それは、四川省の州都、生徒からクルマで2時間あまりの山あいにある大きな小中学校です。
震災が街を襲い、多くの人が亡くなり、家屋も破壊されました。
震災現場
昨年5月12日のことです。ですからもう1年が経とうとしているのです。
龍門山小中学校はすでに再建が始まり、子どもたちの仮設校舎での授業も終わりを告げる時期が来ています。
どこの震災現場もそうですが、子どもたちは一見明るいし活発です。
しかしだからといって「大丈夫なんだ」と考えるのは早計だといつも思います。心の中には、消化しきれないトラウマの記憶がいつ悪さをしようかと、潜んでいるからです。
だから私たちは心理社会的ケアに取り組むわけです。
NICCO(日本国際民間協力会)の現地日本人スタッフ、久保田さんとは、ジャワ島中部大震災、ヨルダン国内のイラク難民支援と多くの現場で一緒に仕事してきた仲間です。
今回も彼の現場を訪れてのスーパー・バイズです。
今回は四川大学の心理学科大学院生の元気な学生さんがファシリテーターとなり、ワークショップを打っています。
今日のテーマは「地震の前、そして後」です。
単独の個人画ではなくあえて今回は集団画に取り組みました。
中国の子どもたちは集団力が高いので、あえて入り口は「集団画」にしてみたわけです。
各グループが思い思いの「地震と時間」を表現します。
大判用紙に描かれたその「描画」は見事なものでした。多くの描画に漢字が出てくるのは、そういった文化様式であることと、「スローガン文化」なので、絵を補佐するものとしての漢字や「言葉」が登場するわけです。
こんなところにも「文化」を感じます。
そして各グループの発表になります。
そこへ桑山らが突っ込んだ質問=「入力」をするわけですね。
「ずいぶん丸くてでっかい太陽を描いているけど、どうして?」
そんな抽象的な質問に対して、龍門山小中学校の5年生(11歳)の少年は、
「心が温かくなっているからだよ!」
見事です。
こうして、国家の枠に阻まれながらも何とか1年かけてたどり着いた四川大震災の現場の子どもたちが語り始めました。
ワークショップが終わって
桑山紀彦
桑山さん、がんばってるぅ~!!! くれぐれも健康に気をつけて。とくにビールスには要注意! 行橋でお会いできるのを楽しみにしています。
御苦労がうかがえますが、素朴な感じの子供たちの顔がなんともかわいらしいですね。
こんな笑顔に支えられているんだろうなぁ・・と思ってみたりしています。
あきらめない姿勢はやはり大切なんですね。
難しい仕事ですが大切な仕事だとおもいます。
頑張ってきてくださいね。