年次総会の一日

 今日は一日、我がNPO法人「地球のステージ」の年次総会でした。

 年に1回、法人として総会を開き、全国から会員の皆様に集まって頂き、総会を行います。毎年持ち回りで日本各地での総会開催を行ってきました。昨年度は新しく事務所を移転したこともあり名取で行いましたが、一昨年度はつくばの皆さんにお願いしました。今年は千葉県は四街道の皆さんに総会をお願いしました。同時に「地球のステージ5~震災特別版」を公演させて頂き、開場は立ち見の出る満席となり、熱気に包まれてのステージとなりました。

 総会では、いろんな意見が飛び交いました。NPO法人としても年に1回しかない総会で、直接会員の皆さんの意見を聞き今後の活動の発展につなげていきたいと思っています。その意味では活発な意見交換こそ総会らしいと思っています。

 今回はなんといっても東日本大震災で「地球のステージ」が何を出来るかというところが焦点でした。これまでのパレスチナ事業及び東ティモール事業は継続していく意志ですがそれに加えて今年度以降は津波によって被害を受けた小中学生の心のケアが中心となる活動です。具体的には閖上小学校、閖上中学校における心理社会的ワークショップの実施。小学校の場合は5月30日(月)より活動がスタートします。最初は2年生の皆さんですが、まずは桑山がワークショップを行う予定です。

 もう一つは「津波祈念資料館」の設立です。これには当初アメリカからの多額の資金提供が予定されていたのに、いつの間にかそれは立ち消えとなり今は募金をお願いしている所です。でも貴重な資料や人々の物語をきちんと集めることによって「こころのケア」につなげることが出来ると考えています。だからこれは非常に公的な側面が強いということで、日本の各企業に働きかけていきたいと思っております。資金の集まり具合ですが個人や小さな団体がコツコツ貯めて下さっていた「たんす貯金」が形を変えて募金となり、この映像資料や物語を紡ぐ資料館を支えていくのだっていいですよね。従ってあまり予算が確保できなかった場合は、うちの駐車場の一角に建設の検討を行います。それでも資金が大変なときはWeb資料館という構想もありだということで説明させて頂きました。

津波祈念資料館のホームページ


 それにしてもこの年次総会では、皆さんが一生懸命「地球のステージ」を応援して下さり、どんな形でもこの名取の地で災害復興に尽力せよという強い願いを頂いたと思います。従って、「地球のステージ」という団体を応援することで、直接的に被災地を応援しているから、というお気持ちでいてくださることが直接確認できたと思います。その意味でも今年の年次総会はとても意義深いものになりました。

 昨日の17:30からのクローズアップ東北は、全国放送となったためいろんなところから反響を頂き、ありがとうございました。こうしてテレビを通じてお伝えすることも、皆様からいただいた募金に対して、誠意を持って現地で活動している一端をご理解頂けたのではないか、と思います。とてもいい評価をたくさんいただいたのでディレクターの高野さん(NHK仙台)にも伝えたいと思います。

 では、また

桑山紀彦

年次総会の一日」への12件のフィードバック

  1. 本当に君はすごい。神様が君に使命を与えているんだね。ずっと傍らで応援させてください。親友より

  2.  今年、大学生の就職率は91%と史上最低を記録した。いまや、日本の大学生にとって就職は至難の業となっている。かたや外国人の日本への進出は目覚しい。特に東南アジアや中国からの働き手が顕著であるそうだ。
     僕がホテルでチェックインしたときもそうだ。奇妙な日本語が僕を出迎えた。羽田のホテルでの出来事。
    「予約している中尾といいますが」
    「ナカオちゃん、ですね。はい、ちゃしかに承っておちゃいます。ありがとうございます」
    「今日と明日お願いします」
    「はい、わきゃりました。では、こてぃらにサインお願いちます」
    サインをしながら尋ねた。
    「どちらの国の方ですか?」
    「ああ、どうむすみまちぇん。変な日本語。中国から来ました」
    「日本へ留学していたんですか。それでホテルへ就職なさった」
    「日本のホテルの専門学校へ行き、そしてここへちゅうちょくしました」
    「そうですか。大変ですね」
    「いえ、いえ。そんあことありません。日本いいとこ。でも、震災や原発事故でたいへんですから」
    「原発事故で日本を逃げ出す外国人もいるというのに、偉いですね」
    「いえ、そんなことありまちぇん。わたしは、日本、大好きですから」
    「そうですか」
     僕は納得し、こんな外国人もいるのだと、感心した。
     その後ホテルに荷物を置いてから、横浜へと電車で向かった。
     電車の中はやはり薄暗い。車窓から景色を見ているといつもの都会の風景ではない。華やかさがないのである。それは節電のせいかもしれない。ところが、まわりにいる誰一人として不満をいう人を見かけない。
     横浜駅に着き周辺を歩いてみると、みなと未来の動く歩道は止まっている。大観覧車にも光がないし、エスカレーターも所々で止まっている。が誰も不満をいっているようにはみえない。みんな当然のこととして平然と歩いている。みんな偉いなと思いながらもこれくらいが調度いいのではないかとも思った。ひょっとして人間は「光」があればあるほど逆に人間らしさを無くすのかもしれない。
     ふと、谷崎潤一郎を思い出した。彼の「陰影礼賛」の中にこんな一文があるのである。
     ーーー京都に「わらんじや」という有名な料理屋があって、ここの家では近頃まで客間に電灯をともさず、古風な燭台を使うのが名物になっていたが、ことしの春、久しぶりでいってみると、いつの間にか行灯式の電灯を使うようになっている。(中略)やはり昔のままの方がよいとおっしゃるお方には、燭台をもって参ります云う。で、せっかくそれを楽しみにして来たのであるから、燭台に変えてもらったが、そのとき、私が感じたのは、日本の漆器の美しさは、そう云うぼんやりした薄明かりの中に置いてこそ、初めてほんとうに発揮されると云うことであった。(中略)ここに西洋との本質的な相違に目を配り、かげや隈の内に日本的な美の本質を見るのである。---
     私たちはもう少し、「光」のあり様を考え直してみてもいいのかも知れない。
      和歌山  中尾(羽田のホテルにて、そんなことを考える)
    電車

