被災地の日曜日

 今日は日曜日。本当は休みですが被災地は休みではありません。

 今日も避難所はそこにあり、そこに人がいます。被災して以来、僕たちに曜日はなくなってしまっているのです。それでも1日1日を数え、いつの間にか日が経って、周りのことがよくなっていることを夢に見ようとするのです。もちろんその夢は一瞬で現実に変わってしまいますが。
 その現実の中でもっとも辛いのはガソリンの枯渇ですね。どこへ行ってもガソリンがありません。避難所の巡回診療や往診、患者さんの搬送に使うための車両が動かないのです。
 加えて院長としては医療事務や看護師さんたちが通ってくるためのガソリンを手に入れなければならない。院長になって1年半、必死になってガソリンをゲットして、スタッフのクルマに自ら入れるという仕事をしています。
 このガソリン狂想曲は一体いつまで続くのでしょうか。
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もう2㍑、3㍑の世界でいれながら進んでいきます。
 今日の50畳ホールの人口は多いですね。明日からの週の仕事初めに備えてみんなここへ来ています。まるでユースホステル状態。
 でもそんなみんなと夜の12時にミニライヴを行いました。制作室にみんな集まってくれて、明日から陸前高田にモバイルに出かける毛岩(モーガン)さんや離任する越藤さんのために、そしてみんなの気持ちがますます一つになれるように。
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ミニライヴの様子
 札幌から着いた親父の会の代表の二人も参加。何と高坂さんはあいの里東中学校のみんなのメッセージとお肉、ジャガイモ(北海道人らしい)を運んできてくれました。見事にクリニックの周りと駐車場の半分を高圧洗浄機できれいにしてくれました。立派なお仕事ぶりです。
 深夜のライヴは津波のことで「スリランカ篇」。そして新作の「この国へ~故郷篇6」の映像です。ここには、たくさんの水没する前の風景が残っています。それをつなぎながら、4月2日のユニセフ兵庫県支部のステージに間に合わせたいと思っています。
 さて、明日から新しい週が始まります。不安ばかりですが、がんばろう!
桑山紀彦

被災地の日曜日」への10件のフィードバック

  1. ガソリン まだ東北までとどかんそかね?父が言うには東北に向かってトラックが出発したらしいのですが…東京は何となく落ち着きました。給油の為の長い列はなくなりました。 北海道の美味しいじゃがいも食べて新しい1週間、頑張ろう!

  2.   ガソリン不足
    桑山先生、なにもかも、一から始めなければならない状態、お疲れではありませんか。どうか、ご無理をなさらないように!!!
    被災地では、ガソリンを求めて、開いているスタンドへは長蛇の列。
    こんな悲しいできごとも。
    ガソリンを求めて、何時間も並んでいる車の中で
    、待ちきれずにとうとう、お年寄りが死体で発見されたそうです。
    ガソリンや灯油もタンカーが港に着いたり、列車で日本海側を回ったりしながら被災地に送ることができるようになったそうですが、被災地の一人ひとりの元へ届くには、まだまだ時間がかかりそうです。
    とにかく、頑張ってください。
    ただ、ひたすら、お祈りいたしております。
    和歌山   中尾より

  3. あいの里のお父さんたち、無事着きましたか!
    ありがとう! 行ってくれて。
    私も気持ちは名取に行ってますよ~。
    名取のことを思いながら、今日も一日、エルプラザで「東日本大震災市民支援ネット」の仕事をしていました。
    できたばかりの「むすびば」コーナーに来る人たちに、「東北国際クリニック」の話もしています。
    あいの里のお父さんたち、そちらのこと、よろしく。
    桑山先生、ちょっとずつでも、休んでくださいね~。
    PS.
    札幌は今日も雪でした。

  4. 連日の業務お疲れ様です。医療支援車なのに、ガソリン入りませんか?宮城野区は優先されているのに残念です。でも現実にお困りですよね。
    報道ほど、ガソリンはスタンドに届いていません。タンクローリー車は多くなりましたが、ガソリンはどこにあるのでしょうか。
    毎日の給水も車が使えないと、1日の大半を水汲みで終わる日もあります。お歳を召された方はこの給水もかなりの負担です。
    今までの便利な生活になれて、体を使うことの大事さ忘れていました。全ての人は年と共に体力は落ちます。
    突然襲ってくる災害や困難に、自力で対応できる体と心構えは常に持っていたいと思うようになりました。
    桑山先生 お仲間の皆様もうしばらく被災者のご支援よろしくお願いします。感謝の言葉も忘れている人も多いですが、大事にしてもらっていることは、分かっていると思います。

