地球のステージスタッフによる日誌です。その日の公演の様子や、なにげない毎日の様子をお伝えしていきます。
みなさんどんどんコメントをお寄せください。ステージに関すること、広く伝えたいことなど書き込んで、つながりの輪を広げていきましょう。

穂高養生園でのワークショップ&ライブ

2017.04.15 Saturday

穂高養生園でのワークショップ&ライブが始まりました。

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 元のうちのスタッフ、桑ちゃんこと桑島愛希子さんが勤める穂高養生園で、「心のケア」〜心理社会的ワークショップを行いました。

 参加の皆さんは全国から集まられた9人。いろんな思いを持ちながらここに集われました。

 昨日はオリエンテーションの「座学」のあと「地球のステージ1」。まだお互い知り合ってすぐの状況なので、多少の緊張の中でのステージでした。

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 そして今日は2時間の講座を2回。

 まずは写真言語法。皆さんとっても積極的に取り組んで下さり良い雰囲気の中で進んでいきました。

 続いて描画法。皆さん「忘れられないあの日」の出来事に取り組み、涙も交えながら自分にとって「向き合うべき、あの日」を語って下さいました。

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 心理社会的ケアはいわば「物語化」のための取り組みです。人生の軌跡の上にあるトラウマや苦しみ、哀しみを感情もくっつけて物語とするために描画や粘土などのツールを使っていきます。

 そしてその描画という二次元で描いたものを、午後からの2時間で粘土細工を使い、三次元に立ち上げていきました。

 見事なまでの物語化のプロセスでした。

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 そして夜は7時から「地球のステージ2」。昨日よりもリラックスして良い感じで2番の内容が深まっていきました。最後は「自転車日本一周篇」。

 参加者の香織さんが言いました。

「これまでいろんな出来事があった。でもそれが今回の2泊3日のワークショップとライブで、一つになっていった。」

 それはともすればばらばらに偶発的に起きた人生上の出来事が、実はつながっていたんだという気づきの瞬間だったのだと思います。

 みんなで良い最終日を迎えられそうです。

 

 長野県安曇野にある穂高養生園。そこは日常からふと離れて、これまでの自分を見直し、今の自分を確認するための時間と空間の提供。そしてそれが自然に「未来」につながっていくのだと思います。

 

桑山紀彦

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映画「オリーブの声」完成!

2017.04.12 Wednesday

皆様
 ついに先日パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で制作した映画「オリーブの声」の日本語版が完成しました。7分半の短い映画です。
 主演したサディールのいとこは、先週軍に襲われ重傷を負って入院していましたが、一昨日亡くなりました。
 厳しい現実の中ですが、「平和」を考える意味を込めて制作したものなので、是非ご覧下さい!

 

映画は→こちら

 

桑山紀彦

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4月の土曜日

2017.04.08 Saturday

金曜日の朝に羽田に帰国し、そのまま9時過ぎから外来やっていました。

 羽田着が恐ろしいのは朝着いて、そのまま海老名に戻って普通に朝から診察できちゃうことです。

 今後の海外予定見ているとほとんどが「朝帰り・そのまま診察」のパターン。う〜ん、首都圏に出てきてこれはいいことなのかそうじゃないのか…。

 実は今日土曜日も1日診察していますが、新学期を迎えた子どもたちがたくさん来てくれています。そしてその中には中学校時代は不登校で苦しかったけれど、新しい高校を選び、自分なりに切り替えて通い始めて吹っ切れた顔をしてきてくれている新高校1年生が何人かいます。

 その子たちの顔を見ると本当に嬉しくて、この仕事してて良かったな〜って思います。

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 海老名に開業して4月1日で1年が過ぎました。

 暗たんたる思いでの再開業だったけれど、思い切って一人の患者様に30分。1日上限16人という体制を続けて1年。実は多くの子どもたちが集まり、そして何人かが学校へ帰っていきました。

 日本の学校も、場合によっては「戦場だな」と思います。いつ傷つくか分からない。いつ地雷を踏むか分からない。そんな中を闘っている子どもたちの支えになりたくて、今日も外来をやっています。

 自分が生まれたこの国に、国際協力で得たことの「何か」を返したいと思う。それはまさに「心が健康になるために何ができるか」なんだと思います。明日も朝4人ほど子どもたちの診察をしたら、ひとときの休息。

 いつもは暇なはずの4月に8公演ものステージが入っていることも、良ききざしと捉えたいと思います。

 もがいていた自分の次男も、デッサン1枚でギリギリの限界を乗り越えて山形芸術工科大学に入学。学科は映像学科を専攻…。これだけでも嬉しくて涙出てきます。

 ようやく心の中に小さな花が咲いた感じの4月です。

 

桑山紀彦

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映画撮影大成功!