  3. 年に1回は避けて通れない総会無事終了。議長、理事長、事務局のスタッフな方々、そして開催してくださった四街道の皆さま御苦労さまでした。NPOの総会と言うと議長が困るくらいシーンとしたのが多いのですが、活発で明るい良い総会でした。
    新事業年度はあっと言う間に第一四半期が過ぎます。被災の渦中のスタートで多難ですが計画達成に向かって頑張りましょう。

  4. 昨日のクローズアップ東北を見て貰えば、確かに伝わるかも!と思い、?で沢山の友人・知人・親戚に知らせたので私の所にも沢山?が届きました。
    桑山さんのステージを一度も参加してないけど、倒れるんじゃないかと心配してたけど、良かったぁなんて?もありましたよ。四街道駅からタクシーに乗った所運転手さんに「今日は何かあるんですか?」と聞かれ着くまで、省吾ではなく地球のステージについてしゃべくりました。いい仕事しました。
    明日も、勝利が舞い込んで来ますよ~に!

  5. 年一回の総会なのに、ほとんどいけてません。参加していただいた理事、会員の皆さんには、感謝いたします。
    昨日は、午後から所用があったので、クローズアップ現代は、録画して見ました。先週、震災後はじめて、クリニックを訪れましたが、映像には、そこで見た光景と出会った人々の多くがでていたので、感慨深いものがありました。
    6月28日に大学で地球のステージ公演がありますので、学生さんと心ののケアについて学んでおきたいと思います。

  6. 昨日は 総会お疲れ様でした。
    四街道の皆さん お世話になりありがとうございました。
    震災後 桑山さんに直接お会いするのは 初めてなので ガリガリに痩せていたらどうしよう~と正直怖かったです。
    でも ひとまわりも ふたまわりも(こころがですよ)大きくなられた桑山さんに逢えて良かったです。
    その上 歌う声の優しい響き(誉めすぎ?)に 私のこころも痛みを抱えていたんだと気づきました。
    これからもぼちぼち応援していきます。
    明ちゃん優子ちゃんはちょっぴり心配です。
    難しいでしょうが ゆっくり休んでくださいね。林さんこころのケアよろしくね。
    愛子さんありがとね。

  7. 四街道の皆様、お世話になりました。
    総会には間に合いませんでしたが、ステージを見ることが出来てうれしかったです。
    ヒロシマ編では夫が転勤で4年暮らした街を懐かしがっていました。
    旧帝銀の向かいに会社がありました。当時はまだ、“人影”がそのまま残っていました。
    私は縁あって来月、川本さんのお話を伺う予定です。
    震災編では大きな画面に映し出される津波とその後の荒涼とした風景に涙しました。
    そこには暮らしのあらゆるものが散乱していました。
    一つ一つが人々の生活の欠片。ガレキという言葉では括れないことを改めて受け止めました。
    震災祈念資料館の設立に皆さんの想いと力を結集したいですね。

  8. 初めてコメントします。
    年次総会、盛大に無事終わり良かったですね。もっともっと広がっていくことを確信しています。
    津波祈念資料館の建設はちょっと厳しい状況にありますね。
    しかしこれは是非成し遂げてください。まわりにも呼びかけて寄付を集めます。
    広島ではクローズアップ東北が放送されず本当に残念でした。再放送も予定に無いようで東京の義理の息子に録画を頼みました。

  9. 昨日のクローズアップ東北、家族で見ました。
    (残念ながら、長男と二女は不在、旦那と長女と三女で見ました。)
    桑やんの声が聞けて姿を見られてとてもうれしかったです。
    家族みんながそれぞれに何かを感じていたようです。
    体には重々お気をつけください。

  10. クローズアップ現代見ました。これまでこのブログやステージの震災編で知った方々の様子を映像で見ることができ、胸がつまるものがありました。特にえりちゃんのシクラメンの話は、しみました。家族で10年間、育ててきたシクラメンの花が、がんばれのメッセージを送っているようでした。
    桑山さん、苦しいことつらいこと、いろいろあると思いますが、これまで通り、このブログに書き続けて下さいね。毎日、コメントはできないけど、ちゃんと読んで、応援しています。

  11. 昨日、四街道でステージを見せていただきました。ありがとうございました。本当にご多忙であると思います。その中で千葉に来てくださりありがとうございました。
    日々、ブログを読ませていただいておりますが、先生から直接、お話を聞いて動画を見ると、より状況が分りました。(本当の大変さは、当事者でないと分からないと思いますが)被災地の皆様の辛さを、少しでも感じられるようになりたいと思っております。
    悲しいこと、大変なことを文章にしてブログに書くことが、辛いこともあると思います。先生、スタッフの皆様が、精神的にも、肉体的にも参ってしまわないよう、無理をしすぎず、ご自身を大切にしてください。
    自分には何も出来ませんが、皆様のご活躍を心からお祈りしております。
    名取、そして岩手、宮城、福島の復興をこころからお祈りしております。

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