今回ボリビアでは、「ウユニ塩湖」の撮影も行っています。
広大な干上がった塩のくぼみに、毎年雨期にだけ雨が降り10センチ以内の薄い水の膜が張ります。それは風の影響を受けないので鏡のようになり、地上のものを写して「鏡像」になるというそんなふしぎな湖。
ところが世界的な気象の変動を受けて、この2週間全く雨が降らずウユニ塩湖は干上がりつつあります。現地の皆さんは口々にエルニーニョ現象とラニャーニャ現象の強い影響を訴えています。ここにも地球規模の気象の変動が来ているのです。
アラスカでも仲良くなった河内牧栄さんが、
「アラスカにも確実に気象の変動の影響は来ています。」
と語り背筋が寒くなったのですが、この南米で多くの観光客を集める地にも気象の変動が来ています。
僕たちは真面目に地球温暖化に対して何ができるのか考えなければなりません。大自然を相手の撮影活動に入ると、常にそれを感じてしまうこの頃です。
それでもわずかに残った薄い膜状の水のおかげでこんな美しい風景が撮れるし、遠近法を使うとものすごくジャンプしているように見えますが、これせいぜい20センチくらいしか飛んでません。
しかも3500メートルに近い高地だから過度のジャンプは厳禁ですが、ここまで行くのにもう4回も飛んでしまいました。ゼイゼイ。
今回はタイムラプスの技術を使い、そして購入した4K機器、Canon EOS 5D Mark-IVを使って星空のタイムラプスを撮影しました。地平線を分けて空から沈んでいく天の川とそれに引き込まれるような湖面に映る星。
この美しい「地球」をみんなで守りたい、そう思う日々です。
桑山紀彦
その動画はこちら