12月の閖上

今日の昼休み、閖上に一人で撮影に入りました。
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 酷使してきたドローン、クワッドコプター(四枚羽の飛行体)が修理を終えて戻ってきたことで、ようやく撮影に入れた12月の閖上。

 そこは、かさ上げが始まった感じがあるものの、本当にどこまできちんとやる気なのか、という感じの空気が漂っていました。

 今、丹野さんが哀しみの中にいます。ご自宅のあとがやがて立ち入り禁止となり、そこがかさ上げになります。丹野さんは公太くんとの想い出を形にするべく、風車、鯉のぼり、おもちゃ、飲み物、そして畑とたくさんつくってきました。僕たちもこれまでたくさんの「作物」を頂き、みんなで美味しく食べてきました。それが丹野さんにとっての気持ちだったのだと思います。それが今になってかさ上げの土地の下になります。
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「復興とは破壊である」

「二度、失う」

 とても辛い時期に入りました。

 もちろん丹野さんは、

「新しくなった閖上に住むのが楽しみ!」

 と言ってくださっています。だったら、名取市はそんな気持ちに応えるべく、張り切って、しかもスピードをもって、そして夢と希望のある街づくりを急いでほしいと思っています。

 そんな中で「閖上小中学校再建が平成29年度から、平成30年度にずれこむ」というニュース。

 もういい加減にしてほしいという憤りが走ります。

 このままではもう地元の小中学校に通う子どもたちが増えて、閖上小中学校は廃校になってしまいはしないでしょうか。

 いろんな理由があることは予測できます。
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 しかし、街というのは、そこに住みたいという人の気持ちが集まって成り立っていくものだと思います。そんな人の心を軌跡をしっかりたどりながら街づくりに取り組んでほしいと思ってやみません。

桑山紀彦

12月の閖上」への1件のフィードバック

  1. 復旧が急がれて心は置き去り~という感じ。
    法案つくりに明け暮れて被災地に沿った行政は予算作るだけで掛け声倒れ~何か欠けていて虚しさが募ります。

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