今日は5年目になる埼玉県長瀞の長瀞中学校のステージでした。
実は2011年3月11日、この学校でステージの2番を歌っていました。そしてあの恐ろしい揺れが来たのです。
生徒さんが校庭に避難し、公演を中止として機材を積み込んでいる時に雪が降ってきました。午後4時のことでした。その同じ時刻、名取市の沿岸は地獄と化していました。今でもこの学校の体育館脇に来ると、あの日のことを思い出します。
電話は通じにくかったですが、事務局で優子ちゃんが「津波が来て大変なことになっている」とだけ伝えてきました。それから借りたままのレンタカーで全て一般道350キロ以上を走り続けて午前1時、真っ暗な名取市の「地球のステージ」にたどり着きました。既に水が来ていて避難先の下増田小学校の周りで50センチ浸水していました。
小学校に入ると、先生がろうそくの火をともしながら寝ずの番をしていました。
あれからもうすぐ4年です。
今日も長瀞中学校の生徒さんはすばらしくよく聴いてくれました。
5番という演目は、「パキスタン北部大震災篇」「ガザ50日戦争篇」「ヒロシマ編」「震災~未来篇」「命をたどる旅路篇」で構成されていますが、久しぶりに納得してステージ空間を作ることができて嬉しかったです。
担当して下さっている健康福祉課の坂上(さかうえ)さん。本当に熱心にこの5年間付き合って下っています。その笑顔を見ると、いつもほっとします。
今日は良く晴れて気持ちのいい埼玉県は長瀞でした。
もうじき3月11日。それに先だって3月8日(日)は、21時からのNHKスペシャルを是非ご覧下さい。桑山と一緒に向き合って乗り越えようとする克人さん(仮名)が登場します。
桑山紀彦
暖かい長瀞で良かったですね。