今日は2年目の高山市立国府中学校のステージでした。
こうして2日間連続で故郷の街でステージができるとまず交通費が安くなり、それぞれの学校にとってよい状況でした。毎年呼ぶというのは本当に大変だと思います。でもこうして連続公演をさせていただいて、本当に嬉しく思っています。
国府中学校は素晴らしい生徒さんの集まりですが、今年もまた素晴らしい生徒さんたちでした。特にびっくりしたのは、終了後の質疑応答の時間でした。
最初はなかなか手が挙がらなかったけれど、挙がり始めると素晴らしい内容の質問ばかりでした。しかも最後から2つめは、「なぜこういった活動ができるのか」という動機についての質問。そして最後は1年生女子からの「これからの目標や夢は?」というもの。
学校が落ち着いており、気持ちに余裕があるからこそできるこういった質問に、国府中学校の豊かさを感じた想いでした。
来年、また日枝中が呼んで下さるならば、また併せて国府中学校にステージ3番で戻ってきたいものです。
校長先生の娘さんは昨日の日枝中学校で2年生としてステージを見て、大変感動したと家で語っていたそうです。まさに、「え?お父さん続きを今日観られるの?」という感じだと思いますが、これもまた同じ「高山市」の中学校での連続公演であることのありがたさだと思いました。
この2日間で高山市の中学生がほんとうによく成長し、よく育っていることがとてもわかりました。大変大きな収穫でした。でもその一方で大変残念に感じたことがあります。
それは母校斐太高校の凋落でした。
何人かの生徒さんが「医学部を目指したい」と言ったその先に「西高校を考えている」というのです。
西高校は我が直系のいとこ、小林隆徳氏が副校長を務める高山市内の私立高校です。
昔の西高校は大変荒れていて、とても低調でした。でも今では慶応の医学部や東大、医学部にどんどん進学させている有数の進学校になりました。隆徳さんが一生懸命努力して西高校を盛り上げているのをずっと見てきたし、西高校ではもう3回もステージをやっています。
全国で活躍するNPO「カタリバ」の代表、今村久美さんもこの西高校の出身だし、岐大医学部を卒業し、今年から医者になっている大好きな長瀬大(まさる)もこの西高校の出身です。
偏差値や進学大学だけでその高校を判断するなど、全然よくない指向だと思いますが、それでも子どもたちの夢をかなえるために高校としてやらなければならないことがあるはず。西高校はそれにまっすぐ取り組んできたけれど、母校斐太高校はそれをやっているのでしょうか。
「進学するなら西高校」「雰囲気で選ぶなら西高校」
それは、いとこの隆徳さんにしてみれば本当に願い続けてきたことだと思うけれど、その一方で隆徳さんや僕の母校、斐太高校はどんな取り組みや努力をしてきたのでしょう…。
何も知らないで言うのははばかられることだとは思いますが、「斐太高校を選ばないで西高校を専願で受ける」という子どもたちが増えていることを斐太高校はどう考えているのでしょう。
高校としてのビジョン、進学を支える人材、やる気を応援するイベント。その全てにおいて今の斐太高校には不足していることばかりではないでしょうか。
高校の運営は本当に難しいとは思うけれど、母校の偏差値がどんどん下がり、他の高校にどんどん生徒さんが流れていくようなそんな状況を今の斐太高校の首脳陣がどう考えているのか、ぜひ一回聞いてみたいと思いました。
苦言ではありますが、卒業生としてとても憂いています。みんなでもう一度斐太高校を盛り上げるために、何ができるでしょうか。
桑山紀彦
地元の大いなる将来性が感じられてなによりです。
公立高校は横並びを憚って独自性がなくなり平準的になってしまった欠点を感じます。
文科省、再考してほしいと思います。