいカウンセリングではないでしょうか。とても真似ができません。

  20. お医者さんもカウンセラーも相手の傷を癒す、それが役目なのではないでしょうか。そのための勉強であり、研究であり、研修なのではないでしょうか。そこで身に付けた知識・技量を生かすのですが、それはあくまでも根底となるもので、それですべての傷や痛みを癒せるものではないと思います。
     相手の傷や、痛みをどのようにして癒すか、一緒に涙を流すことも、共感なのではないでしょうか。
     自分の痛みを理解してもらえる、それで救われる人も大勢いると思います。
          和歌山 中尾より

  21. 人は、無条件に自分を受け入れてくれる存在が必要です。
    それがたったひとりでも、大きな支えになると、私は思っています。
    桑山さんは、多くの方々にとっての、その大切な”ひとり”
    です。
    ではまた、あした。

  22. 10年前、あることがきっかけでうつ状態になり、心療内科に行きました。桑山先生が患者さんに接するような温かさを、そこの先生から感じることができず、一度行っただけでした。この先生が助けてくれるとは思えなかったのです。
    桑山先生が私の先生であったら、きっと通っただろうことを思うと、大変な思いをして立ち直ろうとしている皆さんは、時間がかかっても立ち直ることができると信じています。。。
    「科学者としての医者は失格」と書かれておりますが、
    科学も人を通しての学問です。人がいなければ科学は成り立ちません。先生が医者として、「人として」いかに職をまっとうしているか、先生のお人がらが患者さんを太陽の光へと導いているのだと思います。
    赤ちゃんが無事に生まれてくることを祈りながら、一人でも多くの方が早く安らぎを得られるように応援しています。

  23. 赤ちゃんが無事に生まれてくること、お母さんに優しく抱かれる日を待ち望みます。赤ちゃんが、お母さんの心を温かく包んでくれることを祈ります。

  24. 桑山さんやクリニックは、名取の人たちにとっては『灯台』のような存在なんでしょうね。
    優しい光で、照らしてあげてください。
    そして、明ちゃんの想い・・・その通りだと思います。
    今近くにいる人を助けられなくて、遠くの人は救えないんだと思います。
    今そばにいる息子が仙台に帰ったら、きっとわたしも目は仙台に向きがちになるでしょう。
    だけど、私も足元に目を向けるようにしたいと思います。

  25. 私も以前夫と死別しました。就とか寝中の突然死でした。子供はまだ4カ月で首もすわっていませんでした。ドラマじゃないのに・・・とも思いました。何をしていても涙がでてくるのです。運転中などは、このままセンターラインを越えたら死ねるのかなと考えよぎったりしました。そんな時、遠く離れた知人からの1通のはがきに励まされました。短い文章でしたが今も印象に残っています。
    「何と声をかけていいのかわかりません。ただ前向きに生きてくださいと祈るばかりです」
    そうなんです。励ましやなぐさめの言葉はこんな時は無力なんです。うなづいてそばで寄り添ってくれるだけでいいんです。近すぎず、遠すぎず、そばにいてくれるだけで・・・。

  26. このブログを読んで、私もただただ涙が流れるだけです。
    今は泣きたいだけ泣いて、そして、桑山さんがそばにいて一緒に泣いてくれる事がどんなに心の救いになるか分かりません。
    でも、いつの日かご主人に「子どもと二人で元気にしてるよ!空から見ていてね。」と言える日が来ることを信じ、その日が来ることを願っています。
    お父さんの姿には会えなくても、きっと生まれてくるお子さんはお父さんの存在をしっかりと感じていると思います。
    このブログを見た人たちが一緒に泣いて、みんなで祈っています。
    私は、これまでの災害などの時に特に外国の方のメッセージで「心はあなたのそばにいます。」と言うメッセージを聞くたびに、なぜか、何で?そこにいないじゃん・・・と思って少し違和感を持って聞いていました。
    でも、今回の震災で、やっぱり本当にそうなんだ!!と思います。心を傾けることがとても大切なことに改めて・・・今更ですが思い知らされました。
    心を傾ける・・・。
    医師や看護師の資格があったらすぐにでも行ってお手伝いが出来るのに・・・本気でそう考えて自分の無力さに苛立ちさえ感じた日さえありました。でも、気持ちを傾けて祈る。願う。このことが今の私に出来ることなのだ。
    祈りは伝わる!そう信じています。

  27. 桑山さん、なんて温かい先生なんでしょう。失格だなんて、そんなことは誰ひとり思うはずありません。日本には何百人も医療技術は優秀な先生がいらっしゃしますが、桑山さんのように技術も確かで、患者様にここまで寄り添って下さるドクターはなかなかいらっしゃらないと思います。極限状態の時に、人はここまで心を開くことはできないと思います。彼女の赤ちゃんはきっと元気に産まれてこられると信じています。無理だと分かってはいても、何かを予測できる能力があればいいのにといつも感じます…。高校生の時両親が突然亡くなりました。その日の朝まで元気だったのに。syaraさんのように、ドラマじゃないのに…と思いました。優しい言葉をかけて下さる方の励ましすら退けてしまい、その後両親がいる人を恨んでしまう時期もありました。最期見送ることはできましたが、今も悲しみが消えることはありません。そう思うと、それすら叶わなかった今回の大惨事では、どれだけたくさんの方が抑えきれず、深い悲しみと共に過ごしておられるのでしょうか…。本当に言葉がありません。人間が持っている力を信じるしかありません・・・・。

  28. 桑山さん、なんて温かい先生なんでしょう。失格だなんて、そんなことは誰ひとり思うはずありません。日本には何百人も医療技術は優秀な先生がいらっしゃしますが、桑山さんのように技術も確かで、患者様にここまで寄り添って下さるドクターはなかなかいらっしゃらないと思います。極限状態の時に、人はここまで心を開くことはできないと思います。彼女の赤ちゃんはきっと元気に産まれてこられると信じています。無理だと分かってはいても、何かを予測できる能力があればいいのにといつも感じます…。高校生の時両親が突然亡くなりました。その日の朝まで元気だったのに。syaraさんのように、ドラマじゃないのに…と思いました。優しい言葉をかけて下さる方の励ましすら退けてしまい、その後両親がいる人を恨んでしまう時期もありました。最期見送ることはできましたが、今も悲しみが消えることはありません。そう思うと、それすら叶わなかった今回の大惨事では、どれだけたくさんの方が抑えきれず、深い悲しみと共に過ごしておられるのでしょうか…。本当に言葉がありません。人間が持っている力を信じるしかありません・・・・。

  29. 私には、毎日食べる物があります。 それどころか贅沢にも甘いものも食べることができます。
    温かいお布団で寝ています。毎朝きれいな水で顔を洗っています。
    当たり前の毎日が なんて有難いことなんだろう。
    遠くにいて募金活動に参加することしかできないと思うと、被災者のみなさんに申し訳ない。
    遠くにいて涙するしかない。
    ブログを読んで、ただ涙している。
    でも頑張って。きっとこころの優しい立派なお子が産まれます。
    泣いて泣いて泣いて、そして上を向いて生きていきましょう。きっと笑顔の素敵な貴女だから。

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