ブログ、復活へ

2011年3月11日に津波が来て、その翌日からほぼ毎日欠かすことなく書いてきたブログ。しかし、今回は4月16日に最後のブログを書いて以来、ぱったりと書けなくなってしまいました。たいした理由はないのかもしれません。ただ単に疲れただけなのかもと思う一方、櫻井歩さんの亡くなった消防車の破棄事件の際、見ず知らずの人間から受ける書き込みの嫌なことといったらなかったのも事実です。「残そう」という人は実名で登場するのに、「無くせ」という人は常に匿名です。実名で意見してこい、という感じです。

 しかし、これまでもそういった「匿名の悪意」の書き込みなどは経験してきたので、これもまたたいした理由ではないのかもしれません。

 4月はステージが極端に少ない時期なので、毎年この時期はブログを書くことがなくて…という感じでしたから、その流れの中で小休止をしていたのかもしれません。それでも、8本もの公演を行った4月、それなりに書くべきことはあったように思いますがなぜか「書こう」「書きたい」という意欲に欠けていたように思います。

 4月を振りかえると、2週間にわたるパレスチナ自治州ヨルダン川西岸における初めての心理社会的ケアの活動が7日に終わり、ほんの数日の穏やかな日々が過ぎたらあとは怒濤のステージ公演の連続でした。

 愛知淑徳大学は新入生の気持ちの「固め」のために毎年呼んで下さっています。盟友のベトナム人教授、ブイ・チ・トルンさんが元気でした。週末は民音の中部3公演で名古屋、高山、津(三重県)をツアーでめぐり、全行程ステージのクルマでまわりましたが中部地方が本当に近くなった気がしました。

 25日からは八戸市の光星高等学校、仙台市の聖ウルスラ英知高等学校、都立三田高校、都立日野台高等学校と高校公演が続きましたが、何れもこれからの3年間を過ごす1年生のみんなに、気持ちを新たにしてほしいという願いを持つ先生たちからの依頼で実現したものばかりです。

 ふと気づけば、昨年4月1日に再開業してあっという間に1年が過ぎ、1周年記念の日もパレスチナで過ごすほどの、「気にしていない」状況ですが、この1年間で実に400人弱の新患の患者様が訪れ、その7割がなんと十代であるという、児童思春期外来を展開してきたことが、大きな流れとなりました。

 

 首都圏で生活することも少しずつ慣れてきたように思います。

 昨日は法事が終わった高山から松本経由で海老名に戻ろうとしましたが、案の定16時の時点で大月ジャンクションから八王子ジャンクションの間「渋滞20キロ、90分」と出ていました。そこで前もって甲府の音響さん、小口さんから教えてもらっていた「道志みち」をたどりました。

 大月ジャンクションでなんと逆方向、河口湖方面に曲がって都留でおり、県道の峠を越えて国道413号線、道志路に入りそのまま30キロ先の相模原市を目指します。距離はあるけれど、渋滞知らずで、通常は3時間半の高山からの道が4時間半かかりましたが、心地よい五月の空の下、道志の渓谷を見ながら海老名に帰っていきました。

 

 日々は順調に過ぎています。

 しかし一方で昨年のNPO法人「地球のステージ」の収支が出てくるとやはり芳しくないんですね。日航機墜落の「8.12連絡会」事務局長、美谷島さんのご自宅に遊びに行った5月3日にも言われました。

「桑山さんとこ、すごくいいことやってんだから企業からの支援受けるべきだよ。企業もCSRで社会貢献考えてんだから。海老名だってすごく大きな企業いっぱいあるでしょ!」

 百戦錬磨の美谷島さんに押されて、そんな展開も考えて行く方針です。でも一番はステージ公演の回数が増えていくこと。これが一番の経済的な自立につながっていきますので、皆さま是非ステージ公演を1回でも多くさせて下さい。ステージをお呼び頂くことが、実は大きな支援であり、それがパレスチナ、東ティモール、ミャンマー、津波の被災地の支援に間接的につながっていきます。どうかどうか、お呼び下さい

 

 さて、今は成田空港。

 このままミャンマーに入って10日に帰国します。ミャンマーの教育支援が正式に始まって半年。11年生が卒業していき、新しい8年生の子どもたちが支援の対象となります。一人一人に会ってその思いを聴き、日本に持ち帰り、継続の里親の皆様に報告、そして新しい里親の皆さんの募集をかけることになります。

 また現地から報告いたします。

 

桑山紀彦

ブログ、復活へ」への1件のフィードバック

  1. いろいろと気苦労が多く大変ですね。
    NPOの宿命みたいなもので収支の安定は一苦労です。
    私見ですが、営利企業の社会貢献は企業イメージアップの色彩が濃く、NPOに対する関心はかなり低いので協賛を取り付けるのは容易ではないと思います。
    アプローチの妙案が必要と思います。

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