中部人のチカラ

土曜日は中部人のパワーに圧倒されました。

 もともと岐阜県人の僕にとって、中部地方は自分の故郷。小さい頃から親しんできた地域です。そこを離れて既に30年が過ぎました。でもやはり18年間生まれ育ってきた中部地方が自分にとっての故郷です。
 でも「中部地方」は名古屋という日本第3の都市を抱きながらも、どこか特徴のないところのように思われているかもしれません。大阪を中心とした「関西圏」、東京を中心とした「関東圏」という「東西」の狭間にあって、なかなか特徴が出せない地域なのかもしれないです。
 しかし、この土曜日はまず名古屋で力強い女性たちのチームで3回目になるステージでした。
「もりの会」の皆さん。もりのようちえんと愛知たいよう幼稚園のお母さんたちが立ち上がって開いている「地球のステージ」の連続公演です。
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 「もりの会」がすごいのは、なんと未就学(3歳~5歳)の子どもたちがきちんと参加することです。しかも今年は「地球のステージ3番」です。中学生にでも難しいとされる「3番」。これまで小学校でも公演したことの無いものを未就学の子どもたちに、果たしてわかってもらえるのだろうか。不安の中で3番が始まっていきました。
 しかし、「ケニア温暖化篇」はまさに両幼稚園が進めている「みんなでわけわけする」ことがぴったりだったのです。そして、「東ティモール篇2」は、「毎日コツコツやろう」がテーマ。それも幼稚園時代から学んでいることだといいます。だから、3番のテーマが実は幼稚園で大切にしてきたテーマと同じだったという!なんとすばらしい。だから、子どもたちはちゃんと聞くことができました。
 来年はいよいよ未就学の子どもたちへ、4番か??
 いずれにしても「初」の試みです。
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(終了後の森の会のお母さんたちとの懇親会)
 そして夜は笠松へ。
 河合さん率いる笠松文化協会主催の街をあげたステージは今年6番の演目となりました。
 実はこの中部地方で毎年公演が重なって6年目、6番までいったところはこの笠松が最初だったのです。今猛然と大垣北高校が今年5番で追い上げてくださっていますが、笠松はついに6番までやりきりました。
 そしてもう既に浸透している故、たくさんの皆さんが来てくれたことと初めて笠松中学校の生徒さんがたくさん手伝いに来てくれたことが嬉しかったですね。
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(笠松中学校の生徒さん)
 河合さんとは7年前にJICAのエッセイコンテストで逢いました。娘さんが受賞されてJICAの「地球ひろば」で私たちの定期公演を見てくださり、
「いつか笠松に呼びますから!」と言ってくださり、有言実行して6年。こんなに熱い岐阜人、中部人がそこにいたのです。
 今や我が岐阜県は5つの高校が毎年公演になっている、信じられない展開の県です。大垣北高校のステージ終了後「座談会」の盛り上がり。先日の加納高校の「加納大会議、地球のステージ版」。いろんな試みがあります。そんな中で、この笠松でも中学校に広がっていくといいなあという願いを河合さんたちは持っています。
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 来年笠中が入るといいな。校長先生も来てくださっていたしな・・・。
 そう思いながら、熱い中部地方の夜が更けていきました。
 ここで嬉しかったのが逸併くん。彼は羽島北高校から三重大学に進んだ笠松っ子です。今は大学3年生になりました。
 その逸併が言うんです。
「オレ、消防士になりたいっす。ずっと水泳やってきたから実は海上保安庁も考えたけど、オレ地元志向なんすよ。岐阜に、笠松に戻ってきたい。だから消防士になります。」
 こんな青年が育つ地域ってやっぱり豊かです。
 でも、そんな逸併に思う。
「死ぬなよ」
 と。だって、もしも大地震が来て、燃えさかる炎の中に助けを求めている人がいたら逸併はぜったいに飛び込んでいく。だってどっからみても見て見ぬふりはしない青年に育っているんだから。そして多くの消防士や、消防団員があの津波で亡くなったんです。
 その生きざまを後世に伝えつつ、これからの「正義の人」に何を思うか、逸併をみていて切なくなりました。
桑山紀彦

中部人のチカラ」への11件のフィードバック

  1. 長旅、お疲れさまでした。無事にホームへ到着されましたでしょうか。
    大分の公演、感動のあまり「大分に来て下さってありがとうございます」っと、一言お礼を申し上げたくて勢いよく手を挙げたものの…緊張でしどろもどろ…。思いっきり自己嫌悪のまま家路につきました。お恥ずかしい限りです。
    遠い大分に足を運んで下さる桑山さんに感謝!そして、桑山さんをここへ連れて来て下さることに尽力されている大分の方々にも感謝!そんな一日でした。
     本当にありがとうございました。
     ではまた、あした。

  2. 公演ありがとうございました!
    笠松の消防士志望人の……そうです、俺です(笑)
    桑山さんとお話ししたように、やはりあの消防車に乗っていた方々と同じような状況になった場合、そうなってしまうでしょうね。
    でも、桑山さんの「死ぬなよ」
    この一言は、
    「ならばどうすればいいのだろうか。」
    そう考えるきっかけになりました。
    でも、答えは見つかりません。
    少し時間をかけて考えてみたいと思います。
    来年には僕なりの答えを桑山さんに伝えられたらいいですね♪(笑)
    長旅、そして公演おつかれさまでした。

