音楽ワークショップ3日目

今日は子どもたちとの音楽ワークショップ2日目でした。

昨日の厳しい指摘をしっかりと受け止めて、マイとハッサンはまず子どもたちに今日のスケジュールを説明し、今日の達成目標を子どもたちに説明していました。

そして時間のコントロールと共に大切な「フォーメーション」もしっかり考えながらワークショップに入っていきます。これは子どもたちの配置や、その動き、発言を観察しながら、少しでもいい活動となるような「形作り」です。

昨日と違って二人は一生懸命動きながら、子どもたちを観察し、時に子どもたちの場所を変えたりしながら進めていきます。1日だけど、ちゃんとこちらの言っていることを受け止めて、実践に移そうとしてくれています。

子どもたちは時々「歌詞をつくる」意味を失ってばらばらになりつつも、また集まってようやく「歌詞を曲に乗せる」意味を感じ取り、どんどん積極的につくっていきました。

それでも全ての歌詞をつくるのは子どもたちにとっては高いバリアです。

前もって、マイとハッサンは子どもたちの回答書を参考に歌詞を編んでおきましたが、子どもたちの意見を組み込みながら進めていきました。

そしてようやく2つのチームの歌詞が完成。歌いながらその「ズレ」を埋めていきました。

アラブの曲は繰り返しが多いので、歌詞の長さによって自由に繰り返しの回数が変えられます。一つの繰り返しの長さが約20秒程度なので、組み合わせに自由度が高く、まさに「歌詞に合わせて曲が伸び縮みしていく」のです。

曲の構成はAメロディが超マイナーな深めのライン。Bメロディがそれを受け止めるような少し前向きなライン。そしてCメロディは完全にメジャーにシフトした明るいラインです。これらを自由に組み合わせて仕上がった歌詞。まさに、明日の発表会に向けて活動は大詰めです。

僕たちの仕事は技術移転なので、こうしてワークショップのスキルを伝えていくとが役割ですが、やはりその一方でアラブ音楽から学ぶことの多いこと。繰り返すそのメロディに乗せたアラビア語の美しさは言葉に言い表せないものがあります。

アラビア語の美しさを引き出すようないい曲になっていることをひしひし感じながら2日目が終わっていきました。やっぱり苦労は多いけれど音楽ワークショップはやっていて本当に楽しいものです。

桑山紀彦

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