  5.   夢と現実・・・
     被災地のガソリン枯渇。どこへ行ってもガソリン難民の長い列とトラブル、そして、お巡りさんのパトロール。何か二次災害の様相になりつつあります。燃料類給油の優先順位を認識出来ても、現実には仕事だ会社だ商売しなきゃの「クルマ社会」でして、氷点下の夜明け前からスタンドに行列しております。私も二度その体験をして円満寺に差し入れに駆けつけました。
     ガスを含め燃料類は危険物指定で、防災上から消防法・運送法等のキツいしばりが掛かっております。それが、20L以下とか赤い携行缶とかスタンドの静電気除去シートとかなんです。
     日本は地震・津波大国ですから、原発を含めて最強の規制を世界に誇ってきたのですが、こうなるとイケマセンネ~。
    ベトナムやミャンマーのように、そこらの露天で手に入るペットボトル入りの燃料が恋しくなります。
     緊急対策の悪知恵発信になって、後日お上から「検挙」されそうですが、生き抜く「力」としてそうっと教えます。ハイブリットのクルマは灯油やアルコールのガソリン混入が三割まで可能です。ブラジルとアメリカは本気でバイオ燃料を開発して、もう実用化しております。
     しかし、桑山先生のプリウスにだけは入れないで下さい。逮捕されるのはケナフ鳥(農業機械専門)一羽で十分ですからネ~。

  6. 桑山先生、本当に大変だと思いますが、どうかお体を大切にしてくださいね。
    いろんな所からの助っ人、心強いですね!
    4月2日、神戸に伺います。
    楽しみにしています。
              大阪 四井ひろこ

  7. いつか、桑山さん、名取から45分の山形のスーパーのことで「ここにニッポンの中の不連続面があります」っていってましたよね。
    あれ以来、「不連続」なのか「連続」なのか気になってます。
    遠い島根でも、ガソリンは販売制限がかかるようになりました。コンビニやスーパーの水のペットボトルは品切れです。一時期、乾電池もなくなりました。
    ってことは、「連続」なんですよね。
    ところで、27日の日曜日に地球のステージ益田実行委員会がありました。12月に予定しているステージの実行委員会ですが、はじめに桑山さんへの支援をどうするかを協議した後、5月に予定しているバーベキュー会の打ち合わせ。・・・やっぱり不連続なんですかねー。
    でもバーベキュー会の参加費の一部は支援金にってことなら連続してるんですかねー?
    わからん!?
    とにかく12月の益田公演に向けて我々は動いておりますよ!

  8. 桑山さん、みなさん、今日もお疲れ様です。
    今、もう月曜日の夜ですが。
    今は年度の変わり目、毎日次の年度への準備です。
    何か置き忘れたような、不安な気持ちを持ちながら、
    次への準備です。私は、この時期が嫌いです。
    毎年憂鬱です。
    けれど、今年はそんな今をいつもの年より淡々と過ごしている気がします。
    被災したわけでもないのに、自分ではない自分がどこかに
    いるような気がするのです。どう表現したらよいのか分からないのですが。
    ・・・。
    医療活動だけでなく、様々なことに気を使い、配慮しなくてはならない院長先生!!
    新しいこの一週間、乗り切ってくださいね!!

  9. 被災地では一日一日生活していくのが大変なので、曜日の感覚も薄れてしまうのでしょうね。
    本当に一日という時間がずべてなのだと思います。先のことまで考えられないですよね。
    この間のサッカー大会が次はいつあるよ、というようなことでも決められれば、皆さんの希望に
    つながるかもと思ったりして。非日常の予定があるといいかもしれません。
    親父の会の代表さんたち、ご活躍くださりありがとう後妻ます。よろしくお願いします。

  10. 仙台もガソリンスタンドには、長い列ができています。
    平日の昼間に、長い時間並ぶ事ができる『仕事で使う大切な車』に乗っている方々がこんなにも多いのかと、ちょっと皮肉ってしまいたくなります。
    医師会などを通して、行政に医療従事者には優先的に給油ができるよう要望はできないのでしょうか?(既に、やっているかとは思いますが…)
    早く、『本当にガソリンが必要な人』にガソリンが行き渡りますように

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