空飛ぶドクター

今回のエレズ検問所はいたって簡単な手続きだけで入れ、桑山さんってラッキーだな、とつくづく思ったものです。8月に1人で入った時は大変大変。3時間も待たされようやくOKをもらえたのに・・・帰りなんてわずか30分ちょっと。機材だらけの桑山さんのスーツケースはX線検査をくぐり抜け、衣服しか入っていないような私のスーツケースは再検査です。いったいどうなってんの、このエレズは!と思いながらも、係員が私のスーツケースを念入りに調べ上げていきます。それでも、前回よりは数百倍も簡単な検査でエレズを抜けイスラエルに入国できました。今までで一番簡単です。一緒に抜けたスウェーデン人の監督も、12月の時は2時間半かかってようやく入国できたと言っていました。今回はガザ封鎖の一件もあって、比較的簡単に入れたのでしょうか?でもこれがこの先続くとは絶対言えないのが、エレズ検問所です。
翌日ラファとエジプトの国境は塞がれ、イスラエル国境の町では自爆テロが起きました。私達はイスラエル北部のシェイク・フセインブリッジというところからヨルダンに抜けましたが、もし1日遅れていたらエレズは通れなかったかもしれません。ガザからミサイルをイスラエルに撃ち込んだようですし、イスラエルもガザ北部(エレズ付近)に侵攻したようですから・・・。一日一日どうなるかわからないような状況がパレスチナです。
今回はヨルダンで心のケアのセミナーを実施したり、クロアチアに飛んでアリッサに会ったりと大忙し、大移動の毎日でした。それでも多くの出会いがあり、真剣な眼差しに多く出会いながら充実した時間を過ごして帰途につくことができました。
心のケアのセミナー:アンマンにて
深夜3時に到着、出発などという移動を繰り返し、ようやく日本に戻る飛行機にどかっと腰をおろし寝静まった時アナウンスが響きました。みなさんもご存知の通り、ドクターコールです。正直私は寝入っていたのでそのアナウンスには気付かず、何かごそごそ動く人の物音で目が覚めました。CAさんと共に患者さんのところへ向かう桑山医師の姿でした。それからというもの、結構な時間が過ぎていきました。しばらくするとCAさんがバタバタと行き交います。これはロシアあたりに緊急着陸かあ?とドキドキしました。かなりの回数飛行機に乗っていてもまだ遭遇したことのない出来事なのでどうなるんだろう?と思って考えを巡らせていると桑山医師が戻ってきました。
どっと疲れた様子の桑山さんでしたが、「大丈夫、とりあえず落ち着いたから」と。うーん、やっぱりドクターだったんだあ!と改めて思った瞬間です。患者さんは落ち着いたようで、その後6時間のフライトにも耐え、無事帰国したのでありました。桑山さんのブログにもあったと思いますが、昨年は札幌行きの飛行機で急病人が発生し、離陸後10分足らずで席を離れた桑山医師。着陸するまで自分の席には戻ることもなくずっと患者さんにつきっきりでした。
普段は医師としての姿を目にすることより、ステージに立っている姿を見ることの方が圧倒的に多いですが、海外支援やこのような緊急の場面に出くわすと、医師「桑山紀彦」と遭遇します。
普段からぎりぎりの時間で移動していることが多いのですが、新幹線ホームで急病人と聞くと放っておけずに駆け付けます。次の電車に乗らないと間に合わないのに・・・と思いつつも見捨てることはできないんでしょうね。「見て見ぬふりしない」これが桑山医師の信条。緊急医療を目差すのも同じ思いからなのかもしれません。
医師としての役割、ステージに立って伝えていくという役割、両立していくことはなかなか難しいことですが、まっすぐ向き合って取り組んでいます。どうぞみなさん、両方を応援してあげてくださいね。

空飛ぶドクター」への7件のフィードバック

  1. akiさん、桑山さん、長時間・長い距離・中身の濃い支援、お疲れ様でした。心身ともにお疲れでしょう。
    ほんとは唯一ゆっくり休める飛行機の中、疲れを回復できる貴重な時間でも、困っている人がいたら「見て見ぬふり」ができない空飛ぶドクター。
    最近観たステージ2の映像の中でしっかり心に残ったのが「1滴のしずく」です。見て見ぬふりをしない桑山さんという一滴のしずくは今、全国に波紋となって広がっていますね。
    その波紋の中につながり合えた私たち応援団1人1人が、「見て見ぬふりをしない」ことで身の回りの小さなことからなにかできることを行動していけたら、きっと優しい社会になれると思います。
    桑山さんとスタッフの皆さんに、言うことこそ酷なことかもしれませんが、休めるときにはゆっくり休養して下さいね。

