いよいよ海外進出の日がやってきました。
東京駅にて。いつもの遠征の二倍以上の荷物じゃ~
カナダ、バンクーバー市の日系社会コミュニティが呼んでくれました。
担当の鹿毛さんは、もう数十年前にバンクーバーに移住し、バンクーバーに住む日系人の支援活動をしてきた人です。
桑山はかつて、難民だけではなく、移住者の調査研究をしており、トヨタ財団から個人助成を得てバンクーバーにおける日系人のストレスや、その支援のあり方について研究をしていました。同じトヨタ財団の資金で、難民のストレスや支援のあり方についてノルウェーに留学し、多くの旧ユーゴからの難民の皆さんとつながりができて、それが後の旧ユーゴスラビア支援、アリッサとの出逢いにつながっていくわけです。
さて、そんな鹿毛さんは日本に里帰りしたときに埼玉のステージに来てくれました。そしてたいそう感動されて、これをいつかカナダの地でやりたいという希望を持たれ、昨年からずっと調整をされてきました。そしてついに「リドレス60周年記念事業」の予算を取って、「地球のステージ」を呼んでくださることになったわけです。
リドレス。
それは、多くの日系人が太平洋戦争当時「敵性国民」ということで、収容所に閉じこめられ、人権を踏みにじられました。カナダ政府は早々にそのことを謝罪し、その補償プログラムを開始して今年が60周年なんですね。その補償プログラムを「リドレス」と呼びます。
このリドレスで、カナダに住む日本人はさまざまなイベントを行い、活発に活動してきたのです。まさに多民族国家らしい啓けた話ではないですか。その周年事業に「地球のステージ」を呼んでくださるとは!ますますありがたい話ではないですか。
しかし難関は「言葉の壁」でした。
いくら日系人といっても5世6世はほとんど日本語がわからないし、このイベントは開かれたものですから、一般のカナダ人も来ます。
そこで「地球のステージ英語化計画」が水面下で進んできたのです。当初桑山は英語ですべて話すつもりでした。しかし、しょせんネイティヴではないものが、あれほどの物語を英語で語ったら、きっとあのNHKのイタリア語講座のジェローニモさんのように、変なアクセントで、笑いばかりを買うとんでもないものになってしまうのではないか、と危惧しました。
「ア~、これフィリピンね。トッテモ夕日キレイだったよ~。で、これ、ロエナスね、アナぼこ、住んでいたよ~」
ってな感じで、コメディになってしまう。
そこで、挨拶以外のすべてを日本語で通し、画面に字幕を入れることになったのです。語りのスライドショーには、あきちゃんが寝ないで英語を入れ込み、北京のおばちゃんの語りなどは、実に英語で画面があふれるくらいになってしまうため、同じおばちゃんの写真を8枚用意して、それぞれに英文を張り付け、送っていく、というものになりました。
一方の「映像」は、桑山が一から映像のトラックを配置し直し、右下に英文を入れ込んでいくという形式になりました。
これがまたかっこいい!フィリピン篇の画面に英文が載るだけで、まるで別作品のようです。
そして両方は今朝完成し、いよいよの出発となりました。
ドキドキです。
でも「地球のステージ」の形式が、カナダにどう受け入れてもらえるのか、とりあえずやってきます。12年目にして初めて訪れた海外公演の機会。大切にして、がんばってきます。海を越えていった日本人の皆さんに温かいものが届きますように。
ちなみに今回は「地球のステージ1」に「ヒロシマ篇」をくっつけて臨みます。まず最初は今週金曜日の1回目、あきちゃんが音響&映像です。続いて二回目は日曜日、こちらは優子ちゃんが音響&映像です。
乞うご期待!
桑山さん、akiちゃん、優子ちゃん、行ってらっしゃい!!
昨年、全国制覇したと思ったら、今年はカナダかぁ?!
スライドに英文が入るなんて、ちょうど、映画の字幕スーパーみたいになるんでしょうか。
時差が16時間というのも、すごすぎです。
カナダにまでは行けませんが、日本で、はらはらしながら、応援してますね!!
この記事で今回の海外進出やアリッサとの出逢いにつながった桑山さんの歴史の一端を知り、
やっぱりすごい人だなぁと感じ入りました。
英語の字幕はあきちゃんの力作ですね。ぎりぎりの完成というのが、いつもながらスリルがあり
ますね。ご苦労様でした。かっこいい!画面を一度見てみたいです。
カナダのみなさんにきっと地球のステージの想いが届くことと信じています。
海外進出おめでとうございます。
地球のステージと桑山さんのファンです。「今、カナダです」とメールをいただき、いまごろ公演されてるかなと、成功を祈る気持ちでいます。
スタッフの方々、寝ずの準備で行かれるのですね。地球のステージの感動が海外に広がる、記念の日。心から、応援しています!