栄光の福島大学生

今日は1日2公演のダブルヘッダー。
 日中は水戸市の大成女子高等学校。最初は女子高校らしい過剰なノリでどうなるかと思ったけど、一言「みんなで聞いているんだから、周りの状況見て自分で判断して聞く姿勢決めてね」というとすっと伝わって、後はビシ~っと最後まで素晴らしい聞く姿勢でした。
 水戸は多くの中学校でステージしていますが、どこもびっくりするほどの聞く姿勢の良さを持っているので、「う~ん、水戸の街に戻ってきたなあ」と思いました。
 そして夜は福島大学で、学生サークル「Feel」が主催する自主企画イベント。
 学生の自主企画イベントでは先頃の北海道大学医学部の学生有志によるステージで、12年間の史上最低人数「15人」を記録しているのでちょっと恐れていたけど、行ってみるとすごい熱気です。
 最近の「福島大学」はすごい。いろんなイベントに福大生の名前や姿を見るし、業績もどんどん上がっている。あの陸上の池田(今回走り幅跳びで五輪を決めました)も元々福大生なんです。
 そんな福大生が自ら企画する「地球のステージ」は300人を超える入場者数の中、進んでいきました。
 その笑い、拍手、涙、すべてが理想の若者像としての「啓けた感じ」なのです。そう、それはまさにいつもこっちが元気をもらっているJICAの駒ケ根、二本松両訓練所の定期公演で出逢う、「青年海外協力隊」の皆さんと同じ反応なんです。
 あまりに素晴らしくて、涙が出てきました。
 最後に代表の本間君が言いました。
 「見知らぬ世界へ出て行こうとするのは怖いことです。特に僕たちのような学生はその経験の少なさから、一層その恐怖が先に立ちます。でも、せっかく生まれてきたのだから、そしてせっかく出逢ったのだから、その恐れを乗り越えて、未知なる世界へ出て行く勇気を持ちたいと願ってきました。
 僕たちがこの大学で活動の母体としてきた学生サークル”Feel”はこの5月で解散しました。
 でもその時「地球のステージ」を偶然みたんです。そしたら、勇気と希望がわいてきて、これを一緒に学ぶことのできた同じ福島大学生と分かち合いたいと思った。だからもう一回”Feel”の仲間で集まり、最後の企画を行いました。
 同じように不安を持ち、どうするといいかわからないことも多い中で、この同じキャンパスで学んできた仲間に見せたいと強く思ったからです。
 そしてそれから2ヶ月も経っていないけど、こうしてステージを実現させることができました。
 今日のステージをみんなで共有したことを忘れないで、希望を持って生きていきましょう!」
福島大学生
福島大学、学生サークル”Feel”の皆さん。本間君は前列中央(ヒゲのなくなった桑山の右隣)
 自分が大学4年生の頃、そんな意識はありませんでした。
 でも目の前の本間君はひとつひとつ言葉を選びながら、同じ福島大学生に語りかけていったのです。
 
 ステージが終わると、長い大学生の列が桑山の前にできました。みんな言葉を交わしにきてくれました。
 一人の女性の福大生が言いました。
 「私は来年社会人になります。今日、このステージで身体で感じた優しさや勇気、それを社会の中でもまれていくと失ってしまうのではないか、という不安がぬぐえません。私は、今のこの気持ちをずっと持ち続けていたいと思います。私は、そのままでいられるのでしょうか」
 自分が社会人になる時に、おびえ続けていた同じ言葉が投げ掛けられました。
 ちょっと考えて、こう答えてみました。
 「へこむことも、自分を失いそうになることもあるでしょうね。でも、是非会社だけの世界ではなく、時間を縫って会社だけではない世界を持ちましょう。それはダンスクラブでもいいし、NGOの会員として時間のある時手伝いに行くのでもいいと思います。それは学校に通う子どもたちが、学校だけの世界ではなく、スポーツ少年団やボーイスカウトなどの活動に参加していくことと同じような意味です。そうやって、自分を保っていくのもひとつかもしれませんよね。
 それでも、大切なものを忘れそうになったら、是非うちのホームページみて、近くに「地球のステージ」がきた時、絶対にきてくださいね。
 変わらない姿で伝え続ける僕と僕の仲間に会いに来てください。」
 素敵な福島大学生の皆さん、つながりはこれからもいろんな形でずっと続いていくと思います。
くわやまのりひこ

栄光の福島大学生」への2件のフィードバック

  1. はじめまして。
    桑名さんのブログでお話を読み、
    こちらまで辿りつきました。
    くわやまさんのやっている活動を
    少ししか知りませんが、
    「地球のステージ」のお役に立てれば、
    嬉しいと思いました。
    福島大学の皆さんの、聞く姿勢は、
    素晴らしいですね。
    これからも世界各地での活動を、
    進めて行って下さい。
    ご活躍をお祈り申し上げます。
    ありがとうございます。

  2. 大成学園創立100周年事業として行われたステージにお邪魔しました。
    大成女子高の生徒さんは、桑山さんの言葉を素直に受け止め、姿勢を正し、じっと聞き入る素敵なレディでした。
    学校の卒業生で記念事業にステージを呼ぶために頑張ったHさんが以前「私は地球のステージを下から支えるような応援をしたいと思っているの。」と言っていました。その言葉を実行に移しステージはもちろん、映画の応援もしているパワフルな女性、忙しくても豆に連絡をくれ、心配りをしてくれる優しい女性です。その後に続く大成の皆さんなのだと思いました。そんなHさんも(ステージも)応援したいと思いました。
    清々しい気持ちになれました。大成のみなさんありがとうございました。

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