今日はついに阿部裕(ゆう)先生が入って下さいました。
(向かって左から、長澤臨床心理士、阿部医師、荒木医師、桑ちゃん、つかささん)
阿部先生は都内四谷で「四谷ゆい」クリニックを運営する学会の先輩ですが、とても馬が合い、これまでも津波の被災地に駆けつけて下さいました。そして今回も自ら入ってこられ、臨床心理士の長澤想宇(そう)先生と共に診療に入って下さいました。
今日は昨日からの荒木先生はうちの看護師、つかささんと共に駐車場で寝泊まりしている皆さんの巡回にまわりました。特に気になっているのはうつの治療を受けながらももう1週間以上、「1日1回のみクルマから降りる」方への訪問。今のところエコノミー症候群などにはなっていないようですが、身体と心の健康が心配です。
阿部先生は診察室の外来を受け持ってくださいました。こうして心療内科医、精神科医はきちんとつながり、日々の診療は順調です。もちろん受診される数は多くありませんが、それはそれで良いことと捉えたいと思っています。「頼りたいとき、そこに医師がいる」という体制を維持できていることが重要だと思います。
荒木先生は雲仙普賢岳の災害の時、自殺者が出たことで災害精神医療に関わり、以来ずっと阪神淡路大震災、東日本大震災と関わってこられました。寝袋一枚でどこへでも出かけていける山男で、年齢を感じさせない活力が魅力の先生でした。
さて、午後からは長澤臨床心理士によるワークショップ。
今日は呼吸法を使ったリラクゼーションを子どもたちと共有しました。
15人ほどが集まってくれてみんな一生懸命。でも、中学校1年生の千陽菜さんやゆうと君は、
「勉強したい」
といっていました。まさにテレビで報じられている通り、今後子どもたちへの学習支援が課題になってきている感じです。
明日からなんと5月1日までいてくださることになった長澤さん。活動的で、ちゃんと子どもたちの心をつかみ、「動かしていける」立派な活動姿勢です。子どもたちとの信頼関係も徐々に強く築かれていけるように思います。
そして5月3日から5日までの3日間、桑山が最後のテーマとして入る時、何ができるか模索していきたいと思います。
皆様からのご支援はとてもたくさん集まっております。
本当にありがとうございます。日々順調に活動しており、皆様からのお気持ちはこうして直接被災された皆様に届いています。
それにしても桑山が現場を離れていてもちゃんとまわっていく「こころのケア・チーム」。なんと頼もしいことか。
つかささん、桑ちゃんのマネージメントにも感謝です。
そしてもうひとり、発災直後からずっと物資配給を続けている協力隊OVで広島在住の細川光宣さんも合流してくださいました。細川さんの行動力にはひたすらひたすら感動するばかり。いい仲間が結集しています。
桑山紀彦