ミャンマーに入りました。
かつて「ビルマ」と呼ばれてきたこの国。軍事政権が勝手に国名を変えたのかと思ってきたところもありましたが、今日ずっと一緒にいたタン・ナインさんはたくさん大切なことを教えてくれました。
「ビルマは、ビルマ族が多かったからそう呼ばれてきました。でもビルマには150を越える民族が暮らしています。そんなみんなが嫌な思いをしないで受け入れられる国の名前、それがミャンマー。私自身は最大のビルマ族の出身ですが、ミャンマーの方がしっくりときます。だって多民族国家ですから。」
なるほど、これからは誇りを持って「ミャンマー」と呼んでいけそうです。
そして首都のヤンゴン。
至る所にアウン・サン・スーチーさんの笑顔が…。特に露店で売っている「スーチー・カレンダー」の存在にはびっくりします。
タン・ナインさん曰く、
「そんじょそこらの女優のカレンダーよりもはるかに人気があります。国民はみんなスーチーさんのカレンダーを家に飾ることが誇りです。」
今日、組閣がありました。8割以上がNDL出身の議員となり、民主化への移行は問題なく行われそうです。3月31日で現在の内閣はその役割を終え、最大与党となったNDLが政府を形づくっていきます。息子たちの国籍がミャンマーでないために現在の法律では大統領になれないスーチーさんですが、タン・ナインさんは笑いながら、
「その法律を撤廃してスーチーさんが大統領になるのも良し、でも仮に大統領にならなくても、彼女は国を見守り、役職などなくてもいい影響力を及ぼしていくでしょう。」
まさに一般国民にも全幅の信頼得ているスーチーさんでした。
そんなヤンゴンは急速な都市化が進んでいます。イギリス植民地時代から残る古い街並みの向こうには巨大なホテルの建設が進んでいます。
今まさに新旧が入り交じり、国が大きな経済成長を遂げようとしている、そんなヤンゴンです。これももともとは「ラングーン」と呼ばれてきたわけですがそれは単にイギリス人が「ヤンゴン」の発音がうまくできず、「ラングーン」と発音してものが定着したのだと聞き、ヤンゴンの方がミャンマー人の皆さんにはしっくりくると聞いて納得でした。
このヤンゴンの変化は、10年ほど前に始まったカンボジアの経済成長に様子が似ている感じがしていますが、仏教の存在はカンボジアよりもはるかに強く、ヤンゴン市内に燦然と輝くシュゥエダゴン・パゴタの圧倒的な存在感を語るまでもなく、敬虔な仏教国としての清楚さを称えているように見えました。その点においてはラオスの雰囲気に似ているようにも思えます。
タイ、ラオス、カンボジア、ヴェトナム、ブータン、ネパール、インド…。近隣の国と比べてどこか似ているけれど、どことも似ていない、やっぱりここはミャンマーという国なのだと思いました。
町にはほとんどゴミが落ちておらず、笑顔を向ければ笑顔が返ってくる。
未だ協力隊は来ていませんが、近いうちに協力隊が活動しても良さそうな、そんな印象も受けました。まずは「歩く」ことでしばらくは、このミャンマーを報告していきたいと思います。
桑山紀彦
アウン・サン・スーチンさんは、すごい！としか言いようがないです。
偉大な方、本当に美しい方だと思います。
タイ、ベトナム、カンボジア…東ティモール…行ってみたい！この目で観たい！そう思いながら、いつもブログの記事を追っかけています。
笑顔が帰ってくる国、嬉しくなります☆彡
無事にミヤンマーに到着され、早速、足で情報収集、お疲れ様です。
日本の国土の約1.8倍の広さに150を超える民族が共に暮らす国。
中国の56民族をはるかに超える民族数と知ると、本当に大変だろうなと思います。
「ビルマ建国の父」アウン・サン将軍を父に持つアウン・サン・スーチーさんは、
89年以降、約20年にも亘って繰り返し軍事政権から自宅軟禁処分を受けましたが、
それにも耐え、ぶれることもなく、自分の決めた道をまっしぐらに貫いており、
国民にとって、まさに「希望の星」ではないでしょうかと思います。
町にはほとんどごみが落ちていないというのはとても興味があります。
今後、都市部に関していえば、行く度に景色が変わってくることでしょうね。
桑山レポートを読んでミャンマーは想像通りの真面目な国のような気がしました。
軍政独裁と言うと圧政と言ったイメージが強いですが、篤い信仰心の何かが根底に
あってどこかに許しあう精神が宿っているのでしょうか？
新しい政権に対する国軍派の協調対応に注目しています。