  2. おそらく英語での機内アナウンス。
    私だったら、何かの呪文くらいにしか聞こえなかったでしょうけど、「・・doctor・・」の言葉に、ぴぴっとダンボの耳ように反応して、駆けつける。
    なんとも、桑山さんらしいなぁと思います。
    おそらく、桑山さんや、ステージを応援している方たちって、医者をしながら、海外支援とステージをやっている桑山さんや、それを支えるスタッフを応援したくって、繋がっているんじゃないかと思います。
    とはいえ、体は一つ。明日からステージも始まります。
    無理はしないでね。(言っても聞かないか)

  3. トーマスさん、愛媛はこの2、3日寒いですがそちらはどうですか?寒い時のお茶いいですね。一緒にお茶をいただける相手がある、そういう平凡こそが一番幸せなのだと思いまーす。おばちゃん、今日は一つお話を書き込みます。
     世の中は、「こそ」の二文字のつけどころ。
    おさまるもこそ、乱れるもこそ。
    わしが働けばこそ、お前は三食昼寝付きで、楽が出来るんじゃないかと・・・・・
    奥さんの方も、何いってるの。私がちゃんと家庭を守っておればこそ、心配なく外で仕事が出来るんじゃないの。私だからこそ、あなたのような難しい人でも、やっていけるんじゃないの。こうして、「こそ」を、自分の方につけると我が出て乱れます。
    相手の方につけると、お前がこうして、ちゃんと、家庭を守ってくれればこそ、わしも心置きなく働けるんじゃと言うと奥さんの方もいいえあなたが毎日辛い思いをして働いてくれて居ればこそ私達も楽が出来ます。
    同じ「こそ」でも、それを相手につけるとあなたのおかげの,やわらかい心になるのです。
    結婚前は言いたい言葉もノド元で止めても、結婚して年月がたつと悪気のあるなしにかかわらずついつい言ってしまう。
    夫婦という中でも拾えぬ言葉あります。また、タブーの言葉も、どうぞいたわりあえる日々でありますよう祈ってます。
    まだまだ寒い日あると思います。どうぞ健康には注意され心の通い合うお茶の味を楽しんでください。

  4. 昨夜行われた映画の試写会に参加させていただきました。
    「地球のステージ」と一緒にたくさんの人たちに見てもらいたい映画ですね。桑山さんの偉大さを改めて実感!
    桑山さんや地球のステージに関係する皆さんと出会う確立って数字にするとどのくらいなんだろう?って考えると、この出会いを無駄にすることなく意味のあるものにして行かねば・・・桑山さんが私たちの心に架けてくれた橋を意味のあるものにして行かねば!と思います。
    早速、キャサリンさんからのDVDで勉強します。
    でも、もし差し支えなければ寺畑さんの活動が今後どうなるのか教えて!ドクトルK

  5. キャサリンさん、ステージのお手伝い何時も蔭ながら嬉しく思っています。ありがとうございます。若いって、どんな事にも頑張れるんですよね。
    これからもステージ支えてあけて下さいね。貴女のお姿をDVDで見ていますと、何故か自分の姿を見ているように感じる事あるんですよね。人の味皆顔が違うように違います。
    そういうもろもろも後に、あぁ良い経験をさせてもらったと感じる日がきっとあります。どうぞひとつ、一つが肥やしとなって、奥さんとしても母としても女性としても成長して行ってください。また何時かお会いしたいですね。今度は、誰が誰としっかりわかる私になってますからね。じゃコーヒーでもゆっくり飲んでくださいね。

  6. おばちゃん、私が撮ったDVDを楽しんで下さって、とっても嬉しいです。
    おばちゃんのコメント、うちのジェームスにも見せました。「俺は、結婚前の方が、言いたいこと言えた。今は言えない・・・。」って言ってます。(ってまるで私が、言わせないみたいじゃないですかぁ!)
    ジェームスも私も、アルコールが苦手なので、いつもお茶になってしまうんです。そんなわけで、晩酌は一度もしたことがありません。
    私が、「今日はステージがあるから出掛けるね」と言っても、「分かった」と、いやな顔一つしないで送り出してくれます。ホントに感謝感謝です。
    てなわけでジェームス~、来週は、岐阜と滋賀に行きますので、よろしくね~!!

  7. 皆さん、お久しぶりです!覚えていらっしゃいますか?
    福岡に住んでる彩子です♪
    大学生活、凄く毎日が楽しくて忙しくて、なかなかコメントが書けませんでした…。充実した毎日を過ごしてます。今、春休みで福岡は、雪がたまに降ってます☆
    桑山さん達も毎日忙しいようで…お疲れさまです。お体に気をつけて下さいね(^0^)

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