閖上小学校グラウンドきれいにしよう活動

 スカイルーム担当スタッフのNICCO宗貞です。

 先日の台風4号もあっという間に通り過ぎ、作日は風雲の流れる心地よい天候のもと、スカイルーム児童たちの屋外活動プログラムでした。

 今回の活動は「第4回震災復興スポーツ&音楽イベント」の第1弾となる「閖上小学校グラウンドきれいにしよう活動」を兄弟親子家族参加で開催しました。震災から1年3ヶ月が経過した今、子どもたち大人たちが自分たちの学び舎でもあり、多くの方が避難して一面の海の中で一晩を過ごした小学校へ42名の皆様が足を進めて来られました。

 小学校に戻ることで、あの日の出来事や自分の感情に向き合って「今の気持ち」を確かめていただき、ここにある想い出も見つめて自分たちの人生の「土台」と「証」を確認して意志を感じていただきながら過ごす半日。津波に飲まれて以来、そのままであったグラウンドの清掃活動…皆様いろんな心境だったのでしょう。

 あるお父さんが言います。

「自分はこの小学校出身ですし、子どもたちもこの小学校に通っていたので…小学校をきれいにしようという活動に参加したいと思いました。」

 時は過ぎても残る慕情やいまだ抱える様々な想いを叶えるべく、取り組む姿勢は全て「はじめの一歩」からなのですね。

 グラウンドの地面に手を伸ばして誰かの想い出のカケラを拾いながら、会話をしたり黙々と清掃活動したりと様々な姿。全員で作業をしながら約一時間半、グラウンドが本当にきれいに復活したと思われる頃、やはり子どもたちは正直でした。

「グラウンドきれいにした後は何するの?遊びた~い!鬼ごっこしようよ!」


 早速、みんなで思いっきり発散するべく大人も混ざって全力鬼ごっこ開始。震災前のように校庭に響く子どもたちの声や楽しそうに駆け回る姿は、ここにある確かな証として心にじんわりと効きました…。

 学校から子どもたちの声がして近所の方も訪れ「雑草が茂っていた荒れ放題の学校を、こうしてきれいにしてくれて嬉しい」と言葉を掛けて頂いたり、こうした支援活動やイベントが団体側の独りよがりな活動ではなく、児童保護者をはじめ地域住民の皆様にも意義や希望があることが大切なのだと再確認しました。

 小学校グラウンド活動後に「閖上の記憶」集会所に全員で植えた「みんなのひまわり」が、時間をかけて育っていくのに願いを込めて、これからも皆様といっしょに活動を育てながら共に添い歩ませていただきます。次回は7月1日(日)第4回スポーツ&音楽イベントです!

 最後に、私たち団体主催で取り組んだこの活動は、名取市教育委員会谷津さま、名取市立閖上小学校平山校長、名取市立閖上中学校高橋校長のご許可と見守るご理解があって実現出来ています。子どもたちや保護者の皆様の想いをお伝えしつつ、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

追記:先日、ブログ内でお伝えしたフジテレビさんの「特ダネ!」の放送が決まりました。

6月26日(火)9:20頃~の放送。番組内コーナー「とくスペ!」にて中野美奈子アナのレポートとともに子どもたちのスカイルームの活動の様子も報告されます。ぜひご覧ください。

宗貞 研

▼国際協力NGO 公益社団法人 日本国際民間協力会NICCO(ニッコー)

 http://www.kyoto-nicco.org/index.html


閖上小学校グラウンドきれいにしよう活動」への2件のフィードバック

  1. ボランティア頼りではなく、自らの手で行う復興の一歩。
    様々な立場で、それぞれの感慨が湧き、なによりも希望を実感できる~すごく有意義なプログラムだと思います。
    よかった!よかった!

  2. 本当にいろんな思いで参加されたことと思います。
    自分たちの学校への愛着はこれからも閖上で暮らしていく力になりますね。
    ムネさんを派遣してくださっているNICCOさんのご協力に感謝します。
    特ダネ!見逃してしまいました。(T_T)

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