今日は4年目の福島県、郡山ザベリオ学園でのステージでした。
ザベリオ学園はなんと小学校1年生から中学校3年生までの9学年が一同に聴く、とてもユニークな学校です。一体どこに語り口調を合わせればいいのか、ものすごく迷うのですが、正式にステージの4番を小学校1年生に聞いてもらうのは初めてかも知れません。
過去に名古屋の森の幼稚園の皆さんと5回にわたるステージを開催しましたが、その時も未就学の子どもたちがちゃんと聴いてくれました。でも学校という枠組みで、授業の一環として聴いてもらったのは今日の4番が初めてだと思います。
4番は、
パレスチナ篇~タハニ版…なんとかついてきてくれている
ミャンマー篇…ギリギリついてきてくれている
ヒロシマ篇…かなり難しくなってきた
津波7年目篇…厳しいかも
命をたどる旅路篇…厳しい
という感じでしたが、なんと、ザベリオ学園の1,2年生は崩れることなく見事に聴いてくれました。その時に思ったのです。
「子どもたちは、詳しい内容はわからないかも知れない。その多くの言葉の意味もわからないかも知れない。でも、”人間って頑張って生きている”ということが良く伝わっている。」
と、そう感じました。
それで十分だし、それが伝わることにこの「9学年が一緒に聴く」と言うことの意味があるのではないか、と思いました。
来年呼んでいただけたら5番。その内容に1,2年生は、
「人間ってすごいなあ」と感じてくれれば大成功ではないか、と思うのです。
さて、午前のステージが終わって名取に戻りました。
今日は閖上に皇太子夫妻が来て下さいましたが、「閖上の記憶」や「子どもたちの慰霊碑」には全く振り向くこともなく帰って行かれました。案内する人々の知識と意識が低いのだと思いますが、皇太子ご夫妻も案内されるがままにまわるだけでは、ずいぶん残念なご訪問になっているように思います。
夕暮れの「閖上の記憶」。やっぱりここはものすごく落ち着く場所。
桑山紀彦