奈良、そして高知へ

今日は待ちに待った高知県の越知(おち)町のステージでした。

 なぜか、それは「これからの10年」の目標の中に、

「高知の四万十川沿いの小さな小学校でもちゃんとステージができるようになること。」

 というものがあるからです。
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 それは、距離が遠い、「地球のステージ」といっても余り知られていないというハードルを乗り越えていけるような関係づくりをしていくための具体的な目標であったこと。そして、きっと四万十川沿いの小さな小学校の子どもたちは、とびっきり素直で、川に飛び込んで自然の中に生き、はつらつと暮らしているに違いない。そんな子どもたちと共に世界のことを考えたいという願いがあったこと。だから、高知の子どもたちと出逢うことは、一つの大切な目標だったのです。

 もちろん今日は四万十川沿いではなく、仁淀川沿いの越知町ですが、この仁淀川がまた美しくあの有名な「沈下橋(ちんかばし)」の上から見ると、久しぶりに大きなウグイの背中が見えました。余りに美しく、余りに静かで、余りに豊か。
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 そして越知小学校の1年生から6年生までと、その保護者の皆さん、町長様、教育長様、全ての皆様が集まりステージの1番が始まっていきました。

 そして予測通り、子どもたちは1年生からしっかりと聴き、それを見ていた先生がまた自分たちの教え子の姿に感動して、熱い気持ちの固まりが体育館を覆っていきました。折しも今日は最高気温が27度、体育館は灼熱となっていきましたが、子どもたちは「長時間」「熱い」という悪条件のなか、良く最後までついてきてくれました。
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 終わって、町長様も、教育長様も、

「これは、中学生に見せたい」

 と異口同音。お父さんお母さんたちも「来年」に向かって動き始めてくれたように思います。

 ともすれば日本の中でもなかなか縁のない地域かもしれません。しかし、そこにはちゃんと純粋な気持ちを持つ子どもたちが育っており、大人たちも熱く子どもたちを見守っています。

 やっぱり日本の地方は、素晴らしい。そこに生きる人々は誇らしく、生きる活力を持っているのです。

 ちなみに、見慣れないこの植物はなんと「生姜」です。

 そう、越知町は生姜の生産日本一なのです。そんな知識を増やしながら真っ赤な夕陽が沈む道を進んで高知空港に無事到着。

 名残惜しい高知県ですが、また来られることを信じてまずは拠点に戻ります。

 月曜日は平塚中等教育学校の2年目のステージなので、こちらもドキドキ2年目です。

 ニッポンもまた、素晴らしき国だと思える1日でした。

  それにしても昨日の2公演。京都府宇治市の西小倉中学校。今年で3年目ですが本当によく聴いてくれました。中江先生だけでなく、宇治中、木幡中と関わって下さった中野先生が本当に喜んで下さったことも、この公演が大成功であった証しです。

 そしてついに丹野さんと共に、奈良女子大附属中等教育学校へ入っていきました。
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 こんなに熱い高校教師がいるのか、ということで有名な落葉先生がそこに待っていて下さいました。

 丹野さんの語りは、多感で賢い中等教育学校のみんなの胸にすーっと入っていったように思います。担当して下さった二田先生は秋田県出身。他人ごとではなく震災のことを考えて下さる東北人でした。

 今後、この中等教育学校とどう関わっていけるのか、課題は残りましたが、改めて人のつながりに力を感じる2日間の遠征ツアーです。

桑山紀彦

奈良、そして高知へ」への3件のフィードバック

  1. 初めて見るステージが1番というは衝撃的なインパクトがあります。
    「地球のステージ」のコンセプトが凝縮されているように感じ虜になったのを鮮明に記憶しています。
    高知でも必ず拡がりますよ。
    それにしても高知県にはなぜ満々たる清流が多いのでしょう?

  2. 僕は中等教育学校の生徒で、今年も地球のステージ見せてもらいました。
    僕は将来、世界の子どもたちのために学校を建てていくことが夢であり、今の生きていく目的でもあります。
    それも、毎年の地球のステージが一つのきっかけです。
    将来、桑山先生とともに働くことができれば幸いです。

  3. 桑山さまのステージがきっかけという中等教育学校の石塚君の夢と目的、「素晴らしい」の一語に尽きます。
    その当時、私は何を考えていたのだろう・・・。戻れるものなら、戻ってやり直したい気持ちです。
    ところで、今回の静寂の中にも力強さを持った、何ともいえない仁淀川の写真、とても気に入りました。
    多感な時期、このように美しい自然に囲まれて成長できるとは、羨ましい限りです。
    「あの有名な『沈下橋』」、私の記憶にない?知らなかった?焦って調べ、理にかなった橋と分かりました。
    それと、高知県は茗荷が日本一と思っていたのですが、生姜も日本一だったのですね。因みに、両方とも生姜科生姜属だそうで、地上部分の茎と偽茎(茗荷)、葉が似ているのもうなずけます。
    話は変わりますが、熱意あるステージを聴く後ろ姿、皆さまの真剣さがひしひしと伝わってくるようです。
    きっと、桑山様もこの遠征で手応えを覚え、心地よい疲れの中、拠点に戻られたことと思います。皆様お疲れさまでした。

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