島根の法事と親戚衆

今日も島根の法事に戻ってきました。

 益田の実行委員会のみんなとのステージ。それはまさに年に1回の親戚との再会と、法事に相当するステージそのもの。どこから見ても僕の親戚に思えてくる。

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 筆頭は実行委員長の山藤千世子さんと、美之おじちゃん。親戚じゃないけれど絶対に血がつながっていると思う。不思議なみんな。

 みんなそれぞれがそれぞれの生活をしている。40歳後半と50歳代半ばで教師を辞め、農業に転じた二人の先生。子どもが生まれ、家族を連れてくるようになった若い小学校の先生、これから協力隊に行くことに決まった現職の小学校の先生、そして今回とても嬉しかった島根県立大の学生さんたち。

 みんな日ごろは別々の道を歩いているけれど、今日という1日に集まり気持ちを一つにしてイベントを盛り上げていく。感動の1日でした。

 今日は熊本地震でも一緒に仕事をした広島の細川さん(パプアニューギニア隊の協力隊OV)の報告会から始まりました。木訥と話す細川さんだけれど、見て見ぬ振りはしない、西日本の災害にはすぐに動き東日本の支援もずっと続けているナイスガイ。そんな細川さんに先導されてのステージは万全の準備の中、いい感じで始めるはずでした、が…。

 一曲目から喉がおかしいのです。ミとファが伸びない。これは声帯が腫れ始めている兆候です。もう20年も歌っていると大体のことは分かります。

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「なんでこんな大事な益田公演で…。」

 気持ちは焦るばかり。語りでもなるべく声量を抑えて声帯に負担をかけないようにとしますが、それでは抑揚が表現できません。この大事な本番で絶対絶命の危機です。

 そんな時、暗闇の客席にたくさんのスタッフの顔が見えました。亜衣ちゃん、弟君、お母さん、寺もやン、佐々木さん、青戸さん、光る頭(かしら)の青木先生(校長先生)と美之さん(元校長先生)…。

 みんながじっと見守ってくれているんです。

 そして思いました。

「うまくやろうとか、評価されようとか思わないで、みんなと一緒にこの公演をやっていると思おう。みんなの想いが一つになって、今自分がたまたま舞台に立っているだけ。この公演はみんなと一緒、一緒。」

 そう思うと、すっと喉の力が抜けて声が伸びるようになりました。不思議なものです。でも何カ所かのハイトーンはかすれてしまいましたが、香枝美さんが、

「今日はすごく語りが優しくて、す~っと心に入ってきた。」

 といってくれたことが自分でもあとで実感できました。

 やっぱり、親戚の集まりだぁ!

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 懇親会ではしっかりした県立大学生の言葉に感動しながら、こうして新しい人材が参加し、実行委員会が成長していく様が実感できました。おまけでこの夏につくった映画「私たちの街、ラファ」を見てもらいました。

 毎年忘れがたい益田公演。今年で助成金が切れるけれど、来年は12月10日だ!と既に決めて下さるみんな。感謝しても仕切れません。お互いいろんな1年を過ごしてまた益田で会おう!

 

 さて、明日、日曜日は山形の米沢での公演。人生において28年間暮らした山形に戻ります。朝、広島空港から羽田に飛んであとはなんと山形新幹線!最高に楽しみかつ自分の原点に帰る旅です。

 

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