14年間、パレスチナに通い続けているということは14年間イスラエルに入国し続けているということです。
入り口はベングリオン国際空港ですが、時々「別室送り」になります。
パスポートコントロールで、セキュリティのチェックが必要となる場合ですが、何が基準でそうなるのかは正直わかりません。
前回3月の入国はほとんどなんの質問もなく、スムースでしたが今回はとめられ、別室で1時間以上待つ羽目に…。
一体何が問題だというのでしょう。
まあ、何度もガザに入ったりしているレポートを見れば安全上のセキュリティを上げるのも「国家の安全保障」上は必要なことなのかも知れませんが、毎回疲れ果てます。
こうしてセキュリティを上げなければ守れない人類の「安全」とは何なのか。いつもこの国に入る度に思います。
隣ではどなるアラビア語の男の声、涙を流す女性。
ふと気づくと「別室」の友はこんなにたくさんになっていました。
いつまで待つといいのか…。
そして待つこと1時間。温和な女性係官に小部屋に呼ばれて面接。
イスラエル人にたくさん友人がいること、ガザや西岸には心のケアを目的で入っており、目指すは平和構築であることを話すと、彼女は微笑み、
「良い仕事を!」
人は目を見て話せばちゃんとわかり合えると思える瞬間でした。
早いときは5分で通り抜ける空港を2時間かけて通過し、いざ、ラマラへ。
桑山紀彦