  3. 土曜日の笠松でのステージ、本当にありがとうございました。
    中学生のボランティアの事前説明会の時、「このボランティアでは何ももらえませんが、感動だけは皆さんにプレゼントできます。」と、話してきました。
    中学生達は皆感動を共有することができたようです。
    校長先生にお願いすると言ってました。
    それが実現したら我々の役目は終わったと河合さんが言ってましたが、多くの人がまだまだ観たいと思っていますので、また1に戻ってやりたいです。
    大垣北の先生方、笠松小学校の先生方、各務原の林さん、美濃市の辻君、他にも笠松町以外からも多くの方がきてくださいました。
    本当にありがとうございました。
    ところで、桑山さん、逸の「へい」の字間違えたよ~
    「併」でしたぁ

  4. 19(金)東北発★未来塾 放送の日に、地球のステージ・閖上の記憶・閖上地区にうかがいました。
    お話してくださった スタッフの方、ありがとうございました。
    辛い思いを抱えながら、閖上地区を回ってくださった平和タクシーの方にも感謝しています。
    一見、池田と変わらないように見えた美田園。
    でも、やはり 違いが感じられました。
    閖上は… 言葉に表せないものでした。
    行ってみないとわからないことや、直接 話して感じることができたことが色々ありました。
    20(土)には池田の近くで公演をされたのに都合で行けず 残念でしたが、
    もりの会や笠松文化協会の方々の活動は、とても励みになります。
    「いつか 池田で」が今夏 実現できましたが、次回を考えていきたいと思っています。
    一度聴いて、もう一度聴きたいと思っていらっしゃる西濃地方の方は少なくないと思います。
    どうしたら いいのかな?と思っていらっしゃる方もあると思います。
    そんな方々と今後を考えていけたらいいなと思っています。
    今週の東北発★未来塾も 多くの方にみていただきたいですね!
    自分にできることを、背伸びせず 自分なりにしていきたいと思っています。

  5. 笠松のステージありがとうございました。
    おかげさまで、6回目のステージを無事開催できました。
    今年は、たくさんの笠松中学校の生徒たちに手伝っていただきました。
    改めて中学生のパワーに圧倒されてしまいました。
    今回のステージもたくさんの感動をいただき、開催できるか心配な面もありましたが、開催できてほんとによかったと思っています。
    開催する度にいろいろなつながりができて、地球のステージの輪のようなものが確実に広がっていることが、よくわかります。
    もっともっとたくさんの人たちに地球のステージを見て感動していただきたいと思います。
    桑山さん、コンサートの続く時期かと思いますが、お身体くれぐれも大事にしてくださいね。

  6. 地球のステージの意義が拡がる地域。
    桑山さんのやり甲斐、はりあい、うれしさが直接伝わってきました。こちらまで晴れた気持ちになりました。

  7. 書き込みを見て嬉しくなりました。
    桑山さんを 核に 繋がっている!と 思いました。
    お会いしたことのない方が ほとんどだけど こころで 繋がっていると 感じたのは 私だけでしょうか?
    「未来塾見てるよ!」「大学生の娘と一緒に見てるよ。あの針金、娘とやってみたよ!私なんか山あり谷あり」「後一回で終わりだけれど私たち東北忘れないよ!私たち阪神淡路大震災にあってみんなに助けられたもの」と 嬉しい報告が入っています。

  8. 桑山さん・後藤さん・音響さん、 20日のもりの会の公演、本当にありがとうございました。
    また、ご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。
     まさか、3回目を迎えられるとは思わず始まったこのもりの会ですが、確実に、着実に子ども達の心に届いていることを感じながらここまできました。
    子ども達が普段、自然な流れて触れていることに「そうだったんだ~」と子どもなりの意味がつき、また素敵な形で広がるのではないかと思うと心が温かくなります。
    この公演は、子ども達に「ちゃんと伝わる・伝えたい!」と思うスタッフの気持ちを、ただでさえお忙しい桑山さんはじめ事務局の方々の温かく大きなお気持ちに支えられ叶えることが出来ています。本当にありがとうございます。
    また公演の準備の中では、幼稚園の父兄も、地域の方々も、そしてスタッフも、愛知の場所から、離れた東北の最近の様子を中々知ることが出来ないもどかしさや、案ずる気持ち、何かの形で気持ちを伝えたい・・・多くの方と沢山そういうお話をし、耳にしました。
    また寒い時期を迎えます。どうか皆さんが健康で、少しでも穏やかなお気持ちで日々を過ごされますよう心からお祈りしています。
    公演後の懇親会は、お聞きして改めて知りえることも多く、とても良かったです。お忙しいお時間にもかかわらず、本当にありがとございました。
    この度は本当にありがとうございました。
    日々お忙しいと存じますが、くれぐれもお身体にお気をつけてお過ごしくださいませ。
    またお目にかかれます日を楽しみにしています。

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