バイオリン一人旅

今日はバイオリンが一人旅をしました。

 すばらしい「津久井の自然を守る会」の未捺案とのステージは無事に終了しました。

 本当にやる気のあるみなさんの会も15周年を迎えて、その記念で呼んでいただきました。神奈川県でも三浦半島の先端。三浦や三崎、そして久里浜や浦賀がある風光明媚な海の街でのステージでした。
1:31-2.jpg

 そしてステージが終わり、赤木さんと明ちゃんの3人で逗子の駅にレンタカーを返して逗子駅から電車に乗り、東京駅、そして名取に帰ることになったのですが…。

17時05分:逗子駅に、かなり遠いトヨタレンタカーでクルマを返却。しかし、スタッフがもたついており、明ちゃん「先に逗子駅行ってて」。

17時12分:弾丸赤木さんと逗子駅到着。17時16分発の横須賀線千葉行きに乗れば18時56分東京発の新幹線に余裕で乗れると判断。1番線に停車中だったので、余裕で座り、明ちゃんを待つ。バイオリンは上の網棚へ。

17時15分:明ちゃんに電話。

桑山:「もう電車でるよ。今どこ?」

明ちゃん:「わからない!」

桑山:「踏切渡った?」

明ちゃん:「渡ってない!」

 これはもう無理だと判断し、赤木さんと電車を降りる。17時16分発の電車は出発。次の17時25分発を待つ。

17時20分:明ちゃん逗子駅に到着。17時25分発横須賀線、千葉行きに乗車しようとした瞬間。

「あ!バイオリン!」

先の17時16分発の電車に乗って行ってしまった~。150万円が~~!

17時23分:逗子駅の駅員さんと話す。

「無線で連絡して、バイオリンは確保してもらうように頼むけれど、通常遺失物は終着駅まで行って受け取ってもらうことになる。東京駅では落とせないかもしれない。」

「仕方ありません。僕は次の17時25分発の横須賀線千葉行きに乗って東京へ向かいますので、東京駅で下ろせるかどうか、バイオリン確保できたか、電話ください。」

17時25分:逗子駅発

「東京駅に、あの電車よりも早く着けないかな?」と明ちゃん。

17時36分:大船駅着、ダッシュで走ってアクティ、東京行きに飛び乗る。しかしなかなか電話が来ない。事務局の優子ちゃんに現場に連絡を入れてもらう。しかし一般的な遺失物取り扱いのスタッフは、「まず途中駅で降ろすことはできない。終着の千葉まで行って、本人が受け取るべし。」とのこと。こうなったら千葉まで行くしかないか。

 「横浜で成田エクスプレスに乗れば、ほぼ同時刻に千葉に着く!」

17時55分:横浜駅着。ダッシュで走って成田エクスプレスに飛び乗る。なぜここで成田エクスプレスに乗るのか…。その発想力がすごい。ここで赤木さんと分かれる。

桑山:「頼む、東京駅に行って万が一バイオリンを降ろしてもらえたら、そこで確保しておいてくれ。」

赤木:「まかして~!」

弾丸さんと別れる。

成田エクスプレスに指定券なしで乗っていて車掌さんに、いぶかしがられるが、ちゃんと車内で指定券を購入。「何だ買えるじゃん!」

成田エクスプレス、走る。なぜこれに僕たちは乗っているんだろう…。

18時20分すぎ:始めて電話が鳴る。「逗子駅です~。今無事バイオリンを確保。東京駅で降ろしました。地下3番ホームの駅長事務室で受け取ってください。」

実に成田エクスプレス東京着3分前。この電話がなかったら、そのまま千葉に行っていたぞ!

18時27分:駅長事務室に入り、「すみません、バイオリンを忘れた桑山です。受け取りに来ました!」

駅員:「あれ?ずいぶん早いですね…。(駅員さんの心の中の声~まさか同じ列車に乗っていた?いやいやそんなわけがない、この人はバイオリンを忘れて取りに来たんだから…)」

桑山:「いや~本当にありがとうございました。まさか東京駅で降ろしていただけるなんて。頑張って千葉に行こうと、成田エクスプレス使ってここまで来ました~。」

駅員:「ほ~、それは頑張りましたね~!(目が笑っている)」

桑山:「ありがとうございます!」

駅員:「大事なモノですからね。お気をつけて!」

JRの人たちってなんて優しいんだ!

そして東京駅の新幹線中央口に行くと、

「お~~!赤木さ~ん!」

弾丸さんが待っていました。3人で大笑いでしたが、今だからこそ冗談のような話しになりましたが、本当に大変な行程でした。事務局の優子ちゃんにも迷惑をかけました。

そして気がついたら、

「あれ?もともとの予約の新幹線18時56分に乗れるじゃん!」

う~ん、すごい旅をしてきました。

そして戻ってきてくれたバイオリン。これから遠征がどんどん続きますので、忘れないようにしよう。皆さんも桑山に会ったら、

「バイオリン忘れないように!」

と一言かけてください。

桑山紀彦

バイオリン一人旅」への4件のフィードバック

  1. 読んでいてこっちがハラハラしましたよ。
    素早い列車ダイヤの把握、さすが旅慣れてますね。
    笑い話で終わってよかったですね。
    これからは網棚は禁物です。

  2. うまくいって本当によかったですね。
    小説のように?どきどきしながら読み進めました!
    ステージで聴かせていただいたバイオリン、とても心に響きました。
    また、聴ける日を楽しみにしています。

  3. 桑山さん
    素敵なステージをありがとうございました!!
    ブログの題名に「バイオリン一人旅」??
    大変でしたね~~。
    私も読みながらドッキドキ(==;)
    でもでも無事に、バイオリンお手元に戻ってきて良かったですね~~♪
    それにしても、JRの連携プレイ!?すごいですね。
    お疲れ様でしたm(ーー)m
    来場者の皆さん「感動 感動 涙・涙でした!」のことば。
    公演が実現できてて本当に良かったです。
    学校関係の方からも、次につながりそうな声を聴くことができました。
    やった甲斐がありました。
    桑山さんの益々のご活躍を心から応援しています。
    スタッフの皆さんも、お疲れ様でした。
    本当にありがとうございました。

  4. す、すごいです….!
    本当に、バイオリンが一人旅してますね。
    僕もびっくりしながら読んでいました。
    でもバイオリンが帰ってきて
    本当に良かったです。
    確認は本当に大切ですね。

三澤幸子 へ返信する 返信をキャンセル

あなたのメールアドレスは公開されません。必須項目には印がついています *