1月の閖上

 今日は閖上に行ってきました。

 久しぶりの日和山に登ると、遠くに蔵王の山々が雪雲にかすんでいました。

1/28-1


 山形の方面は大雪です。そんな時はこの太平洋側、名取の海沿いはものすごい西風にさらされます。決して海の方からの東風ではなく、等高線が混んできているために強い冬型の季節風が吹き込みます。

 家も何もかもなくなってしまった閖上に吹き下ろす風の冷たいこと。やはり遮るものがないと心まで凍えそうです。それでも日和山を降りて、かつてそこにあった開運橋のたもとに行き、日和山のバス道路に向かってゆっくり走りながら、

「ここに佐々直の工場があった。」

「ここにむかし”おつるばっば”があった。」

「ここは橋浦さんの家。」

 と独り言をいいながら進むと、在りし日の閖上の雑踏と人の声が聞こえてくるようでした。

 そのあと閖上中学校に向かい、慰霊碑の建立場所を確認して病院に戻りました。

 明日は遺族会の会合です。

 もうすぐホームページが新しくなる予定です。


桑山紀彦

1月の閖上」への5件のフィードバック

  1. 寒い日が続きます。インフルエンザも猛威を振るっていますが、病院にいらっしゃる患者さんも増えていますか?
    昨日は通勤電車の中で緊急地震速報の音を聞きました。電車は止まらず走り続けましたがかなり揺れたみたいです。一昨日も一昨昨日揺れました。嫌だなぁ。

  2. 昨年秋に、閖上地区をみてまった時の感想です。
    「平地のひろがりに果てしなさを感じ、復興にも果てしなさを感じてしまいました。
    この地に踏ん張る方たちにとっては、物心ともに泣きたくなるほど大変な試練が続くなあ~それを支える活動をする桑山さん・地球スタッフの皆さん!! 敬服します」

  3. 今年は寒い冬になっていますね。
    更地の上を吹き渡る風の音が聞こえるようです。
    仮設住宅に暮らす皆さんが風邪を引きませんように。
    山形から車で通勤する桑山さんもどうぞ運転に気をつけてくださいね。

  4.  江里ちゃんから、お礼の手紙が届きました。
     几帳面な子だなあ、と思ってその手紙を見ていると、家人から強烈なしっぺ返しが帰って却ってきた。
     「あんたさあ、まだ変な宗教と縁が切れてないの」というのである。
     「変な宗教って、何?」
     「地球のステージっていう、それって新興宗教なんでしょう」
     どうやら、いまだに我が家人は、地球のステージを宗教団体と思っているらしい。
     「あのねえ、桑山先生がやっている国際支援のNPO法人のことなの。あなたも大阪の国際交流センターで公演を見たでしょう。桑山先生が宮城県名取市を拠点に活動していて、今回の震災で大変な被害を受けた。その名取市で江里ちゃんという女の子の心のケアーを桑山先生がしているわけ。そのケアーの一環として子ネコを作り、その子ネコを買ったお礼の手紙を貰ったわけ。なにか不信でもございますか」
     「怪しいなああ。あんた隅におけないし、だいたいあんたみたいな能天気でお調子者が、国際支援や震災復興に協力するわけないじゃあない。変な新興宗教に凝ったりしないでよ」
     家人はまったく理解できていないようだ。まったく、困ったものである。こんな人も中にはいるのですが、どうか被災地のみなさん、困難はまだまだ続くと思います。どんな困難があっても頑張ってください。見守っています。
     そして、江里ちゃん、子ネコの製作、みんな喜んでいますよ。頑張ってくださいね。応援していますよ。
      和歌山 なかお

  5. 久しぶりに顔を出させていただいております。
    あの日が遠くなるに従い、あの日のことが余計に重くのしかかってきます。
    そのため、ここに来ることに躊躇していました。
    しかし、目を背けたところでなにも変わらないと思い、久しぶりにおめおめと戻ってまいりました。
    しかしながら、写真を観て、衝撃を受けております。
    やはり、未だ、これが現実なのですね。
    この現状を、九州に人たちは知りません。
    私自身、このブログに足が遠のいていたことをつくづく反省しております。
    まだまだということがよくわかりました。
    我の認識不足をお詫びする次第です。

紫幻翔夢 へ返信する 返信をキャンセル

あなたのメールアドレスは公開されません。必須項目には印がついています *