毎年12月25日は、福岡県人権・同和教育研究協議会のステージ。この日に決まってもう10年が過ぎました。
今日の舞台は福岡県飯塚市。津波の時うちのクリニックに1ヶ月間滞在したのは、当時飯塚病院のトラウマ外科部長の田中先生でした。現在は石垣島で働いているけれど、熊本でもすぐに駆けつけた見て見ぬ振りしない医師でした。
そんな想い出の残る飯塚市に、実に1000人近い先生がたちが集まり、「冬期講座」です。
毎年思うけれど、なんでこんなに集客力があるのか。それはひとえに福岡の先生方の意識が高いということです。人権問題への取り組みでは奈良県もすごいですが、ここ福岡県も素晴らしい取り組みをたくさんされています。そんな中に今年も入れていただけて、本当に光栄でした。
それから、県同教の藤田先生曰く、
「リピーターが多いんです。そしてこの年の瀬12月25日は曜日に関係なく「地球のステージ」って決まっているからみんな来やすいんでしょうね。そしてやはり「今年はどんな世界を見せてくれるのか」という大きな期待があるからですよ。」
嬉しいものです。
そして今回は初めて質疑応答のコーナーが入りました。そこで出てくる質問や感想。さすが現場の先生!と思うような本音かつ温かい、心の中に沁みる質問ばかりで、やっぱり福岡県、県同教のステージは最高!です。
今日も1000人の皆さんの割れるような拍手に深々とお辞儀をして、今年最後のステージを終えました。なんとも納得。そしてまた頑張ろう!と思う1日でした。
来年もまた12月25日に!と約束して別れる先生方。
来年はひょっとしたら宮崎県の県同教でも呼んでいただけるかも知れません。
今、学校を取り巻く環境は大変厳しくなっているように思います。
何でもかんでも問題が学校に持ち込まれ、先生たちが疲弊しているように思えてなりません。家庭や地域での教育力が落ちる代わりに、色んな事を要求される先生方。でもその一方で何か少しでもミスがあるといきなりたたかれてしまう。マスコミもあまりに煽りすぎ、騒ぎすぎではないでしょうか。こんな仕事やってられないと思うときもあるかも知れません。
でもふと考えれば、子どもが好きで、教育に可能性を感じてその仕事に就いた初心に戻れるようなきっかけがあるといいように思います。
今日の6番ではルワンダの高校生たち、ブータンやミャンマーの子どもたち、そしてフィリピンの子どもたちが出てきますが、
「そうだった、こんな子どもの笑顔が好きで、この仕事に就いたんだった」
という思いに立ち返れるような内容にしたくて、今日に臨みました。
来年、1年間の荒波を共に乗り切り、12月25日に福岡で再会できることを願って。