今日はラマラの自治州政府との交渉でした。
この地でNGOとしてやっていくには正式なNGO登録が必要ですが、どの団体も大変苦労して取得してきました。「地球のステージ」も例に漏れず苦労しておりますが、今日はそんなパレスチナ自治州政府から面接の求めがあり、行ってきました。
「通訳をなぜ用意しなかったのか」
という寝耳に水のような対応をされながらも、何とか通訳を見つけ面接が終了しました。
たいした質問はありませんでしたが、やはりこちらがガザで活動をする団体と言うことで、非常に慎重であることが感じられました。
つまり自治州政府はファタハ。そしてガザの実効支配をしているのはハマス。この二つは現状において対立したままです。
それに加えて、現在イスラエルの少年(15歳、16歳)をハマスが誘拐したということで、その報復にガザは空爆に遭っています。そして誘拐の現場となったヘブロンは閉鎖。その横の街ベツレヘムも、今日入ろうとしても完全に封鎖されて入ることはできませんでした。
ガザに入るエレズの検問所も明日、明後日は閉鎖とのこと。
身動き取れません。
エレズが開いた場合も、もちろん大使館としては「慎重に」「できるだけ入らないように」という方針に変わりありません。
大使館の方のおっしゃることも十分わかりますが、こちらも事業遂行の為に来ていることもあり、その点は話をさせて
いただきました。こちら側の事情もわかってくださっているので、その点には感謝するかぎりです。
そんな中、入るのであれば、とにかく慎重に、事の成り行きを見極めながら進んでいかなければなりません。
現地ではアーベッドたちが待っていますが、これはしょうがないので、金曜日、土曜日はエルサレム事務所に泊まって待機ですね。
現地駐在の西郷さんといろんな打ち合わせです。
こうして日々刻々と変わる情勢を見ながらのパレスチナ。もう11年も通っているとずいぶん慣れてきましたが相変わらず不自由です。でもそんな状況を創っているのは憎しみの連鎖です。それを少しでも断ち切り、軽減していくのは子どもの頃からの心のケア。
憎しみを芸術的な表現に変えることで「戦闘的な人」にならないような社会づくりに少しでも貢献したい。それがガザにおける「地球のステージ」の仕事です。
桑山紀彦
憎しみの連鎖を断つことが大事ですね。エネルギーをうまく建設的なものへと変えられるといいのですが、それにはやはり信頼関係にある人たちのサポートが必要なのでしょうね。子ども達が安心して暮らせる環境づくりが進むよう願っています。
一人対一人なら解りあえるのに、域対域になると紛争が絶えない~同じ人間なのに・・・。気持ちが沈みます。
それを乗り越えて博愛の精神に富んだ弛まぬ活動に頭が下がります。
イラクの内戦でアメリカが軍事介入する位、周辺国の治安が悪化していますが、
憎しみの連鎖を止める為にも、
志半ばで戦場で命を落とした多くの方々の二の舞にならないように、名誉ある撤退も考え
命を大切にして子どもの心ケアに取り組んで頂きたいと思います