「どっぷり子ども自然体験完結！」

 今年度スカイルーム屋外活動のひとつに「がんばっぺ宮城2012どっぷり子ども自然体験」があります。

先日４日は自然体験の最終回となる秋編が開催され、名取スカイルーム児童30名と同じく被災した東松島市立宮戸小学校児童11名が参加してきました。主催は支援団体「仙台泉が岳かむり」の皆様が春夏秋の季節毎に定期開催している活動で、仙台泉が岳山麓の大自然の中で文字通りどっぷり！様々な自然体験をしてきました。

　今回の秋編も相変わらずよく恵まれた快晴の秋空の下で、まずは春編で植えた野菜たちの中からサツマイモの収穫祭！

かむり隊長さんたちの教えを受けてから早速、畑の中から丁寧に堀り起こしてみると…なんと子どもたちの顔より大きいラグビーボール大はありそうなほどの巨大なサツマイモがゴロゴロと出現したのです！これには一同驚愕と笑いが起こり、子どもたちのテンションは一気に上がって、自分も見つけようと“おばけサツマイモ”を求めてどんどん掘り起こし、みんなであっという間にネット入りきらない程のサツマイモをどっさり収穫しました。

　

　秋の最終回に訪れた泉が岳山麓は美しい紅葉の季節です。大自然の木々が織りなす彩色美の山道を上がった泉が岳かむり活動拠点のキャンプ場は、自然であって流れる時間と移りゆく四季折々の営みが閑静な中にも圧倒的な美しさと生命力溢れるエネルギーを体感させてくれて、私たちに感動をくれます。そこに立つ名取と東松島の子どもたちも慣れたキャンプ場に楽しみながら遊び、かむり隊長さんたちの優しい教えにリラックスした声と笑顔がありました。

　大自然の猛威によって被災した児童たちが、大自然の中で豊穣な恵みを全身で味わって、ゆっくり染み込むように体感してくれたらと願いこの活動に参加してきましたが、毎回、本当に参加して良かったなぁ～と感じるときが、隊長さんたちや宮戸小学校の仲間たちと触れ合い大自然の中で感じながら楽しむ子どもたちの生き生きとした姿なのです。

　プログラムも相変わらず盛り沢山！自然の鳥たちに巣箱を手作りして、実際にみんなで山林の樹木に設置してきました。

昼ご飯は大釜で炊いた東北伝統の具沢山の芋煮をおかずに収穫したサツマイモ炊き込みご飯をお腹いっぱいになるまでほおばり、ネイチャークラフト制作はオリジナルクリスマスリースと焼き板作り、おやつタイムにはおばけサツマイモをたき火に投入したら！煙の匂いと香ばしさをまとって蜜がじんわりホクホク秋の定番“焼き芋”を美味しく味わいました。キャンプ場周辺の森林散策では、ネイチャーガイドもこなす隊長さんたちから自然の木々の個性を教えていただきながら、熊の爪痕に驚き、自生の食物などに興味津々、ロープ伝いに渓流の急斜面を登り降りしたり…と自然探検の要素もバッチリ！な活動に夢中に取り組む姿が、紅葉の美しさにより濃い彩りを加えて、そこに身を置いていると何とも言えない幸福感なのです…山登りも結構しんどいはずなのにみんな口角が上がっていました。

　仙台泉が岳かむり隊長さんたちは社会的背景も様々な多くが人生のベテランの皆様。

作物栽培から畑仕事にネイチャーガイド、飯盒炊飯、クラフトマンまで幅広い役割を行ないながら、祖父母と孫ほど歳の差にあって温かい愛情を存分に注いで下さいました。この時間は、自然を知り尽くして寄り添う逞しき先輩方に教わる事が出来た機会。子どもたちにはいずれ貴重な時間として再想起されることになるのです。収穫した野菜も、食べた作物も、手作りした造形作品も、身体に染み込んだ感覚も想い出以上に人生の一部としてずっと残り続け、それは子どもたちの成長にとってステキな栄養となるのですから。

「子どもたち、またどこかで逢いましょうね！とは言っても歳の差があるから逢えないかもしれないけど…（笑）」

そんな言葉を軽く挨拶にする仙台泉が岳かむりの皆様のことが子どもたちも大好きです。

心からの感謝を込めて…

宗貞　研

公益社団法人 日本国際民間協力会NICCOブログ：

http://kyoto-nicco.seesaa.net/article/300532691.html

地球のステージ自然体験夏編ブログ8/25「自然に触れる夏」：

https://blog.e-stageone.org/?eid=867440