「あきらめない」という強さ

3月5日、森の里中でのエピソードです。
この日は小学校5・6年生と、中学生対象のステージでした。始まってほどなく、ひとりの少年が会場をあとにしました。結構やんちゃな子らしく、先生方にとっては事前に想定できる行動の範囲だったのでしょう。公演に支障がないならこのままで、という雰囲気でした。それでも放っておくわけにもいかず対応はされたいたようですが、少年はいっこうに会場には戻ろうとせず、トイレにこもりっぱなしです。諦めの雰囲気が漂います。
しかし今回がんばって呼んでいただいたPTAの武田さんは違いました。
せっかくみんなに見せたいとがんばって呼んだんだから、ちゃんと君にも見てほしい、と逃げずに話をします。関係ないでしょ、と言い返されても、関係あるし、ほんのちょっとでも何かが残るから、と話し続けました。その気持ちが通じたのでしょう、その少年は会場に戻り、最後まで「地球のステージ」を見ることができたのです。
その少年は久しぶりに自分を見捨てない大人に会ったんだと思います。
素直に向き合えない時期というのは誰にでもあると思うけど、それを続けていくうちに、周りは誰も期待しなくなるし、諦めてしまい適当な距離をとってしまいます。
パレスチナやいろんな途上国から帰ってくるとよく感じることがあります。「自由」を履き違えているな、と。どんなことでも主張する権利、自由はあっていいと思いますが、それが自分勝手な行動につながる権利や自由であってはならないと思うんです。世の中あたらず触らずの傾向が強いですよね。悪いこともきちんと悪いと言えない。そんな中、きちんと正面から向き合ってくれる人がいる、ということはとても幸せなことだと思います。その少年も、武田さんに会えて自分を諦めずにすんだと思うんです。
うまくいかなかったり、失敗したりするとつい弱音を吐いて諦めがちになる私ですが、武田さんのその強さや「諦めない」という姿勢に感動をもらい、自分も負けずにがんばっていこう、そう思えた出来事でした。
日常の忙しさに、どこか希薄になりつつあった日々の生活。「人間っていいな」そう思えたとても貴重な一日でした。

「あきらめない」という強さ」への6件のフィードバック

  1. 凄く素敵なお話しですね(≧ー≦)♪
    この少年は、武田さんに出会えて本当に良かったなぁと思いました。
    少年もきっととても嬉しかったと思いますよ(*^^*)
    武田さんみたいな人がいたら今、話題になっている“いじめ”は、絶対起こらないなぁと感じました。いろんな事を考えたブログでした。また更新、待ってます☆★☆

  2. うんうん、本当にその通りです。
    心から思ってることは、ちゃんと伝わると思います。
    反対に「ふり」はすぐに見破られちゃうけど・・・。
    たった一つの経験が、人を変えることもある。
    少年にとって武田さんとステージがそうでありますように。

  3. 森の里中の会場は、森の山を住宅にした場所に建っていました。大きな企業の研究所も近くにあり、本厚木の駅より、2~300メートルは標高が高いらしく、景色も環境も素敵なところでした。私は、午前のステージの後片付けを終えてから会場に入りました。神奈川の心強い応援団、伸子さんと加藤さんと一緒に。
    ステージはすでに、インドの赤い顔のおじちゃんの話まで進んでいました。音響さんは、山梨の小口さん中西さん。映像はakiちゃん。う~ん、天井が三角に切れていて、難しい会場なのに、いい音だわ・・・。と思っていたら、中盤、上履きのかかとを折って、パタパタと音をたてて歩く女の子。ジャージを着ているところを見ると中学生か。2~3人で出入りをする男の子。この子達も、我慢できずにトイレに立った感じではない。思わず小口さんと顔を見合わせ苦笑い。
    今まで、何度こういった中学生を見てきただろう。
    自分の息子と重ねながら、さまざまな思いをめぐらす。
    この子達も、熱くなれる事、夢中になれる事に出会えればなぁ・・。力はある子なわけだから。企画された武田さんの熱い思い、君たちに見てもらいたかったからなんだよ。
    10年後でもいい、解ってくれたらこの企画は大成功ですね。

  4. 今まで、何度こういった中学生を見てきただろう。
    自分の息子と重ねながら、さまざまな思いをめぐらす。
    この子達も、熱くなれる事、夢中になれる事に出会えればなぁ・・。力はある子なわけだから。企画された武田さんの熱い思い、君たちに見てもらいたかったからなんだよ。

  5. 今まで、何度こういった中学生を見てきただろう。
    自分の息子と重ねながら、さまざまな思いをめぐらす。
    この子達も、熱くなれる事、夢中になれる事に出会えればなぁ・・。力はある子なわけだから。企画された武田さんの熱い思い、君たちに見てもらいたかったからなんだよ。

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