土曜日は、久しぶり、海老名市役所主催のステージでした。
10年前に初めてこの海老名市でステージをさせていただいたときはまだ、山形が拠点でした。
それから2009年11月に宮城県名取市に拠点を移し、2011年に津波を受けてもその後病院を乗っ取られても、ずっとこの海老名市のステージは続いていました。
全て内野海老名市長のおかげです。
「海老名市内の全小中学校(全19校)の生徒にこの”地球のステージ”を見せる。」
という企画はこうしてずっと続き、今年で3巡目、9年が終わりました。
来年以降は雲行きが変わり、「小学校は13校続けていくけれど、中学校はなし」という教育委員会からの意見に必死に抵抗していますが、現場の一部の先生が、
「もう3巡もしたのだから、いいんじゃないか」
という意見を出しているそうで、市長がはっきりと言って下さっています。
「3巡しようと4巡しようと、子どもたちはみんな入れ替わっているんだから、続けるべきでしょう。修学旅行だって、毎年京都奈良に行ってんだからもういいでしょってならないでしょ。先生たちは京都奈良に飽きていても、子どもたちにとっては初めてなんだよ。”地球のステージ”だって同じ。なんで現場の子どもの視点になれないのかね、その一部の先生たちは…。」
ありがたい話しです。
こちらは何回も何回も企画書を出して、4巡目も中学校を入れてくれと頼んでいますが、未だに危ない雰囲気です。
全6中学校を3年でまわるのですから年間2校だけなんですが、なんで中学校が落とされるんでしょうか…。
どなたか海老名市教育委員会に意見していただけませんでしょうか…。
さて、今回の「地球のステージ」は市長のたってのご希望で「イスラムを知ろう」というテーマで第2部にトークセッションを起きました。
海老名市在住のスリランカ人、アナスさんとアジュワードさん(共にスリランカ人ですが、敬虔なイスラム教徒)。そして春日部在住のパキスタン人、シャヘレアールさんの3人が登壇して下さいました。なかなか難しい「イスラム文化理解」。それはすなわちイスラム教への理解が鍵です。
でも宗教指導者のアナスさんが大切な言葉で教えてくれました。
「イスラムの教えはハラールです。ハラールは決して食べ物の認証にあるものだけではありません。人生全てにおいて”善きもの”と訳されます。それに対してハラームは”悪しきもの”です。イスラム教では様々なことがこのハラールとハラームに分かれて指導されています。
もちろん食べていいものは「ハラール認証された食品」ですが、ハラールは他にも”貧しき人を助けよ”や”人を愛せ”ということもみんなハラールなのです。
一方ハラームは豚肉を食べることやお酒を飲むことがそれに相当しますが、そのほかにも”無実の人を殺すな”とか”女性はみだらに肌を見せてはならない”などがあります。
ハラールとハラームは善と悪の規範を細かく規定したものなのです。
人間の身体にエンジンがあるとしましょう。そのエンジンはジーゼルで動くものだとします。そしたらジーゼルを入れなければならない。そこにガソリンを入れてしまうとエンジンは動かなくなります。だから、”正しきものを入れて、身体の中のエンジンを動かせ”という思考があるのです。
今の日本人の生き方はほとんど9割が、イスラム教で教えていることを達成しています。あとの1割は豚肉やお酒といったものの集まり。日本の皆様も人に親切にしたり、人を思いやったり、多くのハラールを達成しているのです。」
実にのど元にすとんと落ちる素晴らしい言葉でした。
会場にいらっしゃった皆様もさぞこの言葉に納得され、今まで以上にイスラム文化に対して親近感を覚えてのではないでしょうか。
とっても良い企画になったと思います。
海老名市役所のみなさま、また一緒にやりましょう!
桑山紀彦
タイムリーで素晴らしい企画を実現しましたね。
タリバンとかIS国とか狂信的な行動=イスラム教とばかりに悪いイメージが蔓延している時に、知らないことが少しでも理解できるきっかけになります。
知らないことを知ることが国際的に相互理解が進む早道だと思います。
教育委員会はどこも似たような感じですね~改革改善を恐れて旧習を継続する意識が強いのでしょう!