以下の見解はあくまで心療内科医としての桑山紀彦が「個人」として行っている主張であり、「地球のステージ」はその内容や方向性について、一切関知していないことを表明します。
櫻井歩さんの亡くなった赤い消防車が破棄されようとしています。
津波後すぐに一旦借り受け、近くの自動車整備工場に置かせて頂き、山形南高等学校のみんなが泥と塩気を払って保存状態をよくして保存していました。
その間、脅迫状をもらったり、誹謗中傷されながらも市役所と消防署と渡り合うなかで、長女の優真さんと出会い、「残してほしい」というメッセージをもらいました。その甲斐あってまずはつぶさないでおこうと、渋々なったのがほぼ5年前。それからは閖上の消防分署の中に安置されてきました。
しかし土地整備の影響で消防分署を壊すこととなり、それに伴い「消防車を破棄する」とのこと。
突然の通達です。「もういいだろう」と言わんばかりです。
そもそも「遺族も破棄を望んでいる」などと言いますが、それは3人のご遺族の中のある一人の人物だけが反対しているものです。直接電話した僕はそれがよく分かります。
実際に歩さんのご遺族である櫻井優真さんと妹さんは今でも「残してほしい」とはっきりおっしゃいますが、以下の理由で「もう仕方ないかと思っている」とのこと。
・自分たちはぜんぜん関わって来れなかった。今更残してほしいと声高には言えない
・他のご遺族と対立するようなことは避けたいと思う
とても残念です。
でも、考えてみればあの消防車はご遺族のものもなければ誰のものでもない、人類のものです。そして「思い出したくないから」と言っている一人のご遺族の意見をを私たちは受け入れていいのでしょうか。
どれほどのご遺族が「思い出したくない気持ち」を抱えながら苦しんできたでしょう。でも、そこで立ち止まらないで歩き始めたとき、「忘れてはいけないから」に変わって行かれたご遺族をたくさんみてきました。
「思い出したくないから」を「忘れてはいけないから」に変えることができなかった人が、あの消防車をつぶしてもいいと言っているのです。でも、そんな立ち止まったままのご遺族を非難することはできません。
だからこそ、みんなの気持ちを集めて消防車を保存することを訴えませんか。
もちろんそれは「展示」ではなくあくまで今は「保存」なのです。しかも、仙台空港の横で半壊したご自宅を残し続けている鈴木英二さんが「私の家の敷地に引き取ってもいい」といっているのですから、余計に「なぜつぶすのか」と思います。
以下が名取市役所へのメールによる投書方法です。ぜひ全国の皆さまからのメールで、この動きを阻止していきませんか。
キーワードは以下です。
・市長は「山田司郎」さん
・宮城県名取市下増田分団の赤い消防車
・3人の消防団員がなくなった消防車
・向き合うべき
・「思い出したくない」ではなく「忘れてはいけない」
・語りつぐ未来への遺産
https://www.shinsei.elg-front.jp/miyagi/uketsuke/dform.do…
よろしくお願いいたします。
ちなみに名取市役所秘書室の電話番号は、022-384-2107(直通)です。
今こそ、力をお貸し下さい。
桑山紀彦
ただいま市に投稿しました。保存状態もとてもよいです、消防車なんて東日本大震災で唯一だと思いますので
貴重です。