午後になって子どもたちと活動しました。
始めて触れる阿蘇の子どもたち。みんなボランティア受付窓口にきて、登録をお願いしている子どもたち。とてもやる気があります。
「ねえ、みんな、ちょっと力借りたいんだけど。」
「は~い!」
すぐ乗ってきてくれます。
まず、KJ法を使い、段ボールに問題を書き出していきます。
「みんなが思う、避難所の問題は?」
「う~ン、トイレかな。トイレが汚い。」
「私は、余震かな。やっぱり怖いよ。」
「僕は、大人のみんなが支援物資が届くとわがままに持っていったりするのが問題だと思う。」
実にいろんな意見が出てきます。子どもたちは、とても純粋に周りのことを見ているので重要なご意見番です。
「じゃあどうすると良いのかな。」
「トイレはね、手を洗うことだよ。」
「あと掃除をきちんとすること。」
「余震は、備えることだね。」
「例えば?」
「靴下を2枚はいておくこと。」
「ジャンパーを着て寝ること!」
「疲れない?」
「まだやっていないもん。」
なんて素直な阿蘇の子どもたちでしょうか。
そこで提案しました。
「仕切り(パーテーション)はどうしたら良い?」
6年生のこころさんは、
「私たちはみんな顔見知りだから、仕切りをすると、良くないこともあると思う。」
「そうだね、じゃあ仕切りはいらない?」
「う~ん、でも荷物が拡がらないことは大切だよ。」
小学校4年生のまゆこさんが言いました。
「じゃあどうすると良い?」
「低い仕切りにすれば良いんだよ!」
元気な5年生きょうたろう君が言いました。
「そうだね、じゃあ低い仕切りを作るプロジェクトを始めようか!」
「いいね~!」
子どもたちの気持ちが一つになっていきます。
そして風景構成法に入っていきました。今までどれほどの国でやってきたでしょうか。10個の項目を順番に並べて、一枚の風景画にしていくものです。
みんな一生懸命取り組んでくれました。
これは今の子どもたちのこころの様子をある程度つかむことができます。
総じて言えることは、みんな花が描けなかったこと。「花」は8つめの項目です。それは「余裕」を示しています。それが描けない子どもたち。心の中に余裕がなくなってきていることを示唆しています。
「花が上手くかけなかった人~?」
「はい・・・」
ほとんどの子どもたちが手を挙げました。
避難所のストレスは、確実に子どもたちにのしかかっています。それを非言語的につかむことで今後の取り組みの指標にしていきたいと思います。
今回の課題は、津波の時のトラウマではなく、避難所の環境から来るストレスが前面に出ているように思われます。
明日の午後は、「みんなであの日を語ろう」と共に、ヨガ教室やヒップホップ教室を導入していきたいと思います。みんなうちのスタッフの得意技です。
明日、請うご期待!
桑山紀彦