日曜日の閖上

今日は閖上中学校遺族会の会合でした。

 良く晴れた暑い梅雨の晴れ間に、「閖上の記憶」は貸し切りとなり遺族会の皆さんが集まりました。

 丹野さん、櫻井さん、佐々木さん、大川さん。いつものメンバーですが会うと安心します。みんなもやっぱり「仲間」に出逢った気持ちになれると思います。

 今日は、来たるべき「閖上中学校解体」の日に向けて、遺族会として何を要求していくのか話し合いを持ちました。再三にわたる問いかけにも、名取市は「解体やむなし」の姿勢を崩さず、遺族の皆さんの気持ちは届かないままです。であれば、遺族会として出来ることを模索しようという本当に前向きな気持ちで論議が進んでいきました。

 そんな中、

「やっぱり残してほしい物は、直接見に行かないとね!」

 ということになり、みんなで閖中に向かいました。自分たちの子どもたちが通った学校です。みんなとても愛おしそうに見て回ります。やっぱり特別な想いがあります。みんな校舎内をめぐりながら、ぜひ取り外してでも残しておきたい物をリストアップしていきました。
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 切ない想いですが、やはりどこかで復興の後押しはしたいと思う気持ちがあります。だから、自分の中にある、「子どもたちの想い出を出来れば永遠に残しておきたい」という気持ちを抑えながら、でも出しながらゆっくりと巡っていきました。

 親としての想い、とにかく名取市に伝え続けていくしかありません。明日は当方の担当、桑ちゃんと名取市教育委員会の教育長に会いに行きます。訴え続けるしかないです。

 さて、夕方久しぶりにドローンを飛ばしました。
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 今日は、クルマで移動しながらの撮影。「移動撮影」です。明ちゃんが運転するクルマに乗り込み、サンルーフを開けて桑山が乗り出し、優子ちゃんは車内でカメラを操作します。

 久しぶりに空から見る閖上はかさ上げで多くの部分が平らになっていました。心の動きになかなか追従してくれない、「復興」という名の破壊。

 でも、これも運命なのだと受け入れていかなければならないのでしょうか。

 その想いを、現場としてきっちりと見つめていきたいと思っています。

桑山紀彦

日曜日の閖上」への1件のフィードバック

  1. 土木工事を急ぐのが復興のようで区画整理や道路拡張工事の公共事業とまったく同じやり方で思い入れを感じません。悲惨な傷痕は津波を被った大地だけではない、土を掘り返す前に何をしなければならないかを十分検討せずに、予算の執行を急いでいるとしか見えません。訴え続けないといけないというのは民主主義ではありませんね。残念です。

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