第4回遺族会

 今日は閖上小中学校第4回の遺族会でした。

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 いよいよ3月11日の慰霊碑除幕式の詳細を決めていきます。
 各ご遺族がいろんな想いでこの日に臨もうとされています。そんな中で、遺族の一人佐々木さんが、
「やはり、お経を頂きたい。」
 という気持ちを話されました。
「3月11日はうちの子どもの命日であり、この15人の子どもたちの命日でもある。やはりお経を頂けると嬉しい。」
 とても伝わってくる気持ちでした。しかし、3月11日は閖上にあった二つのお寺も大忙しです。もしも来ていただけても、5分10分が限界でしょう。それでも、閖上のお坊様であることに意味があると考えれば、交渉して来て頂くことが必要かと思います。
 しかし、無理である可能性もあります。その時は遺族会として願うこととして、
「お気持ちのあるお坊様に来て頂きたい。」
 ということです。遠方でもいい。
「私がお経を唱えたい。」
 というお気持ちのあるお坊様を探していく必要があります。その際は宗派を問わないようにしようということになりました。どなたか、心当たりはありませんか?
 もちろんあくまで最初は閖上の二つのお寺のお坊様にお願いする方向ですが、難しいときに来て頂ける“心ある”お坊様を求めています。
→今日、30日(月)、閖上のお坊様が引き受けて下さることになりました!
 ありがとうございます。
 そんな中、桑山が
「式次第の中で、子どもたちに話してもらうというのはどんなものでしょうか。」
 という問いかけをしました。すると副会長の櫻井さんから大切なご意見。
「それは耐えられないと思う。」
 なぜならば、
「そこにいるはずの子どもがいなくて、代わりに娘と同じ年の子どもがいることに耐えられない。」
 からです。このことはご遺族皆さんが訴えていらっしゃいました。大切なことです。
 いつかは皆さんも同年代の子どもたちがそこにいることを受け止めて行かれるようになると思うのですが、まだまだ今の時点でも同年代の子どもを見ることはとても耐えられない状況です。
 ゆっくりゆっくりと時間をかけてこの苦しみが和らいでいく日が来ることを共に待ちたいと思います。そのために必要なこと、それは、
「子どもを亡くした親たちの集い」
 を3月11日以降に定期的開催をすることだと思っています。
 これは「喪の仕事」であり、いわゆる「グリーフ・ワーク(悲嘆の仕事)」でもあります。そこにこの遺族会は大きな存在理由を見いだしていく。それは大切な方向性だと思っています。
 今日の遺族会でもそのことをご理解頂きました。
 それにしても、うちの担当であるリンリンがつくったこの「実寸大模型」。
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 これが慰霊碑のモデルです。こういったものを作ろうとする心。そしてそれをやってしまう行動力が大切です。
 良いスタッフです。
 刻一刻と3月11日が近づいて来ます。
桑山紀彦

第4回遺族会」への10件のフィードバック

  1. 学生時代は、映像のボランティアのお仕事で、たいへんお世話になりましたm(__)m
    あの当時から、ホームページをチェックさせていただいています。そして、とくに、イスラエル・パレスチナの衝突があった後と、311大震災があった後。
    コメントを書くのは初めてですが、震災の後は、読んでいない記事はありません。
    お坊様の件、山形で、何ヵ所か、訪ねてみます。
    桑山さんも、お身体を大事に。長いスパンで、計画を立てて、お過ごしくださいね♪

  2. 桑山先生 スタッフの皆さんお休みもなくお疲れ様です。
    間違いなく来るその日のため、懸命に活動され地元の皆さんの大きな支えになられているのではないでしょうか。
    辛くても頑張らなければいけないとき、そばにいてくれる人の存在は温かく大きな支えです。
    いつも笑顔でむかえてくださる桑山医師が、今私を保っていられる大きな支えです。
    人は一人でも食べ物があれば、生命は維持できるかもしれません。でも私の心は荒んでいくばかりでした。
    辛さを安心して語れる場があることは、大事なことだと思います。心と体はどちらも同じように大切にしたいです。
    自分以外の人も、同じように苦しんでいることも忘れずにいたいと思います。
    桑山先生 りんりんさん スタッフの皆さんお体大切に無さってください。
    桑山先生もう少し眠る時間作らなくて大丈夫ですか。今日もたくさんの患者さんこられますね。
    先生もお大事に。

  3. おはようございます。3月11日は東北のお坊さんは大忙しですね。お坊さんの人数が減って来ている話を聞いた事がありますが、お坊さんの果たしている役割を再認識。です。 もしもに備えて、何番目かの候補に地球のステージに共感して下さっているお坊さんがご近所にいらっしゃいますので私も聞いてみます。
    スタッフの皆さん美味しい物食べてよく寝て、体調崩さないようにね。 ついでに、八王子から‘ラブ注入’ (ふるいかな)

