クランクアップ!

今日は第5回目になる「映画制作ワークショップ」です。

 第3回目からは桑山オリジナル脚本の「飛行機のおなか」と「黄色いビートル」の2作で取り組んできました。今日は下増田チームの「飛行機のおなか」です。なんとか今日で撮り終えて、クランクアップしたいと思っていますが、ラッシュ(試写)をしたあと、少々もめました。
 この「飛行機のおなか」は、
 「みんなで飛行機のおなかを見ながらお願いをして、それが同じだったら、願いが叶う」
 というものです。この場合、
「みんなの願いが同じものである」
 という流れと、
「みんなの願いがまちまちである」
 という流れがあります。おもしろさでは後者なのですが、これはあくまでも「心のケア」を主眼としたワークショップです。やはり同じことを願っていて感動!という流れに持っていくことになりました。そこで子どもたちから出たのは、
「今の政治家辞めろ~!」
 でした。う~ん、小学校3年生、4年生が願うことはこのことなんですね。ののかさんがいいました。
「だって、被災地は更地になったまま、何にも変わってないじゃん。」
 するとゆりあさんが言います。
「今の政治家って、全然被災地のこと考えてないでしょ。」
 う~ん。でも、みんなが飛行機のおなかに向かってお願いしたその内容が、
「政治家辞めろ~!」
 ではなあ、と思ったので、
「そうだね、更地になったまま何にも変わんないもんね。でもさ、みんなが純粋に願ったことはきっとこの映画を見た人の気持ちを動かして、勇気が出て来ると思うよ。」
 というとみんな黙ってしまいました。よほど、現状に不満があるようです。
 でも、そこでるいさんが言いました。
「じゃあ、”みんなが復興できて楽しい毎日になるといいなあ!”ではどう?」
 さすが、るいさん。ありがとう。それでまとまりました。
 
 こうしてシーン24から28までを撮り終え、第4作目「飛行機のおなか」はクランクアップしました。最後、みんなが帰っていくシーンを撮って終了となりました。
 お見事。
 これから、みんなと第5作目、オリジナル脚本「不思議な石」の撮影に入っていきます。その前に試写会、そして衣装合わせですね。
 今回60人分の子どもたちの衣装は、名取のイオンモール「名取エアリ」様が店舗として協力してくださり、全品2割引で提供して頂けることになりました。そしてその資金数十万円は、弾丸赤木こと、赤木さんのお父さまがこの度ご逝去なさり、その残されたお金を充てさせて頂けることとなりました。赤木さんのお父さんのご遺志は、子どもたちが演ずる衣装に替わります。
 さて、これからあと4つのチームがどう協力し合いながらクランクアップを果たしていくか、この2~3週が鍵です。
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 下増田シネマチーム!
桑山紀彦

クランクアップ!」への4件のフィードバック

  1. 小学生にして政治家の事が語れるなんて、凄い。
    山口県は29日、16年振りに知事が変わる重要な県知事選がありました。 当選したのは保守派の方でしたが、飯田さんと言う方が(知ってる方もいらっしゃるはず)健闘されました。原発の問題も山口県は抱えています。飯田さんの票の伸びは永田町にも激震がはしったようです。明治維新で頑張った山口県、エネルギー維新でも頑張って欲しいな。
    生前、父が、地球のステージの事を親戚や近所の友達に話していた事が病にふして初めて知りました。支援金を振り込もうと考えていた様です。
    山口在住、ただの田舎のおじいさんされど田舎のおじいさんで、回りの人達に一目おかれていました。 子供達が自分の選んだ服を着て演技をしてくれて、閖上の天にのぼった皆さんと一緒に見てるかも。 「あんたらぁ、あの子供らぁか着ちょる服は、わしがみな、こうてやったそじゃ。みな、よぉ におうちょるのぉ」なんて話すかもですね。
    映画が出来るのが楽しみです。

  2. 子供だってちゃんと知っているもんです。
    舐めてはいけません。
    それにしても赤木さんの協力、半端じゃないですね。
    脱帽です。

  3. 赤木さん、有難うございます。
    お父様の思い出とともに忘れられない映画になりますね。
    夏休みの間に作品が仕上がるのかな?
    出演のお子さんたちもスタッフのみなさんも
    暑さに気をつけてくださいね。
    完成を心待ちにしています。

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