ダルウイーッシュの声、その2

今朝、まだダルウーッシュと通じました。
「お、ケイ、今どこだ」
「今ノルウエーでノルウエー医療連帯とか、国際移住機構の人と会っている。入る可能性の模索だ」
「そうか、こっちも大変だ。」
 ダルウイーッシュの話が始まりました。
「おそらく、ラファ国境検問所から入るのは無理だぞ。完全に空爆状態で、撃ち合いが頻発している。うちのエル・アマルの校舎も、国境に近くて近寄れない。一体どうなっているのかわからないよ。
 この前の6月にケイたちが来てサッカーやったよな。あのサッカーコートも今では粉々だぞ。
 水と電気、食料が不足してきていて、このままだと本当に厳しいな」
「募金して、送金できないかと考えているんだけど」
「ありがたいけど、お金送ってもらっても買える”モノ”がないんだよ」
「そうだよね、ごめんね。安易なこといって」
「いいんだよ」
「でも何が僕たちに出来るだろうか」
「世界中に、このことを伝えてくれ。こんなことがあっていいはずがない。人の命がいとも簡単に失われて、人間としての権利が何もかも踏みつけにされているんだよ。それをちゃんと人から人に伝えてくれ」
「わかった」
 エドヴァルドは桑山が留学していた時のオスロ大学附属心理社会的難民センターの上司でした。今はオスロ大学医学部附属病院精神科の教授です。
エドヴァード
エドヴァルド医師
 そんなエドヴァルドからの情報で、
 1)ガザのシファー市立病院にマッズ(麻酔科医)とエリック(外科医)という2人のノルウエー人医師が働いているが、昨日脱出を命じられ南部ラファ検問所に向かったが、イスラエル軍に阻止され、内部にとどまっている
 2)しかし彼らが所属するNorwakというNGOのノルウエー人スタッフが一人はガザ市内に、一人はラファ検問所のエジプトサイドに待機している
 というところまで来ました。後ほど彼らに連絡をとって、状況をつかみます。
 そこへ行っても必ずいるのはノルウエー人。
 彼らから学ぶことは大きいです。
桑山紀彦

ダルウイーッシュの声、その2」への3件のフィードバック

  1. いろいろ大変みたいですね;;
    私には祈ることしかできません。。今の状況ができるだけ多くの人に伝わるといいなあと思います。

  2. 初めてコメントします。
    いつもblog読ませて
    もらい、何かと感銘を
    受けています(・ー・)★
    将来は国際協力の道に
    進みたいと思っているので
    桑山さんのような人は
    憧れであり、いつか共に
    活動したいと願う方です。
    ガザ、どうかご無事で
    帰国してきて下さい。

  3. 厳しい状況が続いていますね。
    毎日のニュースで死者が増えていき、この世の出来事とは思えません。一刻も早い和平を望んでやみません。
    先生も苦しい日々をお過ごしと思いますが、無理をせず、しっかりと見守ってください。

コメントを残す

あなたのメールアドレスは公開されません。必須項目には印がついています *