ラファ:ワークショップ初日

ほぼ内戦状態と化しているガザ市を早々に抜け、南部のラファにやってきた。ここは「地球のステージ」が日本の団体としては唯一事務所を置いて4年目になるガザ地区南部の街だ。
 さすがにラファまで来ると銃声も砲撃も聞こえない。
 
今日は男の子たちに会った。
全部で16人、元気な子どもたちに会うことが出来た。 
早速身体をほぐして、質問紙。日常の出来事や、トラウマについての質問。みんな結構一生懸命応えてくれた。結果は後ほど。
 
そして描画。
「みんなのなりたい夢」
いろんな夢が出てきた。でも描く「絵」は一様に家とパレスチナの旗。
目に見えないものを紙に描くということが出来ない。抽象的な表現が出来ないことと、みんな「右向け右」の傾向を強く感じた。
 
素直な素敵な子どもたちだけど、こういった時にも不安を感じる。
結局誰かが銃を持って「うわ~」って叫ぶと、みんなわけもわからずに「うわ~」と叫んでついていってしまうんじゃないかという不安。
 
概念、理性、情緒。
そう言ったものをちゃんと分離して考え、自分らしさを出せる一方で、それを制御していく力を養うことが、将来への大きな布石となると思い、このワークショップの意味と方向性を逆に感じたのだった。
 明日は粘土細工、3次元の取り組みだ。
子どもたち:夢
くわやまのりひこ

ラファ:ワークショップ初日」への3件のフィードバック

  1. パレスチナでご活躍のみなさまへ
    お元気に活動が始まった様子を知ることができ、ほっとしています。今回は刻一刻とブログで状況をお知らせいただいているので、日本の多くの方々が見ていることと思います。見てはいても、なかなか書き込みをするところまではいかないのかもしれません。
        ・・・・・みなさん! 何でもいいから書き込みしましょうよ、ネ!
    「地球のステージ」を知ることで、世界のこと、とりわけ自分たちと異なる暮らしをしている国の子どもたち・大人たちに思いをはせることができるようになったと思います。パレスチナの子どもたちの様子を聞くと、日本の戦時中のこととダブってきますね。(体験はしていませんよ)
    とても意義ある活動です。由美ちゃんを支援するとともに、子どもたちの「こころ」に十分に関わってきてください。
    半年後のニーメルの様子にも興味があります。帰国してからゆっくり聞かせてください。
    映画の撮影も進んでいるようですが、あまり無理をされないようにお願いしますね。

  2. 無事にパレスチナに入れたんですね。よかった。ブログもつながるようなので、ひとまず安心しました。桑山さんやakiちゃんが来てくれて、由美ちゃんもどれほど心強いことか。日本ではまず目にする事はない、砲撃による瓦礫や弾のあと。そして、いつ自分が狙われるのかと思う恐怖・・・。
    こんな中に、日常的にさらされていると、人って、どうなってしまうんでしょうね。想像する以上に、深いところに食込んでしまうんだろうなぁ。
    これからも、アップ可能なら、様子を知らせて下さいね。
    私たちも、関心をもって見ていきましょう。

  3. う~~ん、考えさせられますね。
    「抽象的なものを表せない」という現実。
    私は専門家ではないので、個人的な見解ですが
    人はしかるべき年齢の時に、しかるべき体験をし、愛情をかけられ
    感情が豊かになり、ものを捕らえる力も身につくのかな、と考えます。
    けれど、何かしらの原因でそれがなされなかった場合
    どこかで補っていかなければならない。
    考える力、創造する力、表現する力。
    このワークショップがラファの子どもたちにとって
    その貴重な第一歩となりますように。
    日本から応援しています!

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