  4.  中国唐代の禅僧に大珠彗海禅師という高僧がいます。彼の著書の中に「頓悟要門」というのがあり、この中にこのようなことが書かれています。
     --弟子の一人が仏教を学ぶにはどこから始めればいいかと禅師に尋ねます。禅師は答えます。
     「根本から修業しなさい」
     「なにが根本なのですか」
     「心が根本だ」-----
     『心』を「広漢和辞典」(大修館書店)で調べてみると、『心』は象形文字で心臓の形を表しているという。
     同辞典によると①知情意の本体。意識。精神。②考え。思慮。③意志 ④感情気持ち ⑤道理。根本 ⑥意味 ⑦おもむき ⑧心臓 とあります。
     古代人は心臓に精神活動の本拠があったと考えていたのでしょう。
     経典のひとつに(仏教の経典はおよそ三千点あるといわれている)「金剛般若経」というのがあり、これは心を説明した経典であるといわれています。
     ここには
     「まさに心は住所はないけれども、いつでも、どこでも、誰にでも、心は伝わる」と書かれています。
     子どもを亡くされた親御さんの悲しみは誰にでも伝わるものです。そして、悲しみを私たちが共有することによりその悲しみは薄らいでいくのではないでしょうか。どうか慰霊の日に、お経を唱えることにより心が癒やされますように願っています。
     それができるいいお坊さんが見つかりますように・・・・・・・とも。
     宮沢賢治の有名な詩に『雨メニモマケズ
                風ニモマケズ・・・・・』というのがあります。
     観音様の心に沿って実践することを「菩薩行」といいます。
     賢治は観音様の心を謳ったのです。
     和歌山  なかお
     

  5. 人の心は千差万別で、一定の枠にはめ込こもうとすると微妙に亀裂が生じる怖さがあります。遺族会の性格上なおさらです。
    もし、(YES)と(NO)の意見が出たとしたら、どんな方向付けになったでしょうか?
    意思の統一に桑山さんのかじ取りと気苦労?を思いやっています。
    その日も大事ですが、そのあとの運営も円滑に進みますように・・・・

  6. 遺族の方たちの悲しみがどれほど深いのか、改めて感じました。
    地球のステージのスタッフが関わることで、お互いの想いを出し合えるんですね。
    リンリンさんの賢明さに感謝します。
    スタッフのみなさんはほとんど休みなしですね。
    どうぞお身体を労わってくださいね。

  7. おかげさまで、閖上のお坊様が引き受けて下さることになりました。
    皆様にはご心配をおかけ致しました。
    桑山紀彦

  8. こんばんは。大阪の「応援し隊」に参加していた藤本 伸樹です。私の両親の菩提寺、大分の大法輪寺さんをお勧めでしたが、地元のお坊様でなさるのですね。
    まずは何よりでした。
    こちらは無宗派の仏教寺院です。このたびのお話にぴったりだと思いました。このたびの式典の件はさておき、もし良かったらお時間の合間に下記HPを覗いてみて下さい。
    http://daihourin.com/index.html
    以下は住職、学法さんのブログです。
    http://ameblo.jp/daihourin/
    学法さんは弱者のための仏教の実践者です。
    色々な仏教宗派だけでなく、キリスト教にもお詳しい方です。お経も素晴らしいです。

  9. お坊様の件、閖上の方に決まって、本当によかったですね!
    私は、昨日の午前中に、自分の地域のおっさまに聞いてみたのですが、「その日は、一年前からの約束の法要が入っていて…。もう少し早くわかれば、行けたかもしれない。ごめんね…」との答えでした。
    うちのとこのおっさまは、閖上の80歳くらいのお坊様が津波でお亡くなりになられたこともご存知でした。
    それから、山形の村山地方ですが、さまざまなお寺のおっさまが、その日は被災地へお出かけになられるとのこと。
    また、うちのおっさまは、見た目は若いのですが、もう若いおっさまのネットワークを抜けてしまわれたので(けっかい?って言ってたかな。年齢的に、もう若いおっさまのグループではないのだそうです。) なので、山形の若いおっさまに連絡をとることができないらしくて、「ぼくがもう少し若ければね…。あなたの件について、ほかの若いおっさまにも、声をかけることもできるんだけどね…」とも、おっしゃっていました。
    そんなこんなで、おっさまは、あれこれ検討してくださったのですが、なかなか難しいようでした…。
    おっさまの話を聞きながら、、山形にも、震災以前から、少子高齢化の問題、仕事のオーバーワークや癌、生活習慣病などで若くして亡くなる方の問題、リーマンショック以降の不景気の問題、日本の国債赤字の問題・・・。 311以前から、さまざま問題があることを改めて、痛感させられたような気がしました。
    うまくいえないのですが…。
    大事なのは、雇用の創出ですよね!
    石巻のイナリンこと、大森吉人さんのブログを読んでいても、そんなことをすごく感じました。
    http://ameblo.jp/inarin919/entry-11150899707.html

    イナリンさんの1月30日のブログ記事です。

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