朝4時にマニラを出発しても、この北ルソンのイフガオについたのは昼の12時過ぎ。実に8時間以上クルマを飛ばしてようやくついたイフガオ州の州都ラガウエ。そこには協力隊の濱田さんが待っていてくれました。
濱田さんはダムの管理と共に、その売電によって得られた資金を世界遺産であるイフガオの棚田を守るために使う、そのマネージメントの仕事をしていらっしゃいます。
イフガオは山の中にある穏やかな州。人口は20万人あまりでこじんまりとしています。それでも、人々はこの「イフガオ」をとても誇りに思い、棚田は自分たちの宝だと思っていらっしゃいます。
さて、ラガウエから1時間ほどクルマを飛ばしたその地に、この世界遺産の棚田がありました。
天気は晴れ、風速3メートル以内。ドローン撮影にはうってつけです。しかも、州政府の遺跡保存協会の方の同行があるので胸を張ってドローンを飛ばせます。山腹からの離着陸は気を遣いますが、かなり慣れてきたので2メートル四方のスペースがあれば、飛ばせるようになりました。
そして大空を舞いながら、30分ほど飛ばしました。
州政府庁舎に戻ってみんなで見ると、一様に驚きの声。とにかく美しい棚田がそこにありました。濱田さんもこのドローン撮影の可能性は大きく考えていて、単に世界遺産のアピールだけではなく、空中から見ることによって、その棚田の状態の把握、修理が必要な箇所の発見に大きく役立つと思っていらっしゃいます。
ドローンは、日本では規則やモラルを守らない人たちのために、非常に悪いイメージばかりが先行していますが、国際協力の世界ではこれから大きな可能性を広げるポテンシャルを秘めていると思います。
開発、防災、観光、様々な面におけるドローンの可能性を改めて感じることのできた1日でした。そして16時30分出発。マニラに着いたのは実に夜中の1時30分。9時間の道のり。やっぱり250キロ、ほぼ一般道というのはきついなあ。
でも日帰り強行軍の甲斐のあった映像が撮れました。
年明け以降に「浮動(必要に応じて入れ込んでいくこと)」で各シリーズで自由に公演される「フィリピン篇2」の映像美にご期待下さい。
桑山紀彦
長い道のりお疲れさまでした。フィリピン北部の方に友人の奥さんのお里があります。話だけ聞いていて、行ったことはないので、どんな地域だろう…と想像するばかりです。
世界遺産の棚田、空から眺めてみたいです。
来年のステージでの発表が楽しみです。
日本では、ドローンと聞くと、やはり何だか悪いイメージがついて、規制が先行している気がして、残念です。
棚田といえばバリで見た棚田を思い出しますが、
イフガオの棚田まで9時間あまりとのこと、お疲れさまでした。
水田ということは5、6月だともっと緑が多いのでしょうか?
ここでもドローンが活躍したのですね。