空爆によるガザの被害は予想以上でした。
(ベイトハヌーンのアパート)
トファーは北東部の街ですが、その中心にエル・ワッハ病院がありました。リハビリと外科の病院でしたが、攻撃により完全に破壊されています。
(エル・ワッハ病院)
もちろん、事前警告があるのでここでの死者はいませんでしたが、完全に破壊された状況ではいつ再建できるのか、見通しが全く立てられず、今日もそこで働く200人の従業員を代表して4人のスタッフがこの窮状を訴えていました。
ガザ市では5つある高層ビルのうち、3カ所が破壊されました。
その一つがイタリアン・タワー。
(イタリアンタワー)
13階のすべてが抜けて、しかし崩れ落ちてはいません。だからこそいっそう恐ろしさが伝わってきます。
それにしても最も攻撃がひどかったのはシジャーヤ地区、ガザ東部です。
(シジャーヤ地区)
住宅地がほとんどつぶされてひどい有様でした。ビルの主がとても寂しそうに見守っていました。
それでも昨日から新学期が始まったのです。
半分が破壊されている学校にも、新学期の元気な声が響いていました。人間はあきらめない。
そして我が「心理社会的ケア」チームも、昨日より活動を再開し、まずは「何が起きたか」を言葉に出していくことから始めています。
再会したダルウィーッシュも、息堰切ったように語り始めました。
「とにかくひどかったよ。うちらが暗黒の金曜日と呼んだあの日はこの辺り一面が空爆のエリアになった。この家の周り12棟が破壊されて、さすがにみんなちりぢりに逃げたけれど、自分は逃げなかった。この家の1階にうずくまって過ごしていたよ。」
みんな語りたい時期に来ています。
明日もワークショップ。みんなで「あの日々」のことを語り合えるようにしていきたいですね。
桑山紀彦
すさまじい破壊ですね。病院や学校は標的にしてはいけないと思うのですが、歯止めがないですね。
想像を絶する状況の中で暮らさなければならない人たちはどんなに辛いでしょう。
社会的心理ケアが生き抜いていく力への助けになりますように。