東ティモール5日目

今日、日曜日は東ティモールにとってミサの日です。

 朝8時にはみんな地元の教会に行き、お祈りして帰ります。今日はマウベシに出かけました。山道の途中でたくさんの人々と会います。みんな静かに日曜日を過ごします。ふとうらやましくなります。
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(マウベシの街)

 さて、今日はマウベシに出かけました。まさに「ハイジの世界」~スイスアルプスのようだ、といわれているその街に初めて入りました。

 美しくそびえるフレイミヤ山。
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 山の天候は変わりやすく、雲がどんどん出てきます。しかし「地球のステージ」が誇る晴れ女の明ちゃんがいるので不思議なことに、晴れ間が山肌を照らします。すかさずドローンを飛ばしました。
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 すぐに子どもたちが集まってきますが、みんなとってもお行儀よく静かに見守ってくれます。確かに首都ディリではこうはいかないだろうなあ、と思います。やっぱり田舎は良いなあ、と思いながら隣で、協力隊の門上さんがFantom-2をぶんぶん飛ばしています。もう見えなくなる程まで飛ばします。

 そして、一言、

「あ~、もう戻ってこなくなるかと思った~。」

 そうか、門上さんもそんなふうに思ったりするんだと思い、少し安心しました。でも根っからの映像制作者としての感性が光り続けるFantom-2の扱い。日本ではドローンの規制のことばかり言われるけれど、映像制作を本職としている人にとっては、革命的なガジェットがこのドローンなのです。これを使って少しでもいい映像を人々に伝えようと思って飛ばしている人がいることを知っていてほしいと思いました。

 さて、夕方ディリ市内に戻って協力隊の照井さんに来てもらいました。

 うちの15年選手、実に19万キロ走っているランクル・プラド70のエンジンがかからないのです。おそらくスターター・リレイという小さなコイル状のスイッチ部分が壊れているのだと、うちの運転手、サビーヌは予測していますが、照井さんは着々と調べてくれます。そして、

「ちょっとキーを何回か回してもらえますか?」

 というのでやってみると、

「わかりました。これはスターター・リレイ自身の問題ではなく、接触の問題です。リレイを動かしながら観察すると、カチカチ動く時とそうでない時があります。これは接触ですね。」

 そして、接点をきれいにして再度はめ込んでかけると、

ぶるるん!

 エンジンがかかりました。

 すごいなあ、修理とは想像力なのです。

「こうではないかな?」

 と自らの前頭葉で考え予測し、これまでの経験を総合して判断し実行する。すると故障箇所があぶり出されてくるのです。見事な修理技術でした。

 こんなふうに、「車両の修理」という手に職を持って、この東ティモールで協力隊活動をしている照井さん。日本の若者もたいしたものです。
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(照井さん~顔が写せなくてごめんなさい)
 

 たった一つで良いから手に職をつけて、それを頼りに世界で生きていく。協力隊のすごさをまた感じた瞬間でした。

 さて、明日はハトリア郡での活動です。一体どれくらいの患者さんが来るのか、今からぶるぶるです。

桑山紀彦

東ティモール5日目」への1件のフィードバック

  1. 色々と多彩な人材がいるのんですね。
    一つの技を持って世界に飛び出す度胸ってすごいと思います。

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