クランクアップ第一号

今日は、文化会館チームの撮影の日です。

 いよいよシーン番号は90番を越えます。そう、いよいよ終幕、クランクアップなのです。
 今日は石から天国の声が聞こえてくる日です。みんなそれぞれの想いになりきりながら、演技を進めていきます。
 先週、みんなで一生懸命話し合った「天国からの声」はこんなふうになりました。ほんの少し手直ししてはありますが、すべて子どもたちから出てきた「素」のままの言葉を紡ぎました。
みなさんこんにちは

私は閖上に住んでいて、あの津波で亡くなったおばあちゃんです。

みなさんが石を見つけてくれたおかげで、こうして声を届けることができます。ありがとう。天国から、私たちが伝えたいことを言葉にします。

みなさん、毎日がんばって生きていますか?もっと一緒にいいたかったけど、先に行って、ごめんなさい。

この震災や津波のことを、次の世代のみなさんが生きていく糧(かて)にしていってください。

そのために、今残っているものをちゃんと守り、津波のことを忘れないようにしてくださいね。

そして前の閖上のように、良い街にして行ってください。人によっては海がこわいかもしれないけれど、恐れないでくださいね。

何よりも、私たちの代わりに生きて、命を大切にしてください。

どうか、亡くなった人たちのことを忘れないようにね。いつも空から見守っています。


 この声を子どもたちは石から聴きながら津波で亡くなった人の想いに気持ちを向けていきます。

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 こうしてついにこのチームは先頭を切ってクランク・アップしました。

 冬馬君が「3本締めで!」というので、3本でしめました。

 いよいよ編集に入ってきます。細かく画像をつなぎ、音声を調整して、音楽を入れ完パケに近づけていくのはドクトルの仕事です。がんばらねば。

 いずれにしても本当によく頑張った子どもたち!

1月5日(土)の名取市文化会館での上映会に請うご期待!

桑山紀彦

クランクアップ第一号」への5件のフィードバック

  1. 先日、上映会の事を“閖上の記憶”で話ていたのですが、
    可能であれば、記憶で上映できるよう環境設定するのはどうでしょうか?
    YouTubeなどの動画サイトにアップするには個人情報の関係で実現は難しくコモンルームであれば付加価値もあるのかと思いました。
    今月も記憶には1000人を超える来館者がこの閖上地区を訪れ、累計で8000人以上の方が全国から訪れました。
    検討していただければ幸いです。

  2.  11月12日(月)に下増田チームのロケを見学させていただきました福岡の水﨑です。
     子どもたちとてもがんばってました。そしてドクトルをはじめスタッフのみなさんの熱意が伝わってきました。本当にご苦労様です。
     1月5日の上映会楽しみですね。この日は無理でも必ず観てみたいです。

  3. 11月24日(土)付の「河北新報」朝刊(地方紙)1面コラムに,映画製作が取り上げられていました。いよいよ上映会まであと1ヶ月,最近の急激な冷え込みで外での撮影は大変かと思いますが,あの元気な子どもたちのパワーで最後の追い込み頑張ってください。
    兵庫県の西脇工業高校の生徒さんがバスで東松島市や南三陸町にボランティア活動に来てくれました。遠く離れたところからボランティアに来てくれるだけでも大変なのに,バスで十数時間かけての移動,本当にありがたいと思います。
    24日の朝に,皆さんが宿泊していた「志津川自然の家」で引率の先生にお会いすることができ簡単な感謝の言葉しか言えない自分が恥ずかしくなりました。その後,国道45号線を石巻に戻る途中,全国各地からのボランティアバスとすれ違いました。忘れられていないことを実感できた朝でした。

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