1年ぶりにガザに入りました。
やはり入域許可はちゃんと取れており、エレズも大して苦労することなく通過できました。
いつもの我が通訳&アシスタントのアーベッドと、運転手のマジディに出迎えられて、走り始めました。ちなみにマジディは、空爆の恐怖を忘れるために全身をつねり続けて身体がアザだらけになった少女、ルーリーのお父さんです。
さて、ガザ戦争から1年半。いったいどの程度の復興かと思い東部ガザを見て回りました。至る所でようやく瓦礫の中から使えそうなものを見つけてリサイクルする人々の姿を見ることが出来ました。しかし、それはすなわちものが入ってきていないことの証でもあります。
アーベッドに言われました。
「セメントが全然入ってこないから、みんなしょうがないので、破壊された家から瓦礫を拾ってきてそれを細かく砕いてセメントの基材にしようとしている。でも、固めるセメントそのものがないからもう大変だ。
結局その瓦礫を求めて、破壊されたところへ行くと敵が撃ってくる。昨日もそれで一人亡くなったんだ。こうして復興は遅々として進まないんだよ」
いつまでたっても破壊が改善しないガザ東部
今回のガザ支援船への軍の攻撃と、それに対する世論の批判の動きに助けられる形で、少しずつものが入るようになってきています。しかし建物を建て直すセメントは持ち込み禁止アイテムになっているということで、現地の復興はなかなか進んでいないのが現状です。
そして何より停電がひどくなったことも、最近の情勢悪化を示す証拠の一つです。
進まない復興はますます人々の心をジリジリと窮屈にしているように思います。
明日は描画セッション。
子どもたちは今どんな絵を描くのでしょうか。
桑山紀彦
桑山さん、akiちゃん。
無事にガザに入れたと聞いて、まずはほっとしました。
日本でセメントは、ホームセンターでも、生コン屋さんでも、簡単に手に入ります。プロパンガスもガソリンも、鉄筋もガラスも・・・。
少し前テレビで、日本は、ガザの報道がほとんどされていないと言っていました。理由は、日本から離れているからだそうです。今時、地球の裏側の出来事だって、すぐに発信できる時代なのに。
私にとってガザは、とても近い国です。
本人に会った事がないというだけで、ダルウィーシュもタハニもニーメルも知っています。
早く、生活物資が手に入りやすくなることを祈っています。