助産師になったリサ

今日、リサに逢いました。

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 2006年5月27日に発生したジャワ島中部大震災は6000人以上の死者を出す大きな災害でしたが、救援で関わったデリンゴ郡のテロン村には、たくさんの子どもたちが避難していました。そこでテロン第一小学校を舞台に「心のケア」を展開していったのですが、その中にいたのがリサでした。

 大人しい感じでなかなか自己表現が難しいかと最初は思ったものの、本番では見事に主役をこなすなど素晴らしい表現力を持っていたリサは、2年目のケアでは中心人物となり、忘れられない一人となりました。

 その後「ポストマン」という民放の番組で再会したり、受験で国立大学医学部に合格しながらも、賄賂を求められみんなで悩んだり…。本当にいろんなことがありました。でも自分の意志で助産師学校に入り、「地球のステージ」は「リサを助産師にする事業」を展開。3年間の学費を支援しながら彼女の卒業を待ちました。そしてこの夏、ついに彼女は助産師学校を卒業し、晴れて助産師となりました。

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「みんなに感謝しています。これから経験をいっぱい積んで「地球のステージ」と一緒に働けるように頑張りたいと思います。」

 とっても嬉しい言葉でした。

 少なくとも2年間ほど現場で臨床経験を積んだら、是非東ティモールの現場に入ってほしいと思っています。もう昔のような対立を越えて、若い人材同士が交流することも、東ティモールとインドネシアの関係改善のために必要なことだと思います。

 そして何より、

「地震があったから、私は自分の夢を見つけた」

 というリサが、もっともっと大きな夢を描けるような環境づくりこそ大切だと思っています。

 皆さん、3年間のご支援ありがとうございました。リサは立派に助産師になりました。

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桑山紀彦

助産師になったリサ」への1件のフィードバック

  1. 自分の国の実情を踏まえて、まだ10代なのに純粋な動機、明確な目標に向かって進むリサ、満ち足りた日本の若者と違うなあ~と注目していました。
    きっと立派な未来を切り開くことでしょう。

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