イスラエル入国、あふれる兵士

イスラエルに入国しました。
 入国時、ガザに出入りしていることが問題になりましたが、いつものように別室に連れていかれることなく、
「今は入らないよね」
 という不思議なほほ笑みの入国管理官のOKサインによってイスラエルに入国しました。
 エルサレムのいつもの定宿に入ってびっくり。兵士だらけ・・・。
 田舎から借り出されてきたイスラエル軍兵士でごった返しています。
 隣のバスセンターに買い物に行っても、兵士であふれ返っています。
イスラエル兵
街にあふれるイスラエル兵士と銃
 イスラエルは完全な臨戦態勢です。国中がこの戦闘に向いて恐ろしいかたまり感を醸し出しています。
 2003年1月にはじめてこの地に降り立って、6年。これほどの戦時体制の中に入ったことはなかったかもしれません。
 先ほどダルウイーッシュと話しました。
 「電気はほとんどこなくなったよ。食料も底を突いて減ってきている。とても寒いから無理してセーターを買ったけど、この先どうなるのか。」
 「昨日11人の医師が入ったって聞いたよ。」
 「ああ、エジプトとヨーロッパの医師たちだよな。ガザに向かったと思うよ。」
 「入れないかな。」
 「そりゃあ神のみぞ知るだ。」
 「ダルウイーッシュ、レターを書いてくれ。そしたらそれを使ってカイロからエジプト側のラファを目指す。その間の検問をクリアできると思うんだ。」
 「わかったよ。医者として入ってくるなら、ちゃんとコーディネーションするよ。」
 「とにかく火曜日にはカイロに飛んで、水曜日には陸路でラファを目指すから。」
 「無理するなよ。」
 明日月曜日は、通常のエレズの検問所を通るべく試みます。入れない場合はガザが臨めるスデロットという街に入り、今回の惨状を記録してきます。
 その上で、次なる方法、エジプト側からラファ検問所を抜けるという方策でトライします。
 エルサレムもぴりぴりと殺気立っています。
 本当は平和の象徴として歴史に名を刻むはずだったこの人類最古の街が、今では銃を持つ若い兵士たちでごった返しています。
 僕たち人類はまだまだ解決しなければならない課題が多い生きものだ、と痛感しました。
桑山紀彦

イスラエル入国、あふれる兵士」への6件のフィードバック

  1. 心配はしないで、見守っていようと思っていましたが・・・
    12月27日からの攻撃が3週間目に入っています。
    人々の辛い状況は想像を絶するものです。少しも休まることのない、非日常がいつまで続くのかもわからない・・・
    医師や薬品の不足、横たわるところもないような状況で、医師として入られるのですか。学校や病院だからといって安全ではないです。
    日本から、念力をかけていますよ!どうぞお気をつけて!

  2. 連日、ガザ が報道されていますが、とてもまともに見られる映像ではありません。恐ろしいの一言です。ハマスだけを攻撃するのではなく 市民を巻き込まないよう努力しているとはいえ、無差別におもえます。 危険すぎます。 
    ガザのおじいさんが今まで4回大きな戦争を見てきたが、一番ひどいと言っていました。
    とにかく危険です。   
    早く、時が過ぎ帰ってこれたらいいのに・・・
    早く、帰って来てください・・・
    先生の思いとは反しますが・・・   
    祈ってます。 祈る事しか出来ません。
     
     

  3. 12日の朝日新聞に、マッズ医師の記事が載っていました。
    同僚一人と共にガザにとあるので、エリック医師の事だと思います。彼らは、停電の中、ヘッドライトや携帯電話の明かりで、執刀を続けているという。
    境界封鎖していたエジプトは、越境を認めなかったが、9日は11人、10日には13人の医師の越境の許可が出たという。
    ガザでは、救急車への攻撃や病院を巻き込む空爆が相次いでいるという。
    エジプト人医師フサム氏「命をかける値打ちがある。医師としてガザの同胞らの勝利に貢献できるのか、殉教者になるか、神が決めてくれる。」と、記事は締めくくっています。
    桑山さん、ヨルダンでの仕事も残ってます。akiちゃん、桑山さんが暴走しそうになったら、止めてくださいね。
    無事でいてと、祈る事しかできません。

  4. 初めてコメントさせていただきます。ずっとブログを拝見していました。昨日、11人の医師団が入ったとのこと・・・いてもたってもいられなかったのでしょうね。桑山さんと一緒ですね。私も看護師をしているのでとても気持ちが分かり、かつ、“このぬくぬくとした日本で私の出来ることは何だろうか”と苦悩しています。
    先日、東京の方で戦闘反対、停戦を求めてのパレードが行われたとニュースで見ました。苦悩を実行に移された方々なんでしょうね。遠く九州からエールを送りたいたいと思います。
    “自分の出来ることは何か”これからも問い続けながら桑山さんからのメッセージを一人でも多くの人に伝えていきたいと思います。地球のステージに出会わなければ、こんな事を思うこともなかったかも知れない。地球のステージの皆さんに感謝しています。ありがとう!
    ガザでの様々な活動があっての今の地球のステージ・桑山さんなんですよね。私も皆さんと一緒の気持ちです。無理はなさらず・・・無事を祈っています。

  5.  初めてコメントします。私も地球のステージに出会って、世界で起きていることを身近に感じることができるようになりました。ガザのニュースも他人事とは思えず、とにかく心配と怒りでいっぱいです。
     桑山さん、本当に無理をされず無事に帰ってくださいね。また、自分にもできることを少しでも考えて協力していきたいです。

  6. あの平和な地域で、とても悲惨な事態が起こっていること、心が痛む限りです。
    気を付けられて、そして、
    無事に帰ってこられて下さい。

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