2017.04.05 Wednesday

今日は心理社会的ケアのスーパーバイズ講座の最終日、映画ワークショップでした。

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 この日のために書き下ろしたシナリオ「オリーブの声」は、色んな意見を取り入れていくつかのセリフを変更しましたが大筋でまとまり、今日は撮影に臨みました。

 気持ちのいい晴天と、ベストな気温に包まれてさわやかなラマラの風に吹かれながらの撮影でした。主演のサディール、マヤ、ロアは事前の練習が効いて、各シーンをすらすらとこなしていきました。それでも最大でテイク7まで行くようなシーンもありましたが、2時間半の行程の中、みんな疲れることもなく最後まで集中力切れずに行けました。

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 スタッフやインターン、ボランティアが見守る中、オリーブの木の下で出逢う不思議な老人は、カウンターパートナーのナセルさんが民族衣装を着込んで臨みました。みんな楽しそうに、わくわくどきどきで各シーンごとに撮りためていけました。

 そして午後1時30分、クランクアップ。わき上がる盛大な拍手はこのワークショップの目指すものがみんなに受け入れられたものなのだと思います。

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 これからも映像、映画制作と心のケアは密接に結びついて行けそうです。

 

 夕方主演したサディールの家に寄りました。

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 難民キャンプという過酷な環境の中で暮らすサディールですが、成績は常に90点以上で最優秀。今の夢は学校の先生、医師、ジャーナリストのすべてになることだそうですが、かないそうだからすごいと思います。

 そんなサディールの思いや願いのつまったこの映画「オリーブの声」。夜に編集しましたがあっという間に完成。著作権フリーの音楽を入れて、ほぼ最終版までできました。ただ英語、日本語字幕はまだまだです。

 明日はみんなで上映会。それが終われば国境を越えてヨルダン、そして帰国へとつながっていきます。

 長い支援活動になっていますが、今回も多くの収穫を得た感じです。

 

 あと1日でこの長かったセミナーが終わります。

 

桑山紀彦

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シナリオのゆくえ

2017.04.04 Tuesday

今日ラマラのうちの事務所に行くと、朝から通訳兼コーディネーターでうちのスタッフのエリーニとカウンターパートナーNafs(ナフス)の代表、ナーセルさんが言い合っています。

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エリーニ「だってこのフレーズは絶対無理だよ。ここはジャラゾーンの難民キャンプなんだよ。」

ナーセル「いや、でもこれはドクトルKがつくった架空の物語だ。子どもたちには伝わると思うよ。」

エリーニ「私は納得できない。」

ナーセル「じゃあ、いくつかの文章を削ることで、納得できるものにしていこう。」

 僕が書いたシナリオ「オリーブの声」のある部分がエリーニの心に引っかかったようです。それは「共存」の文字でした。

「だって、共存を壊しているのは向こうの方なんだよ。私たちがそれを壊したんじゃない。それを今の時点で「共存が必要だ」という内容にはできないよ。

 ここは世界のどこかの平和な国じゃない。日々占領されて人権を踏みつけられているパレスチナなんだよ。」

 

 エリーニの言い分はもっともだと思いました。でも一方でだからいつまでもこの問題は解決せず、常に両者は対立したままだとも思うのです。お互いにはお互いの正義が合って、それが常につばぜり合い。一向に埋まらない互いの正義の間にできた”溝”。

 攻めてきた「敵」に土地を奪われ、封鎖されて囲まれてしまったヨルダン川西岸。ガザと違ってその土地のどこにも海がないから、奇跡でも起きない限り一生海を見ることができないかも知れない子どもたち。

 ガザの子どもたちはそれでも2003年7月、奇跡の夏休みに海を見に行くことができましたが、このヨルダン川西岸の子どもたちは、その土地の中に海がないので、この封鎖領域を出ていかない限り海が見られない。でもそれは非常に難しいのです。

 300年の樹齢のオリーブの樹が語る内容はまさに「共存」です。でもそれは机上の空論であり、パレスチナの現実を見ていない「間違った」世界の倫理と常識なのだというエリーニの激しい意見に立ち尽くしてしまいました。

 

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 でも、良かったと思うのはその上でエリーニやナーセルさんと議論してセリフのある部分を直し、最終稿ができあがったこと。もちろんエリーニは納得したわけではありません。一つの「考え方」として試験的にこの内容で映画をつくることに賛同しただけです。

 長い道のりが始まりました。

 

 今日の子どもたちは、と言えば昨日の続きのジオラマ制作。

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 「私たちが住みたい理想の街」というテーマでつくられた見事なジオラマ。本当にすごい力を持った12歳の少女たちです。

 サディールが言いました。

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「これは私たちのパレスチナ。モスクがあって病院があり、学校、そして自由に遊べる公園がある。これが自由で平和な、私たちが望む街。」

 続いて活発なマーヤが言いました。

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「道路はきわめて広く便利。街にはゴミがなくとってもきれい。」

 街の環境にも実は敏感です。合計、たった4時間で創り上げたとは思えない見事なジオラマが完成しました。

 

 明日はいよいよ映画「オリーブの声」の撮影です。

 色んな人の思いを載せて、クランクインです。

 

桑山紀彦

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