奇跡が起きた！

今日は開業の日。
　もう開業前のクリニックに泊まって４日目です。
　もちろん夜は一旦山形の家に帰って息子たちの顔を見て、夜にクリニックに移動、そのまま泊まっています。立派な当直室をつくってもらったので快適です。
　今朝は、早くに目が覚めました。
　「患者さんこなかったらどうしよう」
　という不安の中の目覚めでした。
　仙台都市圏、名取の朝は凛と冷えていて気持ちよかったですね。
　朝の７時３０分、院長となった僕は自分ですべての鍵を開け、電気をつけてスタッフを待ちました。みんなやっぱり「眠れなかったよ～」と言って早くに来ました。ありがたいなあ。
　そしていよいよの診察開始。
　内科＆外科の藤川奈実香先生のもとには午前中だけで２件の「鼻から入れる内視鏡」の予約が入り、忙しくなってきました。その間、桑山は内科を担当。しかし１０時以降は心療内科も、飛び込みの患者さんも来てくださって、増えてきました。
　「これはイケル？」
　そう思いながら、午前中がすぎていきました。
　１４時で昼休みがあける前には患者さんが既に待合室に待っています。病気を喜ぶわけではないのですが、患者さんが頼りにしてきて、こうして来てくれる事がどれほどうれしいか。
　そして午後、雨が降ってきました。
　しとしとと寒い雨の中、小さなお子さん連れのお母さんが季節性インフルエンザワクチンを打ちにきてくれます。
　一人一人と接しながら、桑山もワクチン接種を行っていきます。
　ステージを見てきてくれた人たちも、診察、ワクチンと来てくださいました。
　そして、午後７時、診察受け付け終了。
　その時点でなんと３５名の患者さんが来てくださったのです！
　コンサルタントの渋谷さんが、
　「先生、これは奇跡ですよ」
　と言ってくれる。泣けてきました。
　「頼りにしてくれている」
　そんな思いで、胸がいっぱいになりました。
　新規開業は大変です。特に地縁血縁もなく、そこで勤務医をしていたわけではないから多くの患者さんを連れてくる事が出来ない「落下傘開業」がどれほど大変か、いろんな人に言われてきました。
　「あそこの開業は、初日一人だった」
　とか
　「毎日一桁台しか患者さんが来ていない」
　という先輩たちのクリニックも多い中で、こんなに頼りにしてもらえるとは！
　最後にスタッフみんなで集まって「万歳三唱」
　くれぐれも病気を喜ぶわけではないのですが、私たちは頼られてなんぼの世界なので、これは本当にうれしかったです。

　今日一日を乗り切った「東北国際クリニック」のスタッフです。
　幸先の良いスタートを切った「東北国際クリニック」
　これからが勝負です！
桑